市ヶ谷リベラルアーツセンター(ILAC)ILAC Course
ARSa200LA(地域研究(ヨーロッパ) / Area studies(Europe) 200)フランスの文化と社会LBCulture and Society in France LB
フランスの映画
鈴木 正道Masamichi SUZUKI
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 市ヶ谷リベラルアーツセンター(ILAC)ILAC Course |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2022 |
授業コードClass code | R5292 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 水4/Wed.4 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | 法文営国環キ1~4年 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | ※定員制(30名) |
他学部公開科目Open Program | ○ |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | 法・文・営・国・環・キ生は4群200番台選択外国語科目として履修すること |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
選択・必修Optional/Compulsory | |
カテゴリー(2017年度以降)Category (2018~) |
2017年度以降入学者 ILAC科目 200番台 リベラルアーツ科目 4群(諸外国語分野) |
カテゴリー(2016年度以前)Category (2017) |
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Outline (in English)
This course deals with a variety of aspects of lives in France with the aide of the movies. France is one of the most movie-loving countries. The French government gives a large sum of subsidies to movie-makers. Through films we see different aspects of lives in France, problems, people's joys, sorrows, and pains. In this course, the students not only learn characteristics and history of French movies but reflect on these subjects which we can find in films.
The goals of this course are to get knowledge about French films and to analyze differences between them and films of other countries, and to reflect on various problems in French society.
The students are expected to see a whole film, which we can see only partially during the class, and to make some researches on subjects concerning social or historical backgrounds of the film. After each film, the students must submit an assignment. This work will require two hours for each class.
Final grade will be calculated according to the total score of assignments (100%).
This course is designed for all students who are interested in France; the knowledge of the French language is not indispensable.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
春学期に続いて、この授業では、映画を通して、フランスの社会の様々な面について考えます。フランスは世界有数の映画大国です。特に国家は映画製作に多額の補助を出しています。こうした映画を通して、フランスの人々の生活の様々な面、問題、喜びや悲しみ、苦しみが見えてきます。この授業では、フランス映画の特徴や歴史とともに、これら様々な面について考えます。
フランスに関心のある学生を対象としています。フランス語を履修している必要はありません。
到達目標Goal
フランスの映画に関する知識を増やし、アメリカや日本の映画、他のヨーロッパ映画やほかの地域の映画との違いに関して考えることを目標とします。さらに映画作品から見て取れる、フランスで暮らす人々(フランス国籍を持つとは限りません)の生活、諸問題に関して考えることを目指します。そこから、日本さらには他の国との違いや共通点について考え、なぜそのような違いがあるのか、なぜ同じようなことになるのかを考えます。
「文化論」のようなものは「実用性がない」ように言われがちですが、「衣食足りて」「モノ」から「コト」へと消費が移ってきた現在において、「文化大国」であるフランスに関する知識を身に着けることで、今後の職業生活で必要な「ネタ」を蓄え、さらには自ら探り当てる習慣を身に着けます。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
各学部のディプロマ・ポリシーのうち、以下に関連している。法学部・法律学科:DP3・DP4、法学部・政治学科:DP1、法学部・国際政治学科:DP1、文学部:DP1、経営学部:DP1、国際文化学部:DP1、人間環境学部:DP2、キャリアデザイン学部:DP1
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
21世紀に入って大ヒットしたいかにもフランスらしい?映画、アメリカのミュージカルのアンチテーゼのようなミュージカル映画、そして戦時中に創られた不朽の名作、さらに演劇の人気ナンバーワンのヒーローの映画化作品などを扱います。テーマとなっている作品を鑑賞し、監督や製作者がそこに込めた意図、もしくは意識していないが見て取れる問題について考えます。また自分が製作者になった立場で場面の演出を考えてみましょう。
教室での授業もしくはZoomによる授業、あるいはその組み合わせによる授業を予定しています。
いずれのやり方を取ったにせよ、皆さんは学習支援システムを通して課題を数回出すことになります。私はやはり学習支援システムを通してお返しします。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1[オンライン/online]:授業の説明、
『最強のふたり』1:
2011年のヒット作
「ふたり」とはどんなひとたち?
2[対面/face to face]:『最強のふたり』2:
格差社会と移民
パリの郊外とは?
富裕層の多い区域は?
3[対面/face to face]:『最強のふたり』3:
北の海岸での出会い
「介護者」と「パートナー」:助ける人とお膳立てする人
4[対面/face to face]:『シェルブールの雨傘』1
フランスのミュージカル;
原題そのままの邦題は何を意味しているのか
誰もが聞いたことのあるミシェル・ルグランの音楽;
1960年代のフランスの地方都市:やはり北の港町
5[対面/face to face]:『シェルブールの雨傘』2
フランスにとっての1960年代はじめ
アルジェリア戦争:様々な分断
6[対面/face to face]:『シェルブールの雨傘』3
Westside Storyの向こうを張った?
「曖昧な」結末:雪のクリスマスでの再会と別れ
7[対面/face to face]:『天井桟敷の人々』1
1945年の大作
19世紀のパリの下町という空間
伝説的名優勢ぞろい
「犯罪大通り」
8[対面/face to face]:『天井桟敷の人々』2
庶民にとっての劇場
「言葉」の俳優とパントマイム役者
9[対面/face to face]:『天井桟敷の人々』3
カーニバルという空間
またしても「曖昧な」結末:追いかけても追いつけない悪夢
10[対面/face to face]:『おかしなおかしな訪問者』1
中世からのタイムスリップ。
ジャン・レノとクリスチャン・クラヴィエ共演
フランスのお笑い映画:フランス北部の中世と現代。名優たちの一人二役が見所
11[対面/face to face]:『おかしなおかしな訪問者』2
めでたしめでたしの結末?
お笑い映画の定番的な演出と筋書。終わったようで終わらない?
12[対面/face to face]:『シラノ』1:
17世紀の実在の人物をモデルにした19世紀末の芝居
フランスのヒーロー人気ナンバーワン:剣にすぐれて弁もたつが、コンプレックスが恋を妨げる
13[対面/face to face]:『シラノ』2:
17世紀の宮廷と社会状況
préciositéとアラスの包囲
14[対面/face to face]:『シラノ』3:
普遍的な価値
「型破り」と自己犠牲、「身を引く」美学
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
取り上げる映画作品は授業内ではさわりの部分しか紹介できないので、興味のある人はAVライブラリなどで借りて全体を観ておくといいかと思います。
1:フランス映画に関する一般的なイメージについてまとめる。
2:フランスの社会階層について調べる。
3:なぜ『最強のふたり』がヒットしたのか考える。
4:「ミュージカル」とは何であるかまとめる。
5:アルジェリア戦争について調べる。
6:『シェルブールの雨傘』の結末を他の作品の結末と比べて、その意味合いについて考える。
7:『天井桟敷の人々』が公開された1945年ごろのフランスの状況について調べる。
8-9:19世紀前半のパリについて調べる。
10:『おかしな訪問者』で紹介されるフランスの中世と現代の生活について調べる。
11:主人公を演じた俳優たちの経歴について調べる。
12:『シラノ・ド・ベルジュラック』の主人公のモデルとなった17世紀の人物について調べる。
13:17世紀当時のフランスの宮廷や社会の状況について調べる。
14:なぜシラノという人物が時代と国を超えて人々を惹き付けるのかを考える。
本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
指定した教科書はありません。学習支援システムに資料を載せます。
参考書References
『フランス映画史の誘惑』中条省平、集英社新書 0179
『大学生のためのレポート・論文術』小笠原喜康、講談社現代新書1603.
『論文レポートの文章作法』古郡廷治、有斐閣新書C164
『著作権とは何か』、福井建策、集英社新書0924A
その他随時紹介します。
成績評価の方法と基準Grading criteria
テーマごとの作品の鑑賞と分析が一区切りついた時点で、400字ほどの書き物を学習支援システムの「課題」を通して出していただき、その評価の合計で成績を出します(100%)。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
広い教室でまばらに座るために、「議論」が成り立ちにくいので、学習支援システムをもう少し有効に使う工夫をしようと考えています。