キャリアデザイン学研究科Graduate School of Career Studies
EDU500M1-1302(教育学 / Education 500)教育経営論Educational Management and Administration
高野 良一Ryouichi TAKANO
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | キャリアデザイン学研究科Graduate School of Career Studies |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | X8010 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 月6/Mon.6,月7/Mon.7 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 4 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory |
プログラム科目 キャリア教育・発達プログラム |
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Outline (in English)
The objective of this class is to learn the theories and views on the innovations in educational management. The topics are as follows; school and university restructuring,curriculum innovation, team management, leadership,professionalism and organizational learning.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
授業テーマは、”教育経営イノベーションの考え方を学ぶ”です。大学を含む学校組織・経営管理に関するトピックを取り上げ、それを分析するツールとして、教育学だけでなく組織科学や経営学などの理論知及び実践知を用います。
例年、受講者の興味関心とマッティングを図って、授業計画に掲げたトピックのうち、一つのトピックを3,4回かけて取り上げてきました。今年は、イノベーション論、チーム(チーミング、同僚性)論、専門職論、経験学習論に注目したいと考えています。
到達目標Goal
この授業では、「(修論を)書くために読む」というアカデミック・スキルの習熟が目標となります。論考や論文を読み解きレジメを作成し、それを基にプレゼンテーションして議論するというアクティブラーニングです。同時に、各回のテーマに即した論考や論文を通して、学問的・専門的な知識やコンセプト、発想法や考え方を理解し習得することになります。そして、自らの現場とそれらの理論知や専門知との接点を探り、自らの研究課題に新たな光を当てたり、課題を深めたりすることにもなるはずです。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち,「DP1」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
授業形態は「反転学習」を基本とします。事前に講読文献の趣旨説明と指定を行い、講義では各自のレジメ発表と全員での議論をおこないます。もちろん、最初は講義形式も採用して、順次「反転学習」に移行します。また、2時限連続授業ですから、前半は各自のレジメの発表と質疑応答、後半は議論という展開になります。
課題等のフィードバックについては、「反転授業」では事前作成のレジメを授業中コメントすることになります。また、授業のまとめの最終回、各自修了レポートの報告会となり、個別及び全体に対する議論とフィードバックがおこなわれます。
なお、トピックやテーマは、授業計画に提示しましたが、授業の展開や受講生の興味関心に従って、追加や変更もあります。また、授業は対面を原則としますが、適宜、ZOOMで行うことも予定しています。第1回授業の際に、受講生の意向も聞きたいと考えています。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
春学期
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:教育経営イノベーションへの招待
授業のねらいや内容をオリエンテーションし、受講者の関心を交流する
第2回:「一人称研究」の薦め
諏訪正樹の「一人称研究」論に学ぶ。
第3回:「一人称研究」の薦め(続)
「一人称研究」の視点から受講者の研究テーマを交流する
第4回:イノベーションの考え方と類型
クリステンセンのイノベーション論に学ぶ
第5回:イノベーションの考え方と類型(続)
イノベーションの考え方と2類型を考える
第6回:学校イノベーション
アメリカの学校イノベーションを知る
第7回:学校イノベーション(続)
日本の大学法人イノベーションを考える
第8回:カリキュラム・イノベーション
アメリカのブレンディッド・ラーニングに学ぶ
第9回:カリキュラム・イノベーション(続)
日本の大学キャリア教育カリキュラムを考える
第10回:チームマネジメント
「チーム学校」と同僚性を考える
第11回:チームマネジメント(続)
アメリカのチーミングム論に学ぶ
第12回:学校組織文化
組織文化論の基本(E.シャイン)を学ぶ
第13回:学校組織文化(続)
日本の学校文化を再考する
第14回:中間レポート発表
テーマを交流し、前半授業の振り返る
第15回:教育のソーシャル・キャピタル
教育の社会関係資本論を整理する
第16回:教育のソーシャル・キャピタル(続)
教育の信頼とネットワークを考える
第17回:専門職としての教職員
現代教職の専門職化論を整理する
第18回:専門職としての教職員(続)
ショーンの「省察的実践家」論を考える
第19回:教員のコンピテンシー
コンピテンシー(資質・能力)論を学ぶ
第20回:教員のコンピテンシー(続)
コンピテンシー評価を考える
第21回:教育におけるリーダーシップ
リーダーシップの基本を学ぶ
第22回:教育におけるリーダーシップ(続)
学校組織のリーダーシップを考える
第23回:管理職の経験学習
松尾睦の経験学習論に学ぶ
第24回:管理職の経験学習(続)
自らの経験学習を省察する
第25回:教職員の越境的な学び
越境的な学び論(越境的学習論)に学ぶ
第26回:教職員の越境的な学び(続)
越境的な学びを交流する
第27回:修了レポート発表
本授業の修了レポートを発表する
第28回:修了レポート発表(続)
個人発表、意見交換をし、講義を振り返る
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
前週までに配布された論考や論文を読み、毎回、各自がレジメを作成することを予習として求めます。また、各自が立てたテーマに即した中間発表と修了発表に向けた事前準備も必要になります。本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
特定のものは使用しません。本授業は「反転授業」のスタイルを採用するので、事前に学習すべき教材は各自にメールで配信します。
参考書References
①諏訪正樹・藤井晴行『知のデザイン 自分ごととして考えよう』近代科学社
②マイケル・B・ホーン/ヘザー・ステイカー『ブレンディッド・ラーニングの衝撃』教育開発研究所
③ドナルド・A・ショーン『省察的実践者の教育』鳳書房
④松尾睦『成長する管理職』東洋経済新報社
⑤香川秀太他編『越境する対話と学び』新曜社
成績評価の方法と基準Grading criteria
レジメ作成とプレゼンテーションが40%、中間レポート発表と修了レポートの発表・提出が60%を目安にします。中間レポートは、問題意識や論考・論文の咀嚼を重視します。修了レポートは、中間レポートを発展させるだけでなく、論理性や説得力を重視します。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
「書くために読む」という知的トレーニングは最初はきついようですが、良い経験になるようです。また、「反転授業」の中で、受講者の現場や問題意識と理論知・実践知を繋ぐ対話にこれまでと同様に努めます。
担当教員の専門分野等
<専門領域>教育行政・経営学(educational management and administration)
<研究テーマ>学校イノベーションの日米比較、教育のソーシャルキャピタル、教職の専門職化
<授業関連業績>
①「もう一つのシカゴ大学実験学校としてのNKO」『キャリアデザイン学部紀要』2019
②「現代教職論を読み解く」『教職課程年報』16,2018
③「義務教育機会確保法『市民立法』の可能性の中心」『日本教育政策学会年報2016』
④「社会関係資本のエートス論」『教育社会学研究』94,2014
⑤(共著)『地域教育の構想』同時代社、2010