経営学部Faculty of Business Administration
MAN300FB(経営学 / Management 300)情報と倫理Information and Ethics
寺本 卓史Takuji TERAMOTO
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 経営学部Faculty of Business Administration |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | A4391 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 月1/Mon.1 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | 3~4 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
入学年度Admission year | |
カテゴリー(2019年度以降)Category (2019~) | |
カテゴリー(2018年度以前)Category (~2018) | 経営学科専門科目 |
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Outline (in English)
This lecture is aimed to think about the principles and strategies for media usage for organizations and individuals.
Nowadays many troubles are occurred on internet services. These are new phenomenon on quite new conditions which we had never confronted until a few years ago. Therefore, resolutions for such problems have not been set yet in many cases. Thus we, who are using ICT: Information Communication Technology have to decide by ourselves not to rely on any formula.
In this lecture, we presume “Information Ethics” as our abilities toward solving problems on ICT, and we can also call “communication abilities” in wider definition.
Taking it as "communication abilities", this is not a new problem at all, and human have confronted it every time when new media is evolved.
Thus, this lecture series start from looking about troubles on internet, then search into history when new media was born. Finally, we discuss about what conditions are required when we have to confront new media situations.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
いわゆる情報化の進展にともない、「情報漏えい」や「知的財産権の侵害」から「炎上」「バカッター」などに至るまで、さまざまなトラブルが近年目につくようになっている。こうした問題は、個人であれ企業などの組織であれ、避けて通ることはできない状況にあり、それぞれの立場・場面で対応が求められている。
こうした状況の背景には、ネット空間を中心として、日進月歩で新たな技術やサービスによりメディアのあり方に変化が迫られ続ける環境があげられよう。例えば、LINEを用いたコミュニケーションは数年前までは存在しなかったものであり、こうした新しい環境における問題(たとえば「既読無視」)の解決には明快な答えが用意されていない。このようにメディアの形が変化し続ける中では、個人や組織は定められたルールを順守するだけでなく、基盤となる「原則」と「戦略」の確立が重要となる。個人や組織は問題に対して自ら考えて対処することが必要な状況におかれているのである。
このような「原則」と「戦略」を考える基礎となるのが、個人や組織、そして社会における「倫理」である。本授業では、こうした解のない問題に対する個人、そして組織における対処の仕方について、「倫理」を広義の「コミュニケーション能力」と措定し、コミュニケーションの本質について触れながら、ネット空間における主体の在り方について受講者とともに考察する。
到達目標Goal
本授業では、情報化に対して考え行動できるようになるために、以下の3点の理解・構築を授業目標として設定する。
1.現状存在する情報技術・サービス自体を知り、情報・情報化の本質に関して理解すること。
2.情報化に対応する社会制度について理解すること。
3.情報・情報化に対する自分なりの「原則」「戦略」を構築すること。
そして、本授業においては、こうした「原則」「戦略」を倫理と定義する。
この目的の実現のため、単に受け身の授業ではなく、受講者一人一人に「考える」ことを要請する。そのための仕掛けとして、授業内においてグループワークやゲストスピーカーとのディスカッションなどを予定している。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「社会情報学」と「DP5」に関連が特に強く、「DP4」に関連がかなりある
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
本授業は6つのセクションに分けて行う。
・ガイダンス(1回)
本授業の内容を概観し、受講の意義と到達目標を明確にする。
・情報化によって発生したトラブルの現状(2回)
情報化の現状を、発生しているトラブルから探ることによって、情報化時代における個人と社会、企業と社会の関係を考察する。
・情報の特性(3回)
情報の特性を考察し、それによって今日進展している情報化社会の本質を明らかにする。
・情報化の進展と社会制度(4回)
法律と情報セキュリティマネジメントという2つの制度から、情報・情報化に適合的な制度がどのように設定されているか、またそれらの制度の意義と限界について考察する。
・情報倫理の構築に向けて(3回)
情報・情報化に適合的な制度の限界を超える「原則」と「戦略」を確立するために必要な事柄について考察する。
・まとめ(1回)
これまでの授業を総括し、成果と課題について考察する。
単なる一方通行の講義ではなく、獲得した知識を活用する能力を養うことを企図している。参加人数によって異なるが、具体的には、ディスカッションやグループによる作業、メールもしくは授業支援システムやレポートを利用した意見や考察の表明などを求める。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
Ⅰ 春学期
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1:ガイダンス
「情報と倫理」を受講するにあたって
2:情報化によって発生したトラブルの現状(1)
ネットをめぐるトラブル―個人と社会の関係性
3:情報化によって発生したトラブルの現状(2)
企業と情報戦略―企業と社会の関係性
4:情報の特性(1)
情報の特性とその認識
5:情報の特性(2)
情報化の進展
6:情報の特性(3)
情報化の進展と経済のサービス化
7:情報化の進展と社会制度(1)
技術的対策
8:情報化の進展と社会制度(2)
法的制度―刑法・知財法における情報
9:情報化の進展と社会制度(3)
対策としての社会的合意形成
10:情報化の進展と社会制度(4)
企業組織における制度―情報セキュリティマネジメント
11:情報倫理の構築に向けて(1)
情報資産の保護と活用―情報保護と利用
12:情報倫理の構築に向けて(2)
情報資産の保護と活用―模倣と社会進化
13:情報倫理の構築に向けて(3)
情報倫理を作り出す能力
14:まとめ
重層的な情報倫理の構築に向けて
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
授業支援システムを用いたレポート課題を毎週課す(選択回答式。全授業を通じて3回以上提出すること)。本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
特に指定しない(参考書を参照)。
参考書References
村田潔編『情報倫理 インターネット時代の人と組織』有斐閣選書 ISBN:4-641-28096-7
梅本吉彦編著『情報社会と情報倫理』丸善 ISBN:4-621-07017-7
斉藤了文『テクノリテラシーとは何か』講談社学術メチエ ISBN:4-062-58323-7
ローレンス・レッシグ『コモンズ』翔泳社 ISBN:4-798-10204-0
Tim O'Reilly “What is Web 2.0”
http://www.oreillynet.com/pub/a/oreilly/tim/news/2005/09/30/what-is-web-20.html
その他の参考書は授業中に必要に応じて紹介する。
成績評価の方法と基準Grading criteria
授業参加状況(平常点)(10%)、課題レポート(20%)、問題演習等における実習レポート提出(20%)、期末試験(50%)による総合評価とする。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
引き続き、授業支援システムによる課題レポートの提出、毎回の授業冒頭での紹介を行う。また、課題レポートは当該授業参加者についてのみ受け付けることとする。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
授業支援システムを用いた課題レポート提出を授業期間中に定期的に課す。(授業期間内に選択して3問以上解答すること)
その他の重要事項Others
情報系に関する知識の少ない人にも分かりやすい内容とする。
受講者は受け身ではなく、考えてもらう授業とするため、極力欠席しないことを要請する。
関連科目:
情報と職業(秋学期)と連続して履修が望ましい(順序は問わない)
経営組織論Ⅰ/Ⅱ、経営社会学Ⅰ/Ⅱと合わせての履修が望ましい(順序は問わない)
オンライン授業について
現在、5月11日(月)から毎週のオンラインミーティングを実施することで調整しています。
オンラインツールとしては、ZOOMの使用を想定しています。授業時間(月曜1限)の時間内に30分程度のやり取りと、Hoppiiを使用しての資料配布、レポート提出などで構成する予定です。
オフィス・アワー
質問がある場合はE-mail(takuji.teramoto@gmail.com)で受け付ける。
メールの表題には授業名(情報と倫理)を冒頭に付けてください。