法務研究科Law School
LAW500A2(法学 / law 500)労働法ⅡLabor Law Ⅱ
浜村 彰Akira HAMAMURA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 法務研究科Law School |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | V4151 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 火4/Tue.4 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | 2~ |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | 選択 |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory |
展開・先端科目群 展開 |
すべて開くShow all
すべて閉じるHide All
Outline (in English)
This lecture aims at acquiring the theory of trade union law and practical knowledge of law and acquiring applied skill to solve problem. In addition to the labor union law, as other problems which could not be picked up by Labor Law I, we acquire the theory and practical knowledge on labor accident and corporate organization, the worker dispatching law.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
・労働組合法の理論と実務的法知識の習得および問題解決する応用力の修得を目的とする。
・労働組合法以外に、労働法Ⅰで取り上げることのできなかったその他の問題として、労働災害、企業組織の変動および労働者派遣法に関する理論と実務的知識および問題解決の応用力の修得を目的とする。
到達目標Goal
・本授業を受講した院生は、労働組合法の主要テーマについて、基本知識を身につけると同時に、具体的ケースについて、正確な論点を抽出し、論点ごとに学説判例の到達点を踏まえながら、最適な法的解決の道筋を導き出し、表現できる応用力を身につけることができる。
・労働災害や労働者派遣法などの労働法上の特殊な問題についても、基本的知識を修得するとともに、その法制度の仕組みや適用上の問題点を把握し、具体的な事例について最適な解を導き出すことができる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP6」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
・各テーマについて、学説判例の議論の状況を概観し、事例問題を素材としたケース・スタディ方式の授業とする。
・事例問題の論点整理を学生と応答しながら整理したうえで、答案の起案についての指導を行う。
・授業で用いるレジュメと資料は毎回配布する。
・提出された課題等に対して、添削・返却する。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:労働組合法総論
労働組合法の意義・目的および全体の仕組みを理解したうえで、基本的な事例問題について検討する。
[準備学習等]
授業で配布した事例問題の論点を整理し、次回までに解答例を作成してくること。
第2回:労働組合法上の労働者・使用者
労働組合法上の労働者の概念と使用者概念の拡張に関する判例法理を学ぶ
[準備学習等]
同上
第3回:労働組合と統制処分
労働組合の組織と運営をめぐる法的問題を解説する。とくに労働組合法上の労働組合の要件である組合の自主性と民主性と労働組合の統制処分について検討する。
[準備学習等]
同上
第4回:労働組合の組織強制
労働組合の組織強制手段であるユニオン・ショップ協定の法的効力と限界およびチェック・オフについて学習する。
[準備学習等]
同上
第5回:不当労働行為制度の意義と不利益取扱い
労組法の労働組合保護の中心的制度である不当労働行為制度の意義と労組法7条1号の不利益取扱いをめぐる学説・判例の議論状況を理解する。
[準備学習等]
同上
第6回:支配加入
労組法7条3号の支配介入の成立要件と学説・判例の議論状況を講義する。
[準備学習等]
同上
第7回:組合活動
企業内組合活動の正当性について、労組法7条の不当労働行為と関連付けながら、学説判例の議論の状況を整理する。
[準備学習等]
同上
第8回:団体交渉
日本における労使協議制と団体交渉制度の法的仕組みおよび労組法7条2号の団交拒否と誠実交渉義務について検討する。
[準備学習等]
同上
第9回:争議行為
労働組合の行うストライキ等の争議行為の正当性と刑事・民事免責について学習する。
[準備学習等]
同上
第10回:使用者の争議対抗行為
使用者の行う争議行為であるロックアウトの正当性と民事免責、賃金請求権の行方について検討する。
[準備学習等]
同上
第11回:労働協約による労働条件の決定
労働条件決定の仕組みのうち、集団的労働条件決定としての労働協約の法的性質・規範的効力・一般的拘束力について学ぶ。
[準備学習等]
同上
第12回:労働協約による労働条件の変更
集団的労働条件の変更としての労働協約による労働条件の不利益変更について判例法理と学説の議論を整理する。
[準備学習等]
同上
第13回:労働災害
過労死などの労働災害とその補償制度、安全配慮義務に関する学説判例の到達点を学習する。
[準備学習等]
同上
第14回:企業組織の変動と労働契約
企業の合併・事業譲渡・分割にともなう労働契約の承継にあり方について学習する。
[準備学習等]
同上
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
・各テーマについて参考書として上げた標準的な労働法のテキストを読んでくること。
・出題される事例問題の論点を整理してくること。
・事例問題の答案を作成してくること。
・本授業の準備・復習時間は、各2時間を標準とする。
テキスト(教科書)Textbooks
・教科書はとくに指定せず、毎回配布されるプリントと裁判資料を題材に授業を進める。
参考書References
・労働判例百選(第9版)
・労働法の争点(2014年)
・石田眞・豊川義明・浜村彰・山田省三編『ロースクール演習労働法(第2版)』(法学書院)
・なお、初めて労働法を学ぶものは、浜村彰・唐津博・青野覚・奥田香子『ベーシック労働法(第6版)』(有斐閣)を読んでおくこと。
成績評価の方法と基準Grading criteria
・授業期間中における評価(平常点)
-授業出席時の質疑応答-15%、練習問題の答案作成-25%
・期末における評価-定期試験 60%
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
・学生と応答する時間をできる限り確保する。
専門領域と研究業績
<専門領域>労働法
<研究テーマ>従業員代表制、労働契約法、労働時間法
<主要研究業績>
<専門領域>労働法
<研究テーマ>従業員代表制、労働契約法、労働時間法
<主要研究業績>
『ベーシック労働法第8版』(有斐閣、2020年)、「ライフステージと法(第8版)(有斐閣、2020年)、「改正労働者派遣法による派遣労働者の均等・均衡待遇」季労268号(2020年)、「最高裁判例法理の再検討⑥秋北バス事件-就業規則の法的性質」労旬1957号(2020年)、「プラットホームエコノミーと就労者の法的保護」労委労協762号(2020年)、「タクシー乗務員の歩合給からの残業手当相当額の控除」ジュリスト令和2年度重要判例解説(2021年)