経営学研究科Graduate School of Business Administration
MAN500F1－0067（経営学 / Management 500）人的資源管理論Human Resources Management
佐野 嘉秀Yoshihide SANO
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 経営学研究科Graduate School of Business Administration |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2021 |
| 授業コードClass code | X7162 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 春学期授業/Spring |
| 曜日・時限Day/Period | 月6/Mon.6,月7/Mon.7 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
| 教室名称Classroom name | |
| 配当年次Grade | |
| 単位数Credit(s) | 4 |
| 備考（履修条件等）Notes | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| カテゴリーCategory |
修士課程（夜間）授業科目 人材・組織マネジメントコース |
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Outline (in English)
Our objective is to Learn and understand basic human resource management theories and practices. We focus on HRM practices in Japan from comparative perspectives. HRM practices can be understood as a system. We are to focus on each area of HRM system respectively. Wage system, appraisal, recruiting and selection, training and development, internal promotion and welfare are main areas of HRM. Both lecture and discussion is expected. Students are supporsed to participate in the discussion actively. Making presentation is also required.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
人的資源管理の基本的な考え方を学ぶとともに、個別の人的資源管理の分野、すなわち雇用区分、社員格付け、採用、教育訓練、配置転換、昇進、人事評価、賃金管理、福利厚生等について、主要な議論を把握する。また、そうした知見にてらして、参加者は、各人の身近にある企業や職場の事例をとりあげ、対応する実態や課題について報告・議論する。これらを通じ、人的資源管理にかかわる理論や議論をふまえて、人事管理の現状や課題について考える力を身につけることを目標としたい。
到達目標Goal
①人事管理論の対象領域の広がりと基本的な考え方を知る。②人事管理の個別分野に関する基礎的な理論や議論を理解する。③以上を踏まえ、身近な事例について考察する視点を得る。④人事管理に関連する論文について批判的に検討する視点を得る。⑤修士論文等で研究するテーマについてのヒントを得る。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」「DP3」に関連、特に「DP1」は強く関連している。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
授業時間（月曜6限・7限）にリアルタイムのオンライン授業を行います。授業は、①人的資源管理論の基本的な理論・考え方・議論に関する講義と、②参加者による課題文献・事例の報告とディスカッションによる演習を組み合わせて進めます。できるだけ毎回、講義形式の部分に加えて、演習の部分があるようにし、参加者に深く考え、発言してもらう機会を設けます。報告・ディスカッションの準備が課題となります。授業内容に関するおよそのスケジュールは下記（授業計画）のとおりです。ただし、各テーマの授業時間の配分等については、参加者の関心に応じて柔軟に変更する可能性があります。また、順序を適宜、入れ替えることがあります。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
春学期
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回：イントロダクション：人的資源管理の考え方と「理論」
人的資源管理の機能と担い手、「伝統的」人事管理と人的資源管理（ＨＲＭ）のちがいや「理論」について学ぶ
第2回：雇用区分の多様化と人材ポートフォリオ
雇用区分の多様化の現状、人材ポートフォリオの理論について理解する
第3回：雇用区分の設計とキャリア管理
異なる雇用区分のあいだの仕事・キャリアの設計、雇用区分間の転換の仕組みについて考える
第4回：社員格付け制度の機能と多様性
社員格付け（等級）制度にもとめられる用件、格付け基準の多様性について理解する
第5回：社員格付け制度の変化と「成果主義」
「能力主義」および「成果主義」のもとでの社員格付け制度の特徴と合理性について考える
第6回：労働市場の変化と採用
採用の前提となる労働市場の変化について理解する、育成（make）か採用（buy）かの選択およびＲＪＰの理考え方について検討する
第7回：人的資源管理（ＨＲＭ）のなかの人材育成（ＨＲＤ）
人的資源管理のなかの人材育成の位置づけ、教育訓練の機能、配置転換の人材育成機能について理解する
第8回：人的資源管理の変化と人材育成
「投資」としての教育訓練の性格、変化する人的資源管理のもとでの配置転換・教育訓練について考える
第9回：昇進管理の機能と多様性
昇進の機能、国際的にみた日本の昇進管理の特徴、早期のエリート選抜について考える
第10回：昇進管理の変化と専門職制度
「フラット化」・高齢化のもとでの昇進の課題、専門職制度について検討する
第11回：変化のなかの賃金管理
賃金管理の基礎、「成果主義」化のなかでの賃金管理の特徴、雇用区分間の均衡処遇について考える
第12回：評価制度の課題と福利厚生
人事評価制度の課題のほか、福利厚生に関する近年の変化について考える
第13回：まとめ：人的資源管理の変化とライン・マネジャーの役割
この授業で学んだことを踏まえて、変化する人的資源管理のなかでのラインマネジャーの役割(人事部門との連携関係)について総括的に検討する
第14回：まとめ：人的資源管理の変化と人事部門の役割
この授業で学んだことを踏まえて、変化する人的資源管理のなかでの人事部門の役割(ライン・マネジャーとの連携関係)について総括的に検討する
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とします。各回のテーマに関連する課題の論文を授業内に提示します。受講者は、事前に論文を読んで、論点を把握し、疑問点やコメントを考えて授業にのぞんでください。それをもとに授業内で議論し、テーマに関する理解を深める予定です。また、各回について、1～2名程度の代表者に課題論文についてのレジュメ作成を行ってもらいます。
テキスト（教科書）Textbooks
テキストはとくに設定しません。学習支援システム上のパワーポイント資料をもとに授業を進めます。
参考書References
①日本労働研究雑誌（ http://www.jil.go.jp/institute/zassi/ ）
②今野浩一郎・佐藤博樹『人事管理入門（第３版）』日本経済新聞社
③佐野嘉秀『英国の人事管理・日本の人事管理―日英百貨店の仕事と雇用システム』東京大学出版会
成績評価の方法と基準Grading criteria
授業への参加度（20点）、文献・事例の報告（30点）、議論への貢献（30点）、最終レポート（20点）
授業への参加度、報告の担当回での報告内容のほか、授業内での議論への貢献度を評価します。最終的には、各自の問題関心に即した人的資源管理に関するレポートを提出してもらいます。以上を総合して最終的な評価を判定します。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
人事管理の基礎に関する体系的な講義編成、学習支援システムによる配布資料の共有、参加者の実務を踏まえたディスカッションなど、高く評価していただいている本授業の良さを大事にしたいと思います。
その他の重要事項Others
授業で利用するパワーポイント資料は、学習支援システムにて事前に入手できるようにします。適宜、プリントアウトするなど、授業時に参照できるようにしてください。
担当教員の専門分野等
＜専門領域＞人的資源管理・産業社会学
＜研究テーマ＞雇用システムの日英比較、就業形態の多様化と人事管理、人事部門とライン管理者の人事管理上の連携 等
＜近年の主な業績（市販書籍のみ）＞
①『英国の人事管理・日本の人事管理－日英百貨店の仕事と雇用システム』東京大学出版会、2021年
②「生産職種の請負・派遣社員の就業意識」佐藤博樹・大木栄一編『人材サービス産業の新しい役割』有斐閣、2014年
③「企業内キャリアと人事管理」上林千恵子編『よくわかる産業社会学』ミネルヴァ書房、2012年
④『実証 日本の人材ビジネス－新しい働き方と人事マネジメント』（共編著）日本経済新聞社、2010年
⑤「非典型雇用の人材活用－非典型雇用の仕事とその割り振り」佐藤博樹編『人事マネジメント』ミネルヴァ書房、2009年
⑥「『成果主義』先進企業の変革」（共著）中村圭介・石田光男（編）『ホワイトカラーの仕事と成果』東洋経済新報社、2005年