経営学研究科Graduate School of Business Administration
MAN600F1-0039(経営学 / Management 600)経営学演習Seminar in Business Administration
田路 則子Noriko TAJI
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 経営学研究科Graduate School of Business Administration |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | X7040 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 年間授業/Yearly |
曜日・時限Day/Period | 土5/Sat.5 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 4 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory | 修士課程(昼間)授業科目 |
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Outline (in English)
The purpose of this module is to review existing scholarly articles related to the theme selected by each student for his or her master’s thesis. During this process, students discern which issues have led to consistent conclusions over time and what the remaining problems for future research are. Moreover, students determine research avenues for approaching problems based on their own methods.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
各自が選択した修士論文のテーマに関連した既存の学術論文のレビューを行う。これによって,テーマに関連した問題の何が解決され,何が解決されていない点であるかを明確にする。さらに,まだ解決されていない問題について,自分なりのアプローチで問題解決のための道筋を明らかにすることができる。
到達目標Goal
修士論文の作成者が選択したテーマについて,その問題意識を明確にすることできる。関連した学術論文を読み,理解することで、テーマに関連した基本的な学術成果および研究方法論を身につけることができる。これによって、学術的に修士論文に相応しい論文を仕上げることができる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」「DP3」に関連、特に「DP2」「DP3」は強く関連している。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
論文作成の方法、選択した研究テーマの研究領域における位置づけ、仮説の設定方法、分析手法、結果の解釈などについて、説明を行うとともに、毎回学生の報告に基づいて、議論を行いつつ,修士論文を仕上げていく。ZOOMによるリアルタイム講義と対面講義の併用となる。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
あり / Yes
授業計画Schedule
通年
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1回目:修士論文作成のためのガイダンス①
学術論文の構成、参考文献の検索方法、さらに、それぞれの領域で検索の候補となりうる学術雑誌の紹介を行う。
2回目:修士論文作成のためのガイダンス②
各自が選択したテーマに関連した最新の研究成果を実際に検索を行うことで見つける。
3回目:研究テーマの選択①
修士論文としての研究テーマの妥当性、また何を明らかにしたいのかという点を学生の報告に基づき検討する。
4回目:研究テーマの選択②
前回のコメントに基づく研究テーマの一層の検討。具体的には、比較的短期間で書き上げなければいけない修士論文の性質上、テーマを具体的に絞る。さらに、データの入手可能性を検討する。
5回目:先行研究のレビュー①
選択したテーマに関連した先行研究のレビューを行い,それらの論文を批判的に検討する。
6回目:先行研究のレビュー②
先行研究のレビューを継続すると主に,その結果として、何がどこまで明らかにされているのか、また各論文の研究手法などについても議論し、検討する。
7回目:先行研究のレビューとその評価
先行研究のレビューを通して、どのような問題がなお解明されていないのか、またどのようなアプローチを取ることで、それらの問題が解決される可能性があるのかとういう点について議論する。
8回目:問題意識の具体化
解明すべき問題と、解明するための方法について引き続き検討する。
9回目:研究テーマの具体化
選択されたテーマについての文献レビューを通じて、検証すべき問題を明確にする。
10回目:仮説の設定
前回設定した問題点に関連した文献を検討し,仮説を明確にする。
11回目:仮説の設定②
設定した仮説について検討する。
12回目:研究方法論について
研究領域で採用される可能性のある研究方法論について紹介する。
13回目:研究方法論について
各研究方法論のメリットまたそれが有する固有のデメリットを明らかにする。
14回目:研究方法の選択
受講者の設定した研究テーマや実現可能性を踏まえ研究方法を選択する。
15回目:既存研究のレビュー
問題点を絞り込んだ上で,必要な論文をさらにレビューする。
16回目:既存研究のレビュー
関連した論文を批判的にレビューする。
17回目:データの入手方法
データの入手方法、質問票の作成、ケース研究の方法等の検討を続ける。
18回目:データの整理
研究仮説のほか、予備的なデータに基づいた結果の報告を行い,それらについて議論する。
19回目:データの整理、また質問票などの作成②
仮説を検証するにふさわしいデータを入手しそのデータを整理する。
20回目:データの分析
入手したデータをもとに分析を行う。
21回目:データの分析
前回のコメントに基づいて,一層のデータ分析を行う。
22回目:本研究での発見事項
データ分析からどのようなことが言えるのかを報告し,それについて検討する。
23回目:本研究での発見事項
前回の検討に基づいて,仮説との関連でどのような発見があるかを明確にする。
24回目:論文へのコメント
論文の全体を示してもらい,それについてコメントを行う。
25回目:修正された論文へのコメント
前回のコメントに基づいて必要な修正を行った論文を報告し検討する。
26回目:全体の調整
論文全体の構成,またその内容を再度検討する。
27回目:論文の評価
論文の修正を行うとともに,学術的な貢献を明らかにする。
28回目:全体のまとめ
問題設定,仮説,方法論,データ入手方法,データから言えることを再度確認する。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
修士論文の作成にあたって,次の点を事前に準備しておいてください。
1~2回目 各自の問題意識に基づいて、関連した学術論文をいくつか探して読んでみること。
3~4回目 各自の問題意識に基づいて,テーマの選定を行うとともに,この時点で何をどこまで明らかにしたいかをできるだけ明確にしておくこと。
5~7回目 各自の設定した研究テーマに応じて、紹介したまた自分で入手した学術論文のレビューを行なうこと。
8〜9回目 先行研究のレビューを踏まえ,各自が解決すべき問題をより明確にできるようにすること。
10~11回目 先行研究のレビューに基づき、修士論文で明らかにしたい問題についての仮説の設定を行う。
12〜14回目 これまでの文献で使用されてきた研究方法について検討すること。
15〜16回目 仮説との関連で,必要な論文のレビューを行うこと。
17〜19回目 データの入手方法を検討するとともに,実際にデータの収集・整理を行うこと。
20〜21回目 収集したデータについて自分なりの分析を行い,そこから何が言えるかを明らかにすること。
22〜23回目 自分の論文において明らかできた点また学術的な貢献を明確にすること。
24〜28回目 論文の作成,またコメントに基づく論文の加筆・修正を行う。
テキスト(教科書)Textbooks
特に指定しません。各自の問題意識に基づき基本的な文献を紹介します。
参考書References
各自の研究テーマに合わせ、適宜紹介します。
成績評価の方法と基準Grading criteria
平常点20%、議論の積極度30%および報告の内容50%で評価する。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
本講義は演習科目であるため授業改善アンケートは実施していません。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
PC、統計ソフトウエア
専門領域
経営戦略、技術経営
研究テーマ
イノベーション・マネジメントにおける戦略と組織行動」
「ハイテク・スタートアップの起業プロセス」
「ハイテク産業集積のエコシステム」
主要業績
①『起業プロセスと不確実性のマネジメント』田路則子 白桃書房 2020年
②「アーキテクチャ進化における製品開発マネジメント・半導体露光機産業の事例から」榎波龍雄・田路則子『一橋ビジネスレビュー』第65巻号,pp172-184,2017年.
③「ITビジネスの興隆を支える移民のシリアル・アントレプレナー」田路則子・新谷優『研究技術計画』30巻,pp.312-325,2016年
④“Resource Acquisition in High-Tech Startup Global Strategies,” Noriko Taji, Technology, Innovation, Entrepreneurship and Competitive Strategy, Emerald Publishing Group,Vol. 14,pp.263-287,2014
⑤『ハイテク産業における研究開発者のキャリア」田路則子『日本のキャリア論ー専門職編』金井壽宏・鈴木竜太編著 白桃書房,pp.133〜159,2013年.
⑥「WEBビジネスの起業家像ーシリコンバレーのモバイル&ソーシャルメディア・ビジネス」田路則子『赤門マネジメントレビュー』第10巻10号, pp.753-774.2011年
⑦『ハイテク・スタートアップの経営戦略―オープン・イノベーションの源泉』田路則子・露木恵美子,東洋経済新報社,2010年
⑧「半導体商社の事業ドメイン拡大のメカニズム」田路則子・甲斐敦也,『赤門マネジメント・レビュー』東京大学,第8巻,5号,pp211-231,2009年
⑨『アーキテクチュラル・イノベーション』田路則子,白桃書房,2005年