経営学部Faculty of Business Administration

将来、金融に直接かかわる仕事に就く人はもちろん、金融以外の業種で働く人たちも、仕事を進めていく上で、金融に関する何らかの知識が必ず求められます。このコースでは、春学期で学んだ金融論の基礎を前提として、金融政策や金融規制など、金融に関わる政策のあり方について学びます。

このコースでは、金融理論が社会に出てからビジネスやその他の実務にどのように役立つのか、という実務的な視点を重視します。実務と理論のつながりを理解し、金融に関するビジネス上の課題について、自分なりの解決方法が見いだせるだけの十分な知識を身につけることが、このコースの到達目標です。

ディプロマポリシーのうち、「DP1-3」、「DP2-1」、「DP2-2」、「DP4」、「DP5」に関連がかなりある

日本語 / Japanese

特にテキストは指定せず、毎回、スライドに基づいた授業をオンデマンド方式で配信します。また、実務とのつながりを重視する観点から、授業と関連する新聞や雑誌の記事を紹介し、授業の内容と関連付けながら解説します。また、適宜、リアクションペーパーの提出を求め、それに基づき授業内容などを微修正する可能性があります。

なし / No

なし / No

Ⅱ　秋学期

※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。

第1回：金融政策の目的

金融政策の目的と、それが経済全体で果たす役割について学びます。

第2回：金融調節と短期金融市場

伝統的な金融政策の基本となる金融調節と短期金融市場について学びます。

第3回：金融政策の波及ﾒｶﾆｽﾞﾑ

短期金利の変更が、実体経済やインフレ率に影響する仕組みを学びます。

第4回：金融政策運営の実務

金融政策がどの様に決定されているか（されるべきか）を学びます。

第5回：金融政策と為替市場

金融政策が為替レートを通じて影響する仕組みを学びます。

第6回：通貨危機と国際協調

通貨危機の原因や国際機関が危機を防ぐうえで果たす役割について学びます。

第7回：ﾌﾟﾙｰﾃﾞﾝｽ政策の役割

銀行規制など、金融危機を防ぐ上で政策が果たす役割について学びます。

第8回：ｸﾞﾛｰﾊﾞﾙ金融危機：原因と帰結

グローバル金融危機とそれに続く欧州危機について、その原因と帰結について学びます。

第9回：新しい金融規制

世界金融危機の反省から、新たに導入された金融規制について学びます。

第10回：非伝統的金融政策①：ゼロ金利政策、付利政策

新たな金融政策の枠組みのうち、ゼロ金利政策や付利政策の意義や効果について学びます。

第11回：非伝統的金融政策②：量的緩和、信用緩和

新たな金融政策の枠組みのうち、国債等の金融商品を買い入れる政策について学びます。

第12回：金融政策と財政の関係①

金融政策と財政の関係について、過去の経験等を参照しつつ学びます。

第13回：金融政策と財政の関係②

新しい政策枠組みのもとでの、金融と財政の関係の変化について学びます。

第14回：金融政策とﾌﾟﾙｰﾃﾞﾝｽ政策の今後の課題

今後、金融政策とプルーデンス政策が直面する課題について学びます。

本コースの準備学習と復習時間は、それぞれ2時間を標準とします。復習では、以下に挙げる参考文献のほか、関連ある新聞や雑誌の記事を読むなど、実務的な観点から学んだ内容をどう活かすかについて考えてください。

テキストは指定しません。

参考文献として、以下の教科書を参照します。
・内田浩史「金融」（有斐閣）
・橋本優子ほか「国際金融論をつかむ（新版）」（有斐閣）
・小林照義「金融政策（ベーシック＋）」（中央経済社）
・白川方明「現代の金融政策　理論と実践」（日本経済新聞出版）

評価は、期末試験（100％）に基づいて決定します。

特になし（本年度より授業担当者変更）。

教材の共有のため学習支援システムを利用します。オンデマンドの映像教材も含まれるため、通信環境の確保をお願いします。

・春学期・秋学期の金融論Ⅰ/Ⅱを連続で履修することを推奨します。
・日本銀行や国際通貨基金（IMF）において、金融の実務に15年程度かかわりました。そうした経験から、いかに金融理論を実務的な問題解決に役立てるかを伝えられればと思います。

ミクロ経済学、マクロ経済学が関連科目ですが、事前履修は必須ではありません。