経営学研究科Graduate School of Business Administration
MAN500F1-0079(経営学 / Management 500)ワークショップ(マーケティング)Workshop in Marketing
朝岡 崇史Takashi ASAOKA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 経営学研究科Graduate School of Business Administration |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | X7187 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 金6/Fri.6,金7/Fri.7 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 4 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory |
修士課程(夜間)授業科目 マーケティングコース |
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Outline (in English)
In an era when the speed of digital transformation (DX) is accelerating, the rules of competition between companies are changing drastically due to the evolution of technology and the diversification of business models. Companies are required to take on the challenge of “Nariwai” * innovation in order to survive, and at the same time, to seriously face various social issues. In this workshop, field professionals and corporate personnel in each field of marketing will be invited as guest lecturers to deepen your understanding of the game changes that are occurring in corporate marketing from a practical point of view.
* "Nariwai" is a new concept that adds spirituality such as corporate culture and values cultivated from the time of establishment to the core business domain of a company.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
デジタルトランスフォーメーション(DX)のスピードがさらに加速する時代、テクノロジーの進化やビジネスモデルの多様化によって企業間の競争ルールも大きく変わりつつあります。企業は生き残りのために「なりわい」*革新にチャレンジすると同時に、様々な社会課題にも真摯に向き合うことが求められています。本ワークショップではマーケティングの各領域における現場プロフェッショナルや企業担当者11名をゲスト講師として招き、実務的な観点から企業のマーケティングに起きているゲームチェンジについて理解を深めて行きます。
*「なりわい」とは企業の基幹事業ドメインに創業時から培ってきた企業風土や価値観などの精神性を加えた新しい概念のことです。
到達目標Goal
・デジタルトランスフォーメーション(DX)の加速によって、企業のマーケティングに起きているゲームチェンジの本質について深い理解ができている。
・企業がチャレンジしている「なりわい」革新について、そのパターンと背景を実例を挙げながら説明できる。
・生き残りのためこれからの企業に求められる対応(「なりわい」変革と組織文化の刷新、「なりわい」と社会課題解決の両立)について、実務的な観点から自分なりの考え方や指針を説明できる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」「DP3」に関連、特に「DP2」「DP3」は強く関連している。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
・Zoomによるオンライン授業で行います。
・金曜日の夕方から2時限連続の授業になります(休憩は適宜設けます)。
・ゲスト講師にはオンライン上で資料を共有しながら講義していただき、質疑応答とディスカッション(ワークショップ)を中心に進めます。
・授業からの学びを確認記録するため、ゲスト講師のお話から得た気づきを簡単なレポートにまとめていただきます(授業終了後、1週間以内に提出)。
・毎回の授業の初めに提出されたレポートから良い気づきをいくつか取り上げ、全体に対してフィードバックを行います。
・コースの中間と終了時に講義の振り返りとして小グループ(1グループ3名程度)による報告会を実施し、講評や解説も行います。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
秋学期
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:イントロダクション:DX時代に起きているマーケティングのゲームチェンジ
授業の目的と概要の共有
第2回:イントロダクション:企業の「なりわい」革新とは何か
授業の目的と概要の共有、ゲスト講師紹介、受講生の自己紹介など
第3回:ゲスト講師による講義(1):元トヨタ自動車 レクサスブランド部長 高田敦史氏
トヨタにおける「なりわい」革新とブランディング、企業DNA
第4回:ワークショップ(1):元トヨタ自動車 レクサスブランド部長 高田敦史氏からの課題について
質疑応答、グループディスカッション
第5回:ゲスト講師による講義(2):元メットライフ米国本社 クラー加奈恵氏(現外資系製薬会社エクスペリエンス責任者)
米国の最新事例に見るCX戦略による企業の「なりわい」変革とアジャイルな組織文化
第6回:ワークショップ(2):元メットライフ米国本社 クラー加奈恵氏(現外資系製薬会社エクスペリエンス責任者)からの課題について
質疑応答、グループディスカッション
第7回:ゲスト講師による講義(3):電通 PRソリューション局 部長 中町直太氏
企業の「なりわい」革新とインターナルブランディング戦略
第8回:ワークショップ(3):電通 PRソリューション局 部長 中町直太氏からの課題について
質疑応答、グループディスカッション
第9回:ゲスト講師による講義(4):CDO Club Japan代表 加茂純氏
「なりわい」革新におけるCDOの戦略的な役割と企業事例
第10回:ワークショップ(4):CDO Club Japan代表 加茂純氏からの課題について
質疑応答、グループディスカッション
第11回:ゲスト講師による講義(5):富士フイルム 執行役員 河野通治氏
「本業消失」を克服した「なりわい」革新の軌跡(河野通治氏と朝岡との対談形式)
第12回:ワークショップ(5):富士フイルム 執行役員 河野通治氏からの課題について
質疑応答、グループディスカッション
第13回:ゲスト講師による講義(6):ヤッホーブルーイング よなよなピースラボ・ユニットディレクター 佐藤潤氏
「再成長の事業イノベーション」による「なりわい」革新と組織文化の刷新
第14回:ワークショップ(6):ヤッホーブルーイング よなよなピースラボ・ユニットディレクター 佐藤潤氏からの課題について
質疑応答、グループディスカッション
第15回:講義の振り返り<前半>
小グループによる報告会
第16回:【中間まとめ】
中間まとめのグループディスカッションとプレゼンテーション
第17回:ゲスト講師による講義(7):ジェイスコア(みずほFG)CEO 向井英伸氏
「X-Techへの対応」による「なりわい」革新と社会課題解決との両立
第18回:ワークショップ(7):ジェイスコア(みずほFG)CEO 向井英伸氏からの課題
質疑応答、グループディスカッション
第19回:ゲスト講師による講義(8):KDDI 執行役員経営戦略本部長 明田健司氏
「再成長の事業イノベーション」による「なりわい」革新と社会課題解決との両立
第20回:ワークショップ(8):KDDI 執行役員経営戦略本部長 明田健司氏からの課題
質疑応答、グループディスカッション
第21回:ゲスト講師による講義(9):BOLDLY(ボードリー) 代表取締役 佐治友基氏
自動運転による新たな「なりわい」の創出と自治体の社会課題の解決
第22回:ワークショップ(9):BOLDLY(ボードリー) 代表取締役 佐治友基氏からの課題
質疑応答、グループディスカッション
第23回:ゲスト講師による講義(10):東レ 地球環境推進室長 野中利幸氏
社会課題の解決が「なりわい」革新の中長期戦略へ
第24回:ゲスト講師を交えたワークショップ(10):東レ 地球環境推進室長 野中利幸氏からの課題
質疑応答、グループディスカッション
第25回:ゲスト講師による講義(11):クックパッド Biz.Div & Strategyマネージャー 住朋享氏
社会課題マップから企業が「創り出したい未来」を描く
第26回:ワークショップ(11):クックパッド Biz.Div & Strategyマネージャー 住朋享氏からの課題
質疑応答、グループディスカッション
第27回:講義の振り返り<後半>
小グループによる報告会
第28回:【最終まとめ】
最終まとめのグループディスカッションとプレゼンテーション
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
・毎回の授業終了後に全体の振り返りと学んだ点を個人レポートとして提出する(Word形式でA4用紙で1枚程度、授業終了後1週間以内に提出)していただきます。
・ゲスト講師の振り返りの担当を事前に割り振り、中間時と終了時に小グループによる報告会を行い、レポートとして提出(PPT形式で10〜15枚程度、学期で1回)していただきます。
テキスト(教科書)Textbooks
特に使用しません。
参考書References
・『なりわい革新』 朝岡崇史ほか著、宣伝会議、2021年8月出版予定
・『ジョブ理論』 クレイトン・クリステンセンほか著、ハーパー・コリンズ・ジャパン、2017年
・『両利きの経営』 チャールズ・オライリーほか著、東洋経済新報社、2019年
・『ダイナミック・ケイパビリティ戦略』 デビット・ティース著、ダイヤモンド社、2013年
・『ワイズカンパニー』 野中郁次郎・竹内弘高著、東洋経済新報社、2020年
・『ビジョナリーカンパニー』 ジム・コリンズほか著、日経BP出版センター、1995年
・『ヤッホーとファンたちとの全仕事』 佐藤潤著、日経BP、2021年
・『ドーナツ経済学が世界を救う』 ケイト・ラワース著、河出書房新社、2018年
・ウェブマガジン『JDIR powered by JBpress』https://jbpress.ismedia.jp/feature/jdir
成績評価の方法と基準Grading criteria
出席は取りませんが、授業後のレポート提出8回以上およびグループワーク/グループプレゼンの参加を前提にしてレポート50%、グループワーク(報告会、中間&最終プレゼンテーション)の成果30%、ディスカッションや質疑応答など授業へ貢献度20%の比率で評価します。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
ゲスト講師とのやり取りの時間をもう少し長くとって欲しい、との声があるため、ゲスト講師との十分な質疑応答やディスカッション(ワークショップ)の時間を設けます。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
Zoomによるオンライン授業を受けることができるパーソナルコンピュータ(PC)とネットワーク環境(光回線もしくは高速WiFiモバイルルータ推奨)の準備をお願いします。
その他の重要事項Others
デジタルトランスフォーメーション(DX)時代における企業の「なりわい」革新やアジャイル型の組織運営について、今後の可能性に対する積極的な提言や、可能性を探るための議論への積極的な関与を期待します。また、「なりわい」革新による企業のビジネスの成長と社会課題の解決がトレードオン(両立)の関係が不可欠であることについても、企業の具体的な取り組みを通じて理解を深めてください。
担当教員の専門分野等
朝岡 崇史(あさおか たかし)
<経歴>
(株)電通 コンサルティング室長を経て2017年に(株)ディライトデザインを起業。北京伝媒大学 広告学院 客員教授(2013年)、日本マーケティング協会マーケティングマスターコース・マイスター(2011年〜現在)、新宿区U35ビジネスプランコンテスト・アクティベーター(2019年〜現在)
<専門領域>
カスタマーエクスペリエンス(CX)戦略、ブランドコンサルティング
<研究テーマ>
デジタルトランスフォーメーション(DX)時代における企業のカスタマーエクスペリエンス(CX)戦略、デザインシンキング、アジャイル型組織
<主要研究業績>
『エクスぺリンス・ドリブン・マーケティング』(ファーストプレス 2014年)
『IoT時代のエクスペリエンスデザイン』(ファーストプレス 2016年)
『デジタルマーケティング 成功に導く10の法則』(徳間書店 共著 2017年)
『なりわい革新』(宣伝会議 共著 2021年10月出版予定)
*ウェブマガジン『JDIR powered by JBpress』に記事連載中