経済学研究科Graduate School of Economics
OTR501C1-1(その他 / Others 500)日本語ⅠAJapanese 1A
清水 由美Yumi SHIMIZU
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 経済学研究科Graduate School of Economics |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | X3040 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | 特別講義ⅠA |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 金3/Fri.3 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 1 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience |
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Outline (in English)
Basic Japanese for academic speaking and writing.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
日本語を母語としない留学生が、①フォーマルな場でテーマに沿って意見交換をする。②専門分野の論文を書くために最低限必要な日本語の基礎を固め、まとまった内容の文章を書くことに慣れる。
到達目標Goal
(1)初級レベルの日本語のミスをなくす。
(2)中・上級レベルの文型と語彙を使いこなせるようになる。
(3)賛否の分かれるテーマについて、授業での話し合いにふさわしい日本語で意見交換ができるようになる。また、司会者として、そのような話し合いを運営できるようになる。
(4)事実・他者の意見・自分の意見をきちんと分けて、説得力のある意見文を書けるようになる。
(5)自分の書いた文章の間違いに気づく力を身につけ、よりよい表現を使いこなせるようになる。
(6)日本の新聞の投書欄に、意見文を投稿する。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP2」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
【授業の形態】
◇オンデマンドでの資料配信・課題提出・フィードバックを基本とする。
◇学期中に4回、同時双方向での話し合いの場を設ける。※Zoomを使うか、Hoppiiの授業内掲示板(=文字でのチャット)を使うかは、初日に学生へのアンケートを行って決める。
【授業の進め方】
1.ディスカッション(=意見交換)
①賛否の分かれそうなテーマ(学期中に4つ扱う予定)について、必要な情報を集める。=予習
②クラスでテーマに関するキーワードや概念について、情報を交換し、お互いに理解を確認する。 ※Hoppiiの授業内掲示板を利用
③内容を理解したうえで、自分の意見をまとめる。司会を担当する学生は、ディスカッションの流れを予想し、進行の計画を立てる。=予習
④司会の進行指示に従って、ディスカッションする。 ※Hoppiiの授業内掲示板あるいはZoomなどの会議アプリを利用
⑤ディスカッションの中で見られた口頭表現の問題点や、司会進行について、意見や感想を交換する。=振り返り
2.意見文執筆
⑥ディスカッションの内容に基づいて、自分の意見を500字程度の文章にまとめる。=宿題
⑦お互いの意見文を読み合い、質問や助言をし、評価もする。
⑧自分の書いた原稿と、講師による修正案を読みくらべ、日本語の問題点を見つける。=宿題
3.意見文投稿
⑨学期末に自分の書いた意見文から最もよいと思うもの1点を選び、実際に日本の新聞の投書欄に投稿する。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
春学期
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:オリエンテーション
・授業の目的と進め方の説明
・自己紹介
・日本語能力の確認
・ディスカッションの形態についてのアンケート
第2回:ディスカッション①-1
・ディスカッションにおける司会者の役割を知る。
・簡単なテーマについてディスカッションをしてみる。
・ディスカッション②以降のテーマ選定=宿題
第3回:ディスカッション①-2
・意見文のモデルを読み、構成を分析する。
・意見文を書いてみる。
第4回:ディスカッション①-3
・ディスカッションの日本語表現について振り返る。
・意見文を読み合い、質問や助言を受けて、書いたものを完成させる。
第5回:ディスカッション②-1
・テーマ②についての情報交換と理解確認
・ディスカッションの準備
第6回:ディスカッション②-2
・ディスカッションを行う。
・意見文の執筆=宿題
第7回:ディスカッション②-3
・ディスカッションの日本語表現について振り返る。
・意見文を読み合い、質問や助言をする。
・意見文の完成=宿題
第8回:ディスカッション③-1
・テーマ③についての情報交換と理解確認
・ディスカッションの準備
第9回:ディスカッション③-2
・ディスカッションを行う。
・意見文の執筆=宿題
第10回:ディスカッション③-3
・ディスカッションの日本語表現について振り返る。
・意見文を読み合い、質問や助言をする。
・意見文の完成=宿題
第11回:ディスカッション④-1
・テーマ④についての情報交換と理解確認
・ディスカッションの準備
第12回:ディスカッション④-2
・ディスカッションを行う。
・意見文の執筆=宿題
第13回:ディスカッション④-3
・ディスカッションの日本語表現について振り返る。
・意見文を読み合い、質問や助言をする。
・意見文の完成=宿題
第14回:「ベスト意見文」を選んで投書する
これまでに書いた意見文から自薦・他薦でいちばんよいものを選び、さらに推敲を重ねて完成させ、新聞に投書する。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
・本授業の準備学習・復習時間は各1時間を標準とする。
・ディスカッションの司会を担当する回は、それ以上の時間が必要となる。
テキスト(教科書)Textbooks
必要に応じて資料を配布する。
参考書References
『大学・大学院 留学生の日本語4 論文作成編』(アカデミック・ジャパニーズ研究会編著、アルク)
※これは秋学期の日本語ⅡBでテキストとして使うので、今のうちに買っておくことを勧める。
成績評価の方法と基準Grading criteria
・授業への参加貢献(ディスカッションなどでの発言・司会)=40%
・課題文(4回)=40%
・最終課題(新聞への投書)=20%
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
・先学期はすべてオンデマンド(非同期)で、ディスカッションも授業内掲示板を利用して文字によるチャットだけで行った。やはり場を共有して音声でやりとりしたいという声があった一方で、顔出しはしたくない、住環境の制約から声も出しにくいという学生もいた。今学期も、初めにアンケートで学生の希望を聞いて、授業形態を決める。
・ディスカッションという形式そのものに不慣れな学生もいるため、「意見を述べ合う」という活動の練習を、初めの回で丁寧に行う。
・日本語表現の間違いを自覚する力が不足していることがわかったので、自分の書いた原稿と講師による修正案との違いをさがす作業を、課すことにした。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
・資料配布・課題提出・意見交換などに学習支援システムHoppiiを利用する。
・ディスカッションの形態は初回のアンケートの結果を見て決めるが、いずれにしてもパソコンがあったほうが参加しやすいと思われる。
その他の重要事項Others
・日本語ⅡA(発表のための話しことばの基礎)も受講すること。また、秋学期には日本語ⅠB(口頭発表の訓練)とⅡB(レポート執筆の訓練)を受講することが望ましい。
・2021年度に修士論文を提出する予定の学生は、日本語ⅢA・ⅢBを受講すること。
担当教員の専門分野等
<専門領域>日本語、日本語教育
<研究テーマ>母語話者が意識化しにくい文法
<主要研究業績>
・『すばらしき日本語』(2020年、ポプラ新書)
・『日本語びいき』(2018年、中公文庫)
・『辞書のすきま すきまの言葉―あんな言葉やこんな言葉、英語では何と言う?』(2009年、研究社)