経営学部Faculty of Business Administration
ECN300FD（経済学 / Economics 300）財政論ⅠPublic Finance I
土橋 康人Yasuto DOBASHI
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 経営学部Faculty of Business Administration |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2021 |
| 授業コードClass code | A4493 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 春学期授業/Spring |
| 曜日・時限Day/Period | 金5/Fri.5 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
| 教室名称Classroom name | |
| 配当年次Grade | 3～4 |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | |
| 他学部公開科目Open Program | |
| 他学部公開（履修条件等）Open Program (Notes) | |
| グローバル・オープン科目Global Open Program | |
| 成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
| 成績優秀者の他学部科目履修（履修条件等）Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| SDGsCPSDGs CP | |
| アーバンデザインCPUrban Design CP | |
| ダイバーシティCPDiversity CP | |
| 未来教室CPLearning for the Future CP | |
| カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
| 千代田コンソ単位互換提供（他大学向け）Chiyoda Campus Consortium | |
| 入学年度Admission year | |
| カテゴリー（2019年度以降）Category (2019～) | |
| カテゴリー（2018年度以前）Category (～2018) | 市場経営学科専門科目 |
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Outline (in English)
What level of tax burden should be imposed on the highest incomes? How should an effective structure of corporation tax be designed, considering transnational corporations? How can growing inequality, poverty and deprivation be tackled? What fiscal reform is necessary to fit sociocultural and political economic changes in families, working styles, business and production? How can the unprecedented accumulation of debt be brought under control? Through this course students will be offered access to empirical and theoretical knowledge, and insight into the features of various countries and historical development to deepen understanding of fiscal policy, essential for the above policy discussion. This will encourage students to actively find issues relating to fiscal policy and to apply skills for their analysis and evaluation.
In the spring term, students will gain an understanding of the major concepts and frameworks of fiscal policy, and will develop their knowledge of the revenue side of government. In the autumn term, students will investigate contemporary historical development in fiscal policy and explore the expenditure aspect of government such as social security. Finally, a survey of debt management, essential for understanding current unorthodox monetary easing, and overview of the fiscal role in industrial policy will be covered.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
富裕層にはどう課税すべきか？多国籍企業に対する法人税はどのように設定すべきか？広がる格差や貧困にどう対処すればよいのか？家族のあり方や働き方が変容する中で財政制度をどのように改革すべきか？膨張する財政赤字の制御をどのように行うのか？本講義は、私たちが直面するこれらの課題を考えるための足掛かりを提供することを目的とする。重要となるのが、理論と経験的な観点から政策を分析するための知識を身につけ、財政学的な見地から思考する能力を高めることである。そこで本講義では、財政学の理論や規範論を実践と対照させながら、各国財政の特徴や歴史的な現在地についての理解を深めていく。これにより、様々な財政問題を能動的に発見し分析する能力を養うことを目指す。
主に春学期では、財政学の基本的な概念やフレームワークについて学びながら、税を中心とした政府の収入面についての理解を深めていく。秋学期では、財政の歴史的展開と現在地についての理解を深めた上で、社会保障を中心とした支出や近年の金融政策、そして産業政策について学んでいく。
到達目標Goal
①財政学の重要な理論や規範、制度や概念についての知識を身につける。
②現代財政の歴史的変遷や潮流、各国財政の特徴を理解する。
③能動的に財政に関連する問題を発見し、政策についての議論や評価を行うための知識と財政学的な視点を身につける。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1-3」に関連がかなりある
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
・授業形態はオンライン形式（リアルタイム）となる。
・授業ごとに提出するリアクション・ペーパーや小レポートに対しては、オフィスアワーを設けるなどしてフィードバックを行う。
・リアクション・ペーパーを活用して、学生の意見や要望を授業に反映していく。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
Ⅰ 春学期
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回：講義・履修ガイダンス
講義の進め方について説明する。
第2回：財政の機能と役割
「財政」とは何か、その機能と役割について学ぶ。
第3回：財政の国際比較
データを用いた国際比較から、各国財政の特徴を理解する。
第4回：公共財をめぐる理論と実践Ⅰ
公共財の供給をめぐる理論を学んだ上で、財政及び国家の正当性について考える。
第5回：公共財をめぐる理論と実践Ⅱ
公共財の供給をめぐる理論と実践を比較しながら、財政のあるべき姿を考える。
第6回：予算と財政民主主義
予算編成と予算原則について学び、議会制民主主義の根幹について理解する。
第7回：租税原則と租税理論
租税原則と理論について学び、税体系の評価基準を理解する。
第8回：所得税
所得税の歴史を俯瞰し、変容する働き方や家庭、様々な所得形態に適合した所得税について考える。
第9回：消費税
消費税についての歴史と国際的な潮流を概観し、あるべき負担水準について考える。
第10回：資産課税
資産課税をめぐる歴史的な議論と制度変遷を理解した上で、現代の資産価格の高騰という潮流について考える。
第11回：法人税
法人税の歴史を概観した上で、多国籍企業に対する課税について考える。
第12回：関税
多角的自由貿易・リージョナリズム・保護貿易の再台頭などの流れを理解した上で、関税について考える。
第13回：地方政府の財政運営
地方税及び財政調整制度の概略を理解し、地方政府の財政運営について理解する。
第14回：総括
春学期のまとめを行う。
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
参考書の該当箇所を用いながら事前・事後学習を行う必要がある。
特定のトピックについての理解を深めたい場合には、適宜新たな論文などを参考書として指定する。
テキスト（教科書）Textbooks
教科書は特に指定しないが、講義ごとにパワーポイントや資料を適宜配布する。
参考書References
池上岳彦編（2015）『現代財政を学ぶ』有斐閣ブックス
片桐正俊編著（2014）『財政学―転換期の日本財政 第3版』東洋経済新報社
神野直彦（2007）『財政学 改訂版』有斐閣
Garland, David, The Welfare State: A Very Short Introduction (Oxford: OUP, 2016).
Smith, Stephen, Taxation: A Very Short Introduction (Oxford: OUP, 2015).
成績評価の方法と基準Grading criteria
平常点（30%）と中間レポート（20%）、期末レポート（50%）で成績評価を行う。
平常点は、授業内ミニレポートやリアクション・ペーパーの提出によって評価する。
レポートの詳細については、第1回のガイダンスの際に説明する。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
学生の意見や要望を講義内容の改善に反映する。学生の意見の聞き取りには、オフィスアワーやリアクション・ペーパーを用いる。
また、一方向的な講義にならないよう、コミュニケーションを取りながら講義を進めていく。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
オンライン形式の授業（リアルタイム）のため、パソコンなどが必要となる。
その他の重要事項Others
ⅠとⅡを通年で履修することを勧める。
関連科目
経済学入門などを履修していることを勧める。