法務研究科Law School
LAW500A2(法学 / law 500)民法ⅠCivil Law Ⅰ
遠山 純弘Junkou TOOYAMA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 法務研究科Law School |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | V1411 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期前半/Spring(1st half) |
曜日・時限Day/Period | 火2/Tue.2, 金3/Fri.3 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | 1 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | 必修 |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory |
法律基本科目群(基礎科目) 民事系 |
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Outline (in English)
Through Civil Law Ⅰ-Ⅴ, students learn about basic knowledges and systematic understandings of Civil law.
In Civil Law Ⅰ-Ⅱ students learn about Contract Law.
In Civil Law Ⅰ students especially learn about Formation of Contract, Validity of Contract and Prescription.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
・「民法Ⅰ~Ⅴ」の全体を通じて、民法の構造および民法上の諸制度に関する基礎的・体系的理解の獲得とともに、法的思考力の養成を目指す。
・「民法Ⅰ」および「民法Ⅱ」では、学生は「契約法」について学ぶ。「民法Ⅰ」では、「契約法」のうち、主として、「契約の締結」、「契約の有効性」、「時効」、とりわけ「消滅時効」について学ぶ。
・各回の授業は、受講者が入念に予習していることを前提に、対話形式で基本的知識を確認しながら、それらの基本的知識がもつ意味と問題の全体像について解説を加えるという形で進める。
・到達度を確認するために、授業中に小テストを実施する。
到達目標Goal
・下記「授業計画」記載の各項目について、学生がその内容を理解し、具体的に説明することができるようになることである。
・民法Ⅰでは、主として、契約の締結方法、契約の有効要件、消滅時効について学ぶ。どのような場合に契約が成立か、また、どのような場合に契約が効力を生ずるか、どのような場合に債権が消滅時効にかかるかを学生が理解し、具体的に説明することができるようになることである。
・民法Ⅰ~Ⅴ、民法演習Ⅰ~Ⅲを通じての到達目標については、別紙資料のとおりである。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」と「DP2」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
・双方向・多方向形式を基本としつつ、講義形式を併用する。
・各回の授業は、受講者が教科書および予習課題に基づいて入念な予習をしていることを前提に、対話形式により基本的知識を確認しつつ、発展的事項の解説を加えるかたちで行う。
・授業は、配布するレジュメに従って進める。
・授業内の課題(小テスト)および定期試験のフィードバックは、授業内または定期試験解説期間において解説を行う。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:①ガイダンス
②民法の全体像
①法体系における民法の位置づけ、②民法の全体構造について学ぶ。
[準備学習等]
1~9頁
第2回:人・権利能力
①自然人
②法人
①自然人の権利能力の意味、②「法人」の意味を確認した上で、法人の設立・内部関係および外部関係をめぐる諸問題について学ぶ。
[準備学習等]
12~19頁、24~36頁
第3回:①契約の一般原則、種類
②契約の締結
③代理(有権代理)
契約の出発点として、①契約とは何か、契約の一般原則、種類について学ぶ。また、②契約の締結方法についても学ぶ。さらに、③代理の意義や有効要件についても学ぶ。
[準備学習等]
362~371頁、73~82頁
第4回:表見代理①
①109条、②110条表見代理の要件・効果およびそれらをめぐる諸問題について学ぶ。
[準備学習等]
87~93頁
第5回:①表見代理②
②無権代理
①112条表見代理の要件・効果、②無権代理人の責任について学ぶ。
[準備学習等]
82~85頁
第6回:無権代理と相続
無権代理と相続をめぐる諸問題について学ぶ。
[準備学習等]
85~87頁
第7回:契約の有効性①
(行為能力)
意思能力・行為能力の意味と関係を確認した上で、未成年者の保護および成年後見制度について学ぶ。
[準備学習等]
19~23頁
第8回:契約の有効性②
(意思表示の瑕疵①)
①心裡留保、②通謀虚偽表示をめぐる諸問題について学ぶ。
[準備学習等]
48~50頁
第9回:契約の有効性③
(意思表示の瑕疵②)
①錯誤、②詐欺、強迫をめぐる諸問題について学ぶ。また、③消費者契約法上の無効・取消原因についても学ぶ。
[準備学習等]
51~59頁
第10回:契約の有効性④
(契約の内容)
法律違反の契約の効力およびどのような場合に公序良俗違反となるかについて学ぶ。
[準備学習等]
60~64頁
第11回:取消・無効
無効な契約および契約が取り消された場合の諸問題について学ぶ。
[準備学習等]
65~72頁
第12回:条件・期限
条件・期限の意義・種類とその効果について学ぶ。
[準備学習等]
94~98頁
第13回:時効(総論)
時効総論として、時効の意義・趣旨、時効の援用権者および援用の効果をめぐる諸問題について学ぶ。
[準備学習等]
99~105頁
第14回:消滅時効
消滅時効の起算点、期間について学ぶ。
なお、取得時効については、民法Ⅲにおいてとりあげる。
[準備学習等]
106~110頁
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
・上記「授業計画」記載の各回におけるレジュメおよび参考文献の該当部分を必ず読んで授業に臨んでもらいたい。
・本授業の準備学習・復習時間は各2時間を標準とする。
テキスト(教科書)Textbooks
・授業は、レジュメを用い、それに従って進める。そのため、テキストは、指定しない。
参考書References
・レジュメの理解を助けるため、次の文献を挙げておく。
①潮見佳男『民法(全)〔第2版〕』(有斐閣、2019年)5,060円。なお、上記授業計画における各回の準備学習の頁数は、この文献の頁数である。
②潮見佳男ほか『民法判例百選Ⅰ総則・物権[第8版]』(有斐閣、2018年)2,376円
・そのほか必要な参考書は、授業中に適宜紹介する。
成績評価の方法と基準Grading criteria
・平常点(20%):
①質疑応答(10%)
②小テスト(10%)
・定期試験(80%)
事例式問題によって「共通的な到達目標モデル(第2次案修正案)」(民法)記載の事項について理解度を確認する。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
・学生からは、民法は覚えることが多すぎるという意見を聞く。ただ、この問題は、法学未修者については、法学部の学生が4年間かけて修得すべきことを1年間で修得するのであるから、法学未修者にとって避けて通ることができない問題である。この点については、1年次において授業で取り上げるすべての事項を修得しようとせず、1年次で修得すべき事項(これについては、別紙資料参照)を優先的に学修し、2年次以降に取り上げる事項については、「民法演習Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ」を通して修得するといった対応が必要であろう。
・また、授業内容が難しいという意見も聞く。授業では、2年次以降の授業のため、1年次で理解しておかなければならないことがあり、また、2年次以降の授業も意識して発展的な問題について触れることがある。前者については、予習・復習を通して、それでも理解できないときは、質問をして理解する必要がある。後者については、発展的な話をするときは、「これは発展的な話であるが」とか「これは2年次以降で学修することですが」など、必ずしも1年次に理解しなくてもよいということを明示しながら話を進めている。そのため、授業で話を聞くときは、こうした点にも注意して授業を聞いてもらいたい。