経済学部Faculty of Economics
ECN200CA（経済学 / Economics 200）社会経済思想史ＡHistory of Socioeconomic Idea A
後藤 浩子Hiroko GOTO
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 経済学部Faculty of Economics |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2021 |
| 授業コードClass code | K6227 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 春学期授業/Spring |
| 曜日・時限Day/Period | 水2/Wed.2 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 多摩 |
| 教室名称Classroom name | |
| 配当年次Grade | |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | |
| 他学部公開科目Open Program | ○ |
| 他学部公開（履修条件等）Open Program (Notes) | |
| グローバル・オープン科目Global Open Program | |
| 成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
| 成績優秀者の他学部科目履修（履修条件等）Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| SDGsCPSDGs CP | |
| アーバンデザインCPUrban Design CP | |
| ダイバーシティCPDiversity CP | |
| 未来教室CPLearning for the Future CP | |
| カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
| 千代田コンソ単位互換提供（他大学向け）Chiyoda Campus Consortium | |
| カテゴリー（2015年度以前入学生） | 専門教育科目 |
| カテゴリー（2016年度以降入学生） | 専門教育科目 |
| カテゴリーCategory |
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Outline (in English)
"The formation of mercantilism in Europe"
To begin with, this lecture gives students basic knowledge about the economic development of sixteenth-and seventeenth-century Europe as historical context. Then, it provides an introduction to major theorists of social and economic thought of that time.
In the seventeenth century England underwent internal and external upheavals such as the Union of the Crowns, the Wars of the Three Kingdoms (the Puritan Revolution), the Restoration and the Glorious Revolution. On the other hand, France established an absolute monarchy under the reign of Louis XIV with the help of Mazarin and Colbert. These two kingdoms were to get into economic and military contest for commercial supremacy. Against this backdrop, questions such as “what is the strength of nation?” and “what regime brings economic prosperity?” were discussed among intellectuals, which was to form mercantilism.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
「ヨーロッパにおける重商主義の形成」
本講義では、まず諸理論家の背景となる歴史的状況を押さえ、そこからどのような思想が生み出されたのかを見ていきます。17世紀にイングランドは、ステュアート朝三王国体制、ピューリタン革命と共和政、王政復古、そして名誉革命といったように内政の激動を経験し、他方フランスは、マザランやコルベールの財政政策に支えられたルイ14世の絶対王政を築いていました。両国は、商業的覇権を求めて経済的・軍事的な競争を展開することになります。このような時代背景の下、「国力とは何か」「商業的繁栄をもたらしうる国家体制はどのようなものか」といった問いが探究され、政治経済学の諸言説が生み出されることになりました。
到達目標Goal
学生が、この講義を通して、17世紀イングランドとフランスの政治・経済状況の中から、どのようにして経済学的なものの見方が生成してきたのか、その過程を理解し、ヨーロッパの地域的特色と認識を深め、国際社会で主体的に生きるための歴史的思考力を培うことを目指します。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP2」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
授業形態はZoomによるオンライン講義を基本とし、必要に応じて対面での講義を行うハイブリッド形式になります。
毎回の授業で1200～1400字の講義の内容をまとめたリアクション・ペーパーを提出してもらい、これに対する受講者全体へのフィードバックは次回の授業開始時に教員からのコメントとして提示します、またリアクション・ペーパーの内容から見て授業内容の理解が不十分と思われる学生に対しては、個別に「学習支援システム」を通じて添削指導を行います。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回：資本主義の誕生とヨーロッパ(1)
ヨーロッパはどのように原初の資本を蓄積したか。資本蓄積システムのプロトタイプと第1サイクル。以降14回までの本学期の講義内容は、高校世界史A／Bにおける「ヨーロッパの拡大と大西洋世界：16世紀から18世紀までのヨーロッパ世界の特質とアメリカ・アフリカとの関係」を教授する際に役立つ専門的知識を提供します。
第2回：資本主義の誕生とヨーロッパ(2)
重商主義の実相
第3回：資本蓄積システムの第２サイクル
重商主義システムの雛形としてのオランダ
第4回：ポスト・オランダをめぐる競争:フランス対イングランド(1)
フランスとの比較でのイングランド発展の要因分析
①フランスの税制・国家収入・軍備
第5回：ポスト・オランダをめぐる競争:フランス対イングランド(2)
フランスとの比較でのイングランド発展の要因分析
②イングランドの税制・国家収入・軍備
第6回：政治算術の登場
フランシス・ベーコンの思想とペティへの影響
第7回：W・ペティ(1)
経歴とアイルランド測量
第8回：W・ペティ(2)
『租税貢納論』
第9回：W・ペティ(3)
『政治算術』
第10回：Ｊ・ロック
『政府二論』における労働と所有、植民地論
第11回：Ｊ・チャイルド
『新交易論』におけるオランダの国力の分析
第12回：Ｃ・ダヴナント
英国ウィッグ党の経済政策批判
第13回：Ｄ・デフォー
分業の密度と国力、『ロビンソン・クルーソー漂流記』の経済思想
第14回：資本蓄積システムの第３サイクル
大ブリテンを中核として形成された資本蓄積システムの特徴
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
学生は、毎回の講義の後に、A4サイズのリアクション・ペーパー(オンライン授業の場合はMSワード・ファイル）に1200～1400字で講義の内容をまとめたレポートを作成し、次回の授業の際にそれを提出します。これに必要な学習時間は1～2時間です。講義の内容のどの点についてまとめるかは、授業中にお知らせします。毎回教員が目を通し、合格すればレポート評価分の点数として10点加算され、合格水準に満たないものは必要箇所を修正して再提出して頂きます。
テキスト（教科書）Textbooks
とくにテキストは指定せず、私の講義ノートにそって授業を進めます。毎回、授業でレジュメと資料を学習支援システムを通じて配布します。
参考書References
イシュトヴァン・ホント『貿易の嫉妬』（昭和堂、2009年）
ラース・マグヌソン著、熊谷次郎・大倉正雄訳『重商主義：近世ヨーロッパと経済的言語の形成』（知泉書館、2009年）
米田昇平『欲求と秩序：18世紀フランス経済学の展開』（昭和堂、2005年）
※さらに詳しく学びたい人のための文献ですので、事前に購入する必要はありません。
成績評価の方法と基準Grading criteria
毎回の講義内容をまとめたレポート（40％）と春学期末の定期試験の成績（60％）で評価します。授業でとりあげる各思想家が置かれていた歴史的状況と彼らの思想史的な重要性についての理解度を基準として評価します。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
歴史状況の具体的な認識を促進するため、写真や地図、動画などを教材として有効に利用します。