デザイン工学部Faculty of Enginneering and Design
MEC300ND(機械工学 / Mechanical engineering 300)熱と流れのデザイン(2020年度休講)Thermodynamics and Fluid Mechanics
田中 豊Tanaka YUTAKA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | デザイン工学部Faculty of Enginneering and Design |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | B2639 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期前半/Spring(1st half) |
曜日・時限Day/Period | 木3/Thu.3,木4/Thu.4 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
選択・必修Optional/Compulsory | 選択 |
入学年度Admission year | |
カテゴリー(2023年度~)Category (2023~) | |
カテゴリー(2019~2022年度)Category (2019~2022) |
システムデザイン学科 専門科目 展開科目 |
カテゴリー(招聘学科)Category | SD |
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Outline (in English)
Liquids and gasses can both be categolized as fluids. The first half of the lecture deals with fluid properties, fluid statics and fluid dynamics. The second half of the lecture deals with thermodynamics. Thermodynamics is the study of a substance's energy-related properties. The properties of a substance and the procedures used to determine those properties depends on the state and the phase of the substance. Through practical tasks, students learn to utilize the properties related to fluid dynamics and thermodynamics to product design.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
身のまわりの物体は,運動したり,変形したり,状態(温度,圧力,体積など)が変化したりする.また製品をデザインするためには,こうした物体の力学的な特性や状態変化を十分に理解しておくことが重要である.
本授業のテーマは,まず最初に,このような物体の運動や変形,状態の変化を,自然科学や技術の変遷の中で,「熱」や「流れ」の力学として考える.次に,熱と流れに関する課題を取り上げ,シミュレーション等により自ら解決したり,その結果を可視化手法等により表現したりする.さらに,具体的な実習課題を通して,熱や流れに関する性質を製品のデザインに活かすことを学ぶ.
到達目標Goal
・物体の運動や変形,状態の変化を「熱」や「流れ」の力学として理解できること.
・熱と流れに関する課題を計算やシミュレーション等により自ら解決したり,その結果を可視化手法等により表現したり説明したりできること.
・熱や流れに関する性質を製品のデザインに活かすことができること.
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
デザイン工学部システムデザイン学科ディプロマポリシーのうち、「DP2」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
到達目標を達成するため,授業の前半では,まず熱と流れの力学に関する自然科学や技術の変遷を紹介し,物体の変形にともなう力学的な諸問題を「流体」や「流れ」という概念でとらえ,流れの性質や数学的な表現を解説する.
次に授業の後半では,物体の熱の出入りにともない生じる状態変化を「熱学」という物体の巨視的な状態変化と仕事やエネルギーの概念でとらえ,熱の特徴的な性質,熱力学の法則やパワーサイクルの考え方を概観する.
講義授業回毎に与えられたリアクションペーパーや演習問題を記入・作成し,提出する.また「流れ」と「熱」に関する理解度を確認するための2回の試験を行ない,途中までの理解度を評価する.
授業の最後では,熱と流れの可視化手法や測定手法を紹介し,数値シミュレーション結果の処理を行うための基礎事項を解説する.さらに具体的な実習課題や例題演習を通して理解を深める.
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1:物体の運動と状態の変化
物体の運動や変形,状態の変化を「熱」や「流れ」の力学として理解する.熱や流れの力学を自然科学や技術の変遷の中で理解する.単位系とその考え方を理解する.
・力学の学問体系
・流れと熱の力学史
・流体力学と熱力学
・単位系とその考え方
2:流体の性質
変形しながら運動する物体(流体)に特徴的な性質を理解する
・圧力
・密度と比重
・粘性と圧縮性
・静水圧
・パスカルの原理と力増幅装置
・浮力
3:連続の式と運動量保存則
流れの数学的な表現の中で重要となる連続の式と運動量保存則について,力学的な視点で理解する
・ニュートン力学
・連続の式(質量保存則)
・運動量保存則
4:エネルギー保存則
前回に引き続き,流れの数学的な表現の中で重要となるエネルギー保存則を理解する.さらに圧力の測定方法や流れの表現方法(可視化手法)についても理解する)
・エネルギー保存則
・動圧と静圧
・圧力の測定法
・流れの可視化と表現法
5:粘性のある流れ・圧縮性のある流れ
流体に特徴的な性質である粘性と圧縮性について,その役割や基礎事項について理解する
・粘性の役割
・非圧縮・粘性流れの基礎方程式
・流れの相似則とレイノルズ数
・層流と乱流
・圧縮性流れの基礎方程式
6:管路内の流れ
工学的な流れの基本となる管路内流れについて,その基礎事項を理解する
・管路内流れ
・管摩擦損失
・境界層
7:物体周りの流れ
流体中に置かれた物体に働く力や流れの様子についての基礎事項を理解する
・物体周りの流れ
・抗力と揚力
・第1回~7回のまとめ
・理解度確認試験1
8:物質の熱力学的特性
物体の熱の出入りにともない生じる状態変化を「熱学」という物体の巨視的な状態変化と仕事やエネルギーの概念として理解する
・物体の状態変化
・熱エネルギーと仕事
・圧力と体積と温度
9:熱エネルギーの利用と熱の伝達
物体内の熱の伝わり方に関する基礎事項を熱の利用の観点から理解する
・伝熱
・輻射
・放射
・伝導
・対流
・断熱
10:理想気体の状態変化と仕事
理想気体の状態変化と仕事に関する基礎事項を熱と仕事の等価性の関係で理解する
・理想気体の状態変化
・熱と仕事
11:熱と仕事とエントロピー
熱と仕事とエントロピーに関する基礎事項を理解する
・熱と仕事とエントロピー
・熱力学の法則
・準静的変化
・可逆変化と不可逆変化
12:熱力学の法則とパワーサイクル
熱力学の法則と熱エネルギーを利用したパワーサイクルの考え方について理解する
・様々なプロセス
・熱力学の法則
・熱機関の動作原理とパワーサイクル
13:様々な熱機関のパワーサイクル
身の周りの様々な熱機関をパワーサイクルの観点で理解する
・オットーサイクル
・ディーゼルサイクル
・スターリングサイクル
・ブレイトンサイクル
・ランキンサイクル
・ヒートポンプ
14:熱と流れの可視化・計測手法・画像処理
まとめ
熱と流れの可視化や計測手法に関する基礎事項を例題と実習を通じて理解する
・熱と流れの可視化と例題実習
・計測手法と例題実習
・画像処理と例題実習
・第8回~14回のまとめ
・理解度確認試験2
・授業改善アンケートの記入
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
シラバス内容の事前確認
返却されたリアクションペーパーの復習
配布・回収・返却した演習問題の復習
講義資料の内容の事前の確認と事後の復習
理解度確認試験の自己採点と評価結果の見直し・復習
レポートの作成
本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
特に指定しない.適宜,プリントや演習問題を配布する.
すべての教材や演習問題,リアクションペーパーは授業支援システムを用いて電子媒体で配布する.
参考書References
細井:教養・流れの力学,東京電機大学出版局
日本機械学会編・JSMEテキストシリーズ:流体力学
日本機械学会編・JSMEテキストシリーズ:熱力学
成績評価の方法と基準Grading criteria
・リアクションペーパーや演習問題(10%)
授業中に配布されたリアクションペーパーや演習課題を,教員からの指示に従い,記入・回収し,結果を確認して,次回に返却する.その提出状況と記入結果を各回10点満点で評価する.各回の授業内容の理解と記入状況が評価の基準である.
・理解度確認試験(40%)
2回の理解度確認試験の結果を,それぞれ,100点満点で評価する.理解度確認試験1では,第1回~7回で行われた授業内容の「流れ」に関する力学的な理解が評価の基準である.理解度確認試験2では,第1回と第9回~12回で行われた授業内容の「熱」に関する力学的な理解が評価の基準である.
・レポート課題(必要に応じて加点する)
第14回~15回のレポートの提出状況と内容を各10点満点で評価する.実習課題のレポートでは,第1回~13回で得られた知識を活用し,自らシミュレーション結果を可視化できること,また得られた知見を製品のデザインに活かせるようになったかが評価の基準である.
・最終試験(50%)
試験期間中に期末試験を実施する.
最終的な成績評価は,上記のすべての結果から総合的に判断評価する.
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
演習の解答例の詳細な解説を行ってほしい旨の意見があったので,時間の許す限り解答例の解説を行う.
リアクションペーパーへの記入例は,講義終了後,授業支援システムを使って電子的にアップする.
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
大学から配布されたノートPCを使用する.
その他の重要事項Others
2021年度より開講学年が2年から3年に,開講期が秋学期前半(C期)から春学期前半(A期)に変更になった.