政策創造研究科Graduate School of Regional Policy Design
BSP510R1(初年次教育、学部導入教育及びリテラシー教育 / Basic study practice 500)質的研究法Qualitative Research Methods
齊藤 弘通Hiromichi SAITO
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 政策創造研究科Graduate School of Regional Policy Design |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2024 |
授業コードClass code | XW006 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期後半/Spring(2nd half) |
曜日・時限Day/Period | 木6/Thu.6,木7/Thu.7 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
選択・必修Optional/Compulsory | 選択必修 |
カテゴリーCategory |
(修士課程)基本科目 選択必修 |
所属群1Affiliation group 1 | |
経済・社会・雇用創造群Economic/Social/Employment/ Creation Group | |
所属群2Affiliation group 2 | |
文化・都市・観光創造群Culture/City/Tourism/ Creation Group | |
所属群3Affiliation group 3 | |
地域産業・企業創造群Regional Industry and Business Creation Group |
すべて開くShow all
すべて閉じるHide All
Outline (in English)
【Outline and objectives】
This course introduces the qualitative research methods to students taking this course.
The aim of this course is to help students acquire an understanding the characteristics and process of qualitative research methods.
【Goal】
The goals of this course are to
- be able to explain the characteristics and process of qualitative research methods,
- be able to collect qualitative data using interview survey and observation method,
- be able to analyze and interpret the collected qualitative data properly,
- be able to make a research plan using qualitative research.
【Work to be done outside of class (preparation, etc.) 】
- Read and summarize the literature and articles on qualitative research methods.
- Work on assignments related to the exercises in the class.
- Analyze qualitative data and prepare research report materials for the interview research exercise in teams, using time outside of class.
- Work on the report assignment.
【Grading criteria】
Your overall grade in the class will be decided based on the following:
- Ordinary points (class attendance, active participation in group exercises) :20%
- Summarization of documents and articles and work on assignments: 20%
- Preparation of interview survey report materials (prepared by team): 20%
- Efforts and quality of the report assignment: 40%
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
質的研究法とは、事象の性質や特徴といった数値化しにくいデータを扱い、事象を質的に理解、説明、解釈しようとする研究法であり、量的研究ではアプローチできない研究課題を解明する上で有用なものである。本科目ではこの質的研究法の特性や質的研究を行う際の流れを理解するとともに、質的研究で用いられる代表的な分析手法について理解、実践できるようになることを目的とする。
到達目標Goal
①質的研究法の特性、研究プロセスが説明できる。
②インタビュー法や観察法を用いて質的データを収集することができる。
③収集した質的データを適切に分析・解釈することができる。
④質的研究を活用した研究計画を立てることができる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
政策創造研究科修士課程のディプロマポリシーのうち、「DP2」「DP3」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
・授業は各回とも講義と演習を織り交ぜながら進めていく。
・演習は個人で行うものとチームで行うものがある。
・提出された課題については毎回いくつかを取り上げ、全体に対してフィードバックを行う。
・第6回・第7回ではチームで設定した調査課題に関するインタビューデータを収集・分析するとともに、最終報告の途中経過について発表する。(インタビュー調査については対面またはZOOMなどを活用したオンライン上での実施を想定)
・講義は質的研究法の初学者を念頭において行う。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1回(1・2)[対面/face to face]:質的研究の特性と研究プロセス
量的研究との対比から、質的研究の持つ特性について詳しく理解する。また、質的研究の一般的な流れ(リサーチクエスチョンの設定、調査対象の選定とデータの収集、テクストデータに対するコーディングとカテゴリ化、概念モデル・理論の生成)について理解する。
2回(3・4)[対面/face to face]:質的データ収集の技法①インタビュー法
質的データを収集するための技法であるインタビュー法の類型や特徴、インタビュー調査の際に準備すべきこと、インタビューの具体的な進め方について理解する。
3回(5・6)[対面/face to face]:質的データ収集の技法②観察法
質的データを収集するための技法である観察法の類型や特徴、進め方について理解する。また、映像データを観察し、フィールドノーツを作成する手順を実際に体験する。
4回(7・8)[対面/face to face]:質的データの解釈・分析
収集した質的データに対して、コードを割り当て(コーディング)、カテゴリを生成していくプロセスについて理解する。また、カテゴリ間の関係性を図解し、分析結果をストーリーラインにまとめていく手順を把握する。
5回(9・10)[対面/face to face]:代表的な質的データ分析法
質的研究で用いられる代表的な分析法(M-GTA、SCAT、TEM、ドキュメント分析等)について理解する。また、M-GTAなど、代表的な質的データ分析法を用いた研究論文を読み、分析手続きの仕方や結果のまとめ方を把握する。
6回(11・12)[対面/face to face]:質的データの収集・分析演習
チームごとに、設定された調査課題に応じて実際にインタビュー調査を行い、質的データを収集するとともに、得られたデータを分析する演習を行う。
7回(13・14)[対面/face to face]:演習結果の発表・研究計画の検討
チームごとにインタビュー調査の途中経過を報告資料にまとめ、発表する。(なお最終報告資料は、途中経過報告に対する教員からのフィードバックを踏まえ、授業後の指定期日までに提出する。)また、自身の研究において質的研究を用いる場合の研究計画について検討する。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
①本授業の準備学習および復習のため、質的研究法に関する文献や論文を読み、ポイントを要約する。(文献や論文は都度授業において配布する)
②授業内で行った演習に関する課題に取り組む。(課題の内容は随時指示する)
③チームで取り組むインタビュー調査演習において、授業外の時間を用いて、データの分析と調査報告資料の作成を行う。
④レポート課題に取り組む。(レポートのテーマは授業において指示する)
・本授業の準備学習および復習時間は各 2 時間を標準とする。
テキスト(教科書)Textbooks
毎回、授業で配布するレジュメ(パワーポイントにて作成)をテキストとして使用する。
参考書References
ウヴェ・フリック著・小田博志監訳『新版 質的研究入門<人間の科学>のための方法論』春秋社,2011年
太田裕子『はじめて「質的研究」を「書く」あなたへ ―研究計画から論文作成まで―』東京図書,2019年
大谷尚『質的研究の考え方 研究方法論からSCATによる分析まで』名古屋大学出版会,2019年
佐藤郁哉『フィールドワークの技法 問いを育てる、仮説をきたえる』新曜社,2002年
佐藤郁哉『質的データ分析法 原理・方法・実践』新曜社,2008年
サトウタツヤ・春日秀朗・神崎真実編『質的研究法マッピング』新曜社,2019年
須田敏子『マネジメント研究への招待 研究方法の種類と選択』中央経済社,2019年
岡田昌毅編著『働くひとの生涯発達心理学 M-GTAによるキャリア研究』晃洋書房,2017年
その他、授業で適宜紹介する。
成績評価の方法と基準Grading criteria
以下の配分により、成績評価を行う。
①平常点(授業への参加、グループ演習への積極的参加)20%
②文献・論文の要約および課題への取り組み 20%
③インタビュー調査報告資料の作成(チームにて作成)20%
④レポート課題への取り組み 40%
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
・質的研究のイメージをより深めてもらえるよう、オープンコーディングやM-GTA、SCAT、TEM、事例研究法など、様々な質的分析法が用いられた論文を昨年度より多く紹介する。
・質的データの分析過程についてより体験的に理解してもらえるよう、授業で使用した演習用の題材やワークシートを改良する。
・質的データ分析におけるオープンコーディングの手続きについて時間をかけて体験していただくようにする。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
授業でパワーポイントを使うことがある。
その他の重要事項Others
・少人数チームでのインタビュー調査演習(インタビュー調査の実施、データの分析、調査報告資料の作成)があることにご留意いただきたい。また当該演習において授業外の時間を活用する場合がある点もお含みおきいただきたい。
・なお、授業外でインタビュー調査を行う際には、ZOOMなどのオンラインミーティングツールを活用する場合があることもお含みおきいただきたい。