人間社会研究科Graduate School of Social Well-being Studies
PSY500J2(心理学 / Psychology 500)司法・犯罪分野に関する理論と支援の展開Support Theory and Applications in Forensics and Criminology Area
犯罪心理学特論(2017年度以前入学生)
西田 俊男Toshio NISHIDA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 人間社会研究科Graduate School of Social Well-being Studies |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | S1059 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | 犯罪心理学特論 |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 金1/Fri.1 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 多摩 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | 1・2 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory |
臨床心理学専攻 専門展開科目(家族・社会心理科目) |
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Outline (in English)
After studying the rough theory about justice and crime, we learn how to be concerned in delinquency as a psychologist, the risk assessment and treatment program for rehabilitation. We also acquire the basic knowledge domestic case. In class, we study advice and support measures from both viewpoints of the side to be supported and the side to be supported.This class is designed to become practical psychologist who have not only knowledge but also warm heart and learn extensive ways to understand human.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
司法、犯罪分野に関わる理論を概観し、次に心理師としての関与の方法、再非行のリスク評価、更生のための処遇プログラムなどについて学びます。また、家事事件における基礎的な知識についても学びます。演習では、支援する側とされる側の両方の視点から助言や支援策を考えられるようにします。そして、単なる知識だけでない、幅広くあたたかな人間理解の方法を学び、実践的な臨床家を育てます。
到達目標Goal
司法、犯罪分野における諸問題に対して公認心理師の視点から支援について説明できる。また、実際の支援・実践策を構築、提供できる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」と「DP3」と「DP4」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
授業は、パワーポイントを使って進めます。事例を用いて演習形式で進め、ケース理解や支援策、心理師の支援のあり方などについても学びます。随時DVDの視聴及び施設見学も取り入れます。
公認心理師の国家試験の設問の中から授業に関連した問題を取り上げ、解説する形で、知識を増やしていきます。また、授業の冒頭で、順番(1回につき、2人)に5分間プレゼン(テーマは各自が選択)の練習を行い、ケースに関するプレゼン能力を高めます。そして、社会で起きている事件を取り上げ、授業の内容に絡めて考察します。毎回リアクションペーパーの提出を求め、出席カードの代わり及び講師とのコミュニケーションツールとして使い、次回必要に応じて内容を取り上げます。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
あり / Yes
授業計画Schedule
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1:オリエンテーション、非行の動機など
犯罪・非行について概説し、各事件別に統計から見た犯罪・非行の推移、実態及び主な動機・背景などをみていきます。
2:犯罪心理学の系譜1
前回に続き非行の動機を学びます。さらに生物学的原因論、心理学的原因論について学びます。
3:犯罪心理学の系譜2
家族理論、社会学的原因論について学びます。
4:新たな犯罪心理学
犯罪心理学分野における新たな考え方、セントラルエイト、ビッグ4、RNRモデルなど概観し、行動科学の知見の活用について学びます。さらにBPSの視点について学びます。
5:家庭裁判所の事件処理
少年法の目的、検挙から送致、家庭裁判所での事件処理の流れについて学びます。
6:家庭裁判所の調査と決定
BPSの視点について、さらに深めます。また、家庭裁判所調査官の調査と試験観察について学びます。
7:保護観察と少年院の処遇
保護観察所及び少年院での指導・助言、処遇プログラムなどについて、心理師としての関わりについて学びます。
8:成人事件と裁判員裁判制度
地方裁判所での事件処理、刑務所、裁判員裁判制度について学びます。
9:事例によるケース理解(演習形式)
心理テストを用いた事例を用いて、なぜ事件を起こしたのか、その動機及び仮説などを班別で討議、検討し、発表します。
10:事例によるケース理解(演習形式、その2)
引き続き同じ事例を用いて、その仮説に基づき、どのように働きかけたら良いか班別にて検討し、発表します。
11:事例によるケース理解(演習形式、その3)
引き続き同じ事例を用いて、心理テスト(SCTとTAT)からみた理解を学びます。
12:事例によるケース理解(演習形式、その4)
引き続き同じ事例を用いて、テスト結果のフィードバックについて学びます。
13:被害者配慮制度、司法面接と動機付け面接
被害者保護に関して、その制度、警察、検察段階での心理師としての関わりについて学びます。さらに、相談援助、非行防止に関する地域社会への情報提供について学びます。
子どもから事実を聞き出すための技法である司法面接、さらに、動機付け面接について学びます。
14:多様な家族
離婚による母子、父子家庭について学びます。その離婚の際の親権者決定の過程、面会交流のあり方、ハーグ条約、子の引き渡しなど心理師が関わる際の視点、実際に紛争の中に置かれた子どもの声、などについて学びます。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
各回の授業で配布した資料をもとに文献学習を行います。その学習を基礎として演習を進めていきます。各施設見学なども随時行います。本授業の準備学習・復習時間は各2時間を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
必要に応じて適宜紹介します。
参考書References
原田隆之「入門 犯罪心理学」ちくま新書
河原俊也編「ケースから読み解く 少年事件-実務の技」青林書院
他、必要に応じて適宜紹介します。
成績評価の方法と基準Grading criteria
授業態度・発表・意欲:52%
レポート課題の提出・評価:48%
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
リアクションペーパーの内容に関し、随時授業で触れ、疑問点などにもこたえていきます。また、2020年度の改善意見等も参考にして授業内容を改善、工夫していきます。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
特になし
その他の重要事項Others
特になし
担当教員の専門分野等
司法・矯正領域。特に家庭裁判所での事件処理、調査官調査と処遇について。
オフィスアワー
授業の開始前または授業後に教室で質問・相談を受け付けます。