法務研究科Law School
LAW500A2（法学 / law 500）民事法演習Seminar on Civil Law and Civil Procedure
高須 順一Junichi TAKASU
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 法務研究科Law School |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2021 |
| 授業コードClass code | V1671、V1672 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
| 曜日・時限Day/Period | 木2/Thu.2, 木3/Thu.3 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
| 教室名称Classroom name | |
| 配当年次Grade | 3 |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | 必修 |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| カテゴリーCategory |
法律基本科目群（応用科目） 民事系 |
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Outline (in English)
I learn a key point of the solution to civil affair dispute every constant dispute type. It becomes the learning that it is like the total summary of the Civil Act in consideration of being the class of the first semester for three years. Therefore, I take it up about a forcible execution procedure and the civil affair maintenance procedure. The revision of the civil law credit method and the law of inheritance is already realized, and the enforcement approaches. Therefore it becomes the class based on contents of this revised law. It is by fragmentary knowledge and is inadequate for the solution to civil affair dispute, and understanding of the general legal knowledge including a substantive law, a code of procedure is essential. With that in mind, ability such as the ability to build the decision about the orientation, the persuasive power to others, a relationship of mutual trust is necessary. It is aimed for acquirement of such general civil affair dispute solution ability.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
民事紛争の解決の要諦を一定の紛争類型ごとに学習することができる。３年秋学期の授業であることを考慮し、民事法の総まとめ的な学習となる。したがって、強制執行手続や民事保全手続についても学習することができる。すでに、民法債権法および相続法の改正が実現し施行となるのでで、この改正法の内容に基づいた授業となる。
民事紛争の解決には断片的な知識でだけでは不十分であり、実体法、訴訟法を含めた総合的な法的知識の理解が必要不可欠である。そのうえで、方針決定に関する決断力、他者への説得力、信頼関係を構築する能力などの諸能力が必要となる。このような総合的な民事紛争解決能力を修得できるようになることを授業の目的とする。
到達目標Goal
民事紛争の解決に必要となる実体法、訴訟法を含めた総合的な法的知識が理解できるようにする。また、最新の法改正にも対応できるようにする。そのうえで、方針決定に関する決断力、他者への説得力、信頼関係を構築する能力などの諸能力が身に付くようにする。このような総合的な民事紛争解決能力を修得できるようにする。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「ＤＰ１」と「ＤＰ２」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
上記の到達目達成のための重要な要素は討論である。よって、私と学生及び学生同士の討論を授業の最も大きな柱とする。討論を通じて、民事法に関する基礎的知識の理解及び紛争解決能力の修得を実現させたい。予め出題する設例に関して、双方向授業及び多方向授業方式で検討を行う。
なお、課題等に対するフィードバックは、中間試験に関しては試験終了後、ただちにこれを行い、定期試験に関しては定期試験解説期間にフィードバックを行う。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回：法律行為の基本問題（実体法編）
契約の解釈、94条2項類推法理、動機の錯誤の規律
［準備学習等］
事前配布問題及びレジュメの検討
第2回：法律行為の基本問題（手続法編）
権利能力なき社団を例として、当事者能力と当事者適格の検討
［準備学習等］
事前配布問題及びレジュメの検討
第3回：代理の基本問題（実体法編）
利益相反行為及び代理人の権限濫用行為の検討
［準備学習等］
事前配布問題及びレジュメの検討
第4回：代理の基本問題（手続法編）
書証の成立に関する二段の推定の法理、民法110条の類推適用
［準備学習等］
事前配布問題及びレジュメの検討
第5回：時効の基本問題（実体法編プラス手続法編）
改正債権法下の消滅時効制度の検討、送達制度の理解
［準備学習等］
事前配布問題及びレジュメの検討
第6回：不動産取引の諸問題（実体法編）
二重譲渡と対抗の法理、相続関係と不動産登記
［準備学習等］
事前配布問題及びレジュメの検討
第7回：不動産取引の諸問題（実体法編プラス手続法編）
通行地役権をめぐる対抗関係、共同訴訟の規律
［準備学習等］
事前配布問題及びレジュメの検討
第8回：中間試験と解説
この段階までの授業内容の理解状況を確認するための試験を行い、解説する。
第9回：動産取引の諸問題（履行障害法・売買編）
改正債権法下での売買契約に関する履行障害法の規律の検討
［準備学習等］
事前配布問題及びレジュメの検討
第10回：動産取引の諸問題（履行障害法・請負編）
改正債権法下での請負契約に関する履行障害法の規律の検討
［準備学習等］
事前配布問題及びレジュメの検討
第11回：不動産担保の重要問題
抵当権に基づく物上代位請求および妨害排除請求権の行使としての明渡請求に関する判例法理の検討
［準備学習等］
事前配布問題及びレジュメの検討
第12回：債権回収法の重要問題（実体法プラス手続法）
改正債権法下における債権者代位訴訟及び詐害行為取消訴訟の実務
［準備学習等］
事前配布問題及びレジュメの検討
第13回：債権譲渡及び保証の重要問題
譲渡制限特約、将来債権譲渡の規律の検討及び賃借保証、保証意思宣明公正証書の規律の検討
［準備学習等］
事前配布問題及びレジュメの検討
第14回：定型約款の規律
定型約款の定義、みなし合意の規律とみなし合意からの除外の検討
［準備学習等］
事前配布問題及びレジュメの検討
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
事前に配布された問題については、必ず検討して授業に臨む必要がある。また、事前配布レジュメについても目を通す必要がある。なお、自らの理解度を判断するために、問題に対する解答案を文章化することも有要であり、推奨する。なお、本授業の準備学習・復習時間は各2時間を標準とする。
テキスト（教科書）Textbooks
今年度は、昨年度に引き続き特定のテキストを使用せず、事前配布レジュメあるいは事前配布例題を使用する。また、改正債権法関係の資料等を適宜、提供する。
参考書References
民法、民事訴訟法の基本的教科書（改正債権法に関する記述のあるもの）を随時、参照する必要がある。
成績評価の方法と基準Grading criteria
① 事例全般にかかわる横断的な知識が正確か否か
② 明確かつ妥当な方針を構築しうるか否か
③ 見解を異にする他の学生に対する反論及び説得を十分に行えるか否か
等を評定の基準とする。知識の正確性もさることながら、紛争を解決するための諸能力の有無をより重視したいと考えている。
授業期間中における評価（平常点）
確認試験 ３０％
期末における評価
定期試験 ７０％
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
民事紛争の実態について、できるだけ現実的に理解してもらうように心がけて授業を行いたい。また、民法の改正に対する関心が高いので、改正法の要諦を理解してもらえるように工夫したい。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
特にない。
その他の重要事項Others
30年以上の弁護士経験に基づき、教室事例にとどまることのない現実性ある紛争事例を提示するので、事案解決のためにどのように法を解釈し、適用したら良いのかをしっかりと検討してほしい。
また、2020年4月から施行されている改正債権法に関しては、法制審議会民法（債権関係）部会の幹事として直接に関与したので、改正にいたる背景や経緯なども解説する予定である。