人間環境学部Faculty of Sustainabillity Studies
SOC200HA(社会学 / Sociology 200)現代社会論ⅢModern Society Ⅲ
佐伯 英子
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 人間環境学部Faculty of Sustainabillity Studies |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | C2202 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 木1/Thu.1 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | 1~4 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | ○ |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリー(一般・総合型選抜、編入学試験入学者)Category | |
カテゴリー(社会人RSP入試入学者)Category | |
カテゴリー(2022年度以前)Category (~2022) |
展開科目 コース共通科目 |
すべて開くShow all
すべて閉じるHide All
Outline (in English)
This course on Sociology of the Body and Medicine will examine sociocultural aspects of our knowledge and experiences on the body. Through the considerations of topics including social class, gender, race, eugenics, and bioethics, we will grapple with issues for which there are no easy answers.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
私たちは「身体」や「生命」について理解を深めようとする際、しばしば医学や生物学等の自然科学に頼ろうとします。しかし、「健康」とは何か、性別や人種におけるカテゴリーはどのようにつくられるか、「美しい身体」や「正しい身体」という規範にどのような意味があるのか、生殖医療や臓器移植等の技術を通して私たちはどこまで「いのち」をコントロールすることができ、すべきなのか、といった問いには、社会科学的視点が欠かせません。それは、「身体」が極めて個人的な体験であると共に社会的、文化的、歴史的な要因に左右されるものであり、また、「生命」という概念の定義が社会や文化の文脈の中で作りだされるものだからです。
社会学は「常識」や「当たり前」を疑うことを可能にしますが、身体の社会学はその醍醐味を特にダイレクトに感じることのできる領域であると言えます。受講者ひとりひとりが自分で社会を観察し、考え、議論することを通して、身体と医療の社会学の内容の理解と共に、社会学的想像力を身につけることのできる授業とすることを目指します。
到達目標Goal
本科目では、一般的に自明なものであると考えられている「身体」及び「生命」を社会学的観点から捉えることにより新しい知見を得ることを目標とします。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP2」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
身体の社会学という領域は近年、急速な発展を遂げましたが、一方でその蓄積や議論の多くは日本語に翻訳されていないため、多くの学生にとってアクセスの難しいものでもあります。講義では理論を含めたこのような流れを、画像や短い映像資料を使用しながらわかりやすく紹介し、理解を深めるための枠組みを作ります。小課題では、理解した内容を身近な例を使って自分の言葉で説明し、学びを深めます。また、課題提出後は、授業もしくは学習支援システムにおいて、提出された課題からいくつかポイントを取り上げ、全体に対してフィードバックを行います。大学の行動方針レベルの変更に応じた授業形態の詳細は学習支援システムでお知らせします。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:ガイダンス
授業の概要とねらい; なぜ「身体」を社会学するのか;「生命」とは何か; 私たちのからだは「自然」か
第2回:身体の社会学とは何か; 階級と身体
社会学的想像力;ハビトゥスと文化資本; 労働と身体; 貧困と身体; 消費活動; 食; 健康と病
第3回:人種と身体
植民地主義と人種;レイシズム; 人種に関するカテゴリーの歴史的変遷
第4回:現代日本社会と人種
Blacks Lives Matter; 人種差別問題を自分たちの問題として考える
第5回:ジェンダー
「男らしさ」「女らしさ」と身体
第6回:セクシュアリティとジェンダーアイデンティティ
性自認と身体; 異性愛規範
第7回:ボディーイメージ、摂食障害と美容医療; 試験1
「美」のための産業; 体重と美に関する基準の変化
第8回:「正しい」と考えられている身体とは何か、逸脱は何を意味するか
障がい; スティグマ; 結合双生児; 心身二元論; 「個人」とは何か; 医療介入の決定権は誰が握るか
第9回:優生思想
優生政策; 優生思想は過去のものか; 日本におけるハンセン病の歴史
第10回:いのちの始まりと生命倫理
リプロダクティブ・ライツ; 人工妊娠中絶; いのちの始まりをどう理解するか; 出生前診断
第11回:生殖補助医療
不妊治療の社会的意味; 第三者の関わる生殖補助医療(精子・卵子提供と代理出産)とその倫理的側面
第12回:終末期医療と尊厳死、脳死と臓器移植
いのちの終わりは誰が決めるか; 死に関する権利; 「いのちの神聖さ」と「いのちの尊厳」; 臓器移植の国際比較; 技術は私たちの「いのち」に関する理解をどう変えるか、その倫理的側面
第13回:身体と未来
どこまでが身体か; サイボーグ; 機械と人間の融合; 技術と身体(義肢; 人工内耳); 身体は誰のものか
第14回:まとめ; 試験2
学びの振り返り; 身体のこれから; ナラティブを変えるには
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
毎回の講義で紹介される資料等を使用して必ず予習・復習をすること。各回に指定されたテキストを読んで授業に備え、授業の後は講義内容について復習してください。本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
特定のテキストは用いません。
参考書References
安藤泰至、高橋都編『シリーズ生命倫理学 終末期医療』丸善出版 (2012年)
小松美彦・市野川容孝・田中智彦編『いのちの選択――今、考えたい脳死・臓器移植』岩波書店(2010年)
磯野真穂『なぜふつうに食べられないのか 拒食と過食の文化人類学』春秋社(2015年)
谷本菜穂『美容整形と化粧の社会学―プラスティックな身体』新曜社(2008年)
柘植あづみ『生殖技術−不妊治療と再生医療は社会に何をもたらすか』みすず書房(2012年)
マーゴ・デメッロ『ボディ・スタディーズ―性、人種、階級、エイジング、健康/病の身体学への招待』(2017年)
アリス・ドムラット・ドレガー『私たちの仲間 結合双生児と多様な身体の未来』緑風出版 (2004年)
毎日新聞『境界を生きる』取材班 『境界を生きる 性と生のはざまで』毎日新聞社(2013年)
成績評価の方法と基準Grading criteria
平常点(リアクションペーパーも含む)60%; 試験 20%; 課題 20%
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
前回に引き続き、リアクションペーパーや課題に書かれた考えや質問を共有しコメントすることから、受講者間や教員との対話的な要素を確保する。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
学習支援システムを使用します。
関連の深いコース
履修の手引き「D.6 専門科目一覧・コース関連科目表」を参照してください。
実務経験のある教員による授業
本科目は、「実務経験のある教員による授業」に該当しません。