生命科学部Faculty of Bioscience and Applied Chemistry
MAC200YC（材料化学 / Materials chemistry 200）物質構造化学Structural Materials Chemistry
緒方 啓典Hironori OGATA
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 生命科学部Faculty of Bioscience and Applied Chemistry |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2022 |
| 授業コードClass code | H7023 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
| 曜日・時限Day/Period | 月4/Mon.4 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 小金井 |
| 教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
| 配当年次Grade | |
| 単位数Credit(s) | |
| 備考（履修条件等）Notes |
成績優秀者の他学部科目履修制度で履修する学 生：教員の受講許可が必要(オンライン授業の場合は、学習支援システムで許可を得るようにする) |
| 他学部公開科目Open Program | |
| 他学部公開（履修条件等）Open Program (Notes) | |
| グローバル・オープン科目Global Open Program | |
| 成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
| 成績優秀者の他学部科目履修（履修条件等）Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | ○ |
| SDGsCPSDGs CP | |
| アーバンデザインCPUrban Design CP | |
| ダイバーシティCPDiversity CP | |
| 未来教室CPLearning for the Future CP | |
| カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
| 千代田コンソ単位互換提供（他大学向け）Chiyoda Campus Consortium | |
| カテゴリー＜生命科学部＞Category | 学部共通科目 |
すべて開くShow all
すべて閉じるHide All
Outline (in English)
The objective of this course is to present the basic concepts needed to understand the crystal structure of materials. Fundamental concepts including lattices, symmetries, point groups, and space groups will be discussed and the relationship between crystal symmetries and physical properties will be addressed. The theory of X-ray diffraction by crystalline matter along with the experimental x-ray methods used to determine the crystal structure of materials will be covered.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
本講義では、物質の様々な性質を理解するうえで必要とされる結晶構造学の基礎を理解し、結晶構造を記述する上で必要な事項について学ぶとともに、Ｘ線回折法による結晶構造解析の測定法と原理を理解し、実際の測定・解析方法について学ぶ。
到達目標Goal
授業の到達目標
１）結晶構造を理解する上で必要な事項、用語を理解し、それらを用いて結晶構造を記述することができる。
２）結晶中に存在する対称性および対称操作について理解し、３２結晶点群の対称性を分別する。また、空間群を理解し、結晶構造の表記法について学ぶとともに、結晶学パラメータに基づいて回折強度を計算する方法を学ぶ。
３）Ｘ線回折法による結晶構造解析の測定法と原理を理解し、実際の測定・解析に応用できる知識を身につける。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
DP2
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
物質の結晶構造は，物質のさまざまな性質と密接に関連している。物質の持つ様々な機能を理解し、新規物質開発等、材料化学の研究を行う際には、自ら合成した物質の結晶構造を解析する能力が必要とされる。本講義では結晶構造の基礎を系統的に学び、X線回折法に代表されるいくつかの構造解析法の基礎理論および応用例について学ぶ。
具体的な授業の実施方法については、学習支援システムを通して適宜提示します。
本講義は環境応用化学科の主要専門科目および「物質創成化学コース」の推奨科目です。（本講義の内容を理解するためには，有機化学，無機化学，物理化学に関する講義を受講しているか、それらの内容を理解していることが必要です。）
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching：対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1[対面/face to face]：ガイダンス
本講義の概要説明、結晶構造解析の重要性について述べる。
2[対面/face to face]：結晶学の歴史
結晶学の歴史、有理指数の法則、晶帯則、対称性の発見、Ｘ線結晶学の歴史について学ぶ。
3[対面/face to face]：結晶格子と単位格子
結晶の要素、対称性と対称操作、対称要素、単純格子と複合格子、晶系、ブラべ格子、結晶の面指数および方向指数について学ぶ。
4[対面/face to face]：結晶の対称性と結晶構造の記述方法-01
結晶中で許される対称操作と表記方法、非対称単位、対称操作の組み合わせと点群、空間群について学ぶ。
5[対面/face to face]：結晶の対称性と結晶構造の記述方法-02
対称操作の組み合わせと点群、結晶系との関係、表記方法、図示の方法について学ぶ。
6[対面/face to face]：結晶の対称性と結晶構造の記述方法-03
対称操作の組み合わせと空間群、結晶系との関係、表記方法、図示の方法について学ぶ。
7[対面/face to face]：結晶の対称性と結晶構造の記述方法-04
分率座標、占有率、Ｚ値について学び、具体的な物質について結晶構造の表記方法について学ぶ。
8[対面/face to face]：結晶の対称性と結晶構造の記述方法-05
International Tables for Crystallographyの見方について学ぶ。
9[対面/face to face]：回折現象を理解するための数学
ベクトルの内積、外積、三重積、フーリエ級数とフーリエ変換、関数の畳み込み等について学ぶ。
10[対面/face to face]：Ｘ線の散乱と回折-01
原子によるＸ線の散乱、原子散乱因子、結晶によるＸ線の回折、結晶構造因子について学ぶ。
11[対面/face to face]：Ｘ線の散乱と回折-02
ブラッグの条件、逆格子の概念とエワルド球の関係について学ぶ。
12[対面/face to face]：Ｘ線回折法による結晶構造解析の原理-01
回折強度と結晶構造因子の関係、消滅則、熱振動の表し方（温度因子）等について学ぶ。
13[対面/face to face]：Ｘ線回折法による結晶構造解析の原理-02
位相問題、フーリエ合成、構造精密化等、実際の結晶構造解析の手順に沿った基礎事項について学ぶ。
14[対面/face to face]：Ｘ線回折法による結晶構造解析の実際
単結晶試料および粉末試料について実際の結晶構造解析の流れの実例を示す。
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
【本授業の準備・復習等の授業時間外学習は、4時間を標準とする】授業で使用する資料(ppt)は事前に授業支援システムを通じて受講者に配布を行う。受講者は事前にそのファイルをダウンロードし、目を通すとともに、参考書の関連ページを読んでおくこと。授業には資料をプリントアウトして持参すること。
テキスト（教科書）Textbooks
特定の教科書は使用せず、項目ごとに資料を配布する。
参考書References
・「X線構造解析」、早稲田嘉夫・松原英一郎著、内田老鶴圃
・「X線結晶構造解析」大橋裕二著，裳華房
・「結晶化学」基礎から最先端まで 大橋裕二著 裳華房
など
成績評価の方法と基準Grading criteria
授業内に対面で実施する小テストおよび最終試験の結果を元に総合的に判断する。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
学生の理解の度合いを見ながら授業を進める。理解できないことは放置せず、こまめに質問に来ること。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
授業で用いる資料は事前に授業支援システムを通じて配布する。関数電卓は準備すること。
その他の重要事項Others
講義のキーワード：結晶構造、対称性、単位格子、ブラベー格子、点群、空間群、X線、回折、実格子、逆格子、構造因子、フーリエ変換、電子密度分布
自然科学分野の国立研究機関で勤務経験を持つ教員が、その経験を生かして結晶化学の基礎的知識について講義を行う。