法学部Faculty of Law
LAW300AB(法学 / law 300)行政作用法Ⅱ行政作用法Ⅱ
西田 幸介Kosuke Nishida
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 法学部Faculty of Law |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | A0024 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 金3/Fri.3 |
科目種別Class Type | 講義 |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | 成績優秀者の他学部科目履修制度で履修する学生:履修を希望する場合は、所定の手続きに従って申請すること。 |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリー(法律学科)Category (法律学科) | |
カテゴリー(政治学科(2021年度以降入学者))Category (政治学科(2021年度以降入学者)) | |
カテゴリー(政治学科(2020年度以前入学者))Category (政治学科(2020年度以前入学者)) | |
カテゴリー(国際政治学科(2021年度以降入学者))Category (国際政治学科(2021年度以降入学者)) | |
カテゴリー(国際政治学科(2020年度以前入学者))Category (国際政治学科(2020年度以前入学者)) |
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Outline (in English)
In this course, ensuring effectiveness of the acts of Administrative Agency, and Administrative Act that is “Gyousei Koui” in Japanese or “Verwaltungsakt” in German are taken up. In the former, the students learn the methods to ensure In this course, ensuring effectiveness of the acts of Administrative Agency, and the Administrative Act that is “Gyousei Koui” in Japanese or “Verwaltungsakt” in German are taken up. In the former, the students learn the methods to ensure effectiveness of the acts of Administrative Agency in cases that Natural or Legal Person is in non compliance to the acts. The methods include lawful one or not. In the latter, categorizing the Administrative Acts, legal regulations of the Administrative Act, the Defective Administrative Act, and the Administrative Discretions in the Administrative Act are important themes. By the way, the concept of the Administrative Act dose not exist in Common Law. So unfortunately “Administrative Act” is not faithful translation of “Gyousei Koui” or “Verwaltungsakt”. effectiveness of the acts of Administrative Agency in cases that Natural or Legal Person isn’t in submission to the acts. The methods include lawful one or not. In the latter, categorizing Administrative Acts, legal regulation of Administrative Act, Defective Administrative Act, and Administrative Discretions in Administrative Act are important themes. By the way, the concept of Administrative Act dose not exist in Common Law. So unfortunately “Administrative Act” is not faithful translation of “Gyousei Koui” or “Verwaltungsakt”.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
この科目では、行政作用法Ⅰに引き続きそれを前提として、行政の実効性確保と行政行為の法理を取り上げる。
行政の実効性確保とは、私人が行政上の義務を任意に履行しなかったり、行政側からみて不適切と考えられる行動をとっているときに、義務の履行を強制したり、各種手段を用いて行政の意図する行動をとらせたりすることをいう。これには、刑事罰が含まれるほか、身体・財産への実力行使に当たるものもあるので、その適正化がとりわけ強く要請される。
行政行為とは、行政の各種の行為のうち、行政機関が一方的に私人の権利義務を具体的に決定する行為のことをいう。行政行為の意義・分類・法的規制の概略は、行政作用法Ⅰにおいて解説される。この授業では、行政行為について、その意義等を確認するところからはじめて、行政行為の法理を詳細に検討する。その具体的内容は、①行政行為の効力、②行政行為の瑕疵、③行政行為の職権取消しと撤回、④行政裁量である。伝統的に行政法学では、行政作用ないし行政の行為の議論のほとんどは行政行為論に当たられてきた。なお、上記の事項中、行政裁量は、必ずしも行政行為に限定されることなく、それ以外の行政の行為についても語ることのできるものであるが、従来から学説で行政裁量として論じられてきたのは行政行為における裁量であった。
この授業では、上のような行政の実効性確保と行政行為の法理について、個別の行政法令と関連に注目しつつ、学ぶ。
なお、この授業は、「行政・公共政策と法コース」に属する。
到達目標Goal
①行政の実効性確保の意義と内容を説明することができる
②行政の各種の行為ごとに、それに対応する行政の実効性確保の手法としていかなるものがあるか、それにどのような法的問題点があるかを説明することができる
③行政行為の効力について、成立要件や附款による効力制限に留意しながら、説明することができる
④行政行為の瑕疵について、無効と取消しの差異に注目して、説明することができる
⑤行政行為の職権取消しと撤回の意義や効果、制限法理などについて、それが私人に及ぼす影響にふれながら、説明することができる
⑥行政裁量の有無・所在とその司法審査について説明することができる
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」、「DP2」、「DP3」、「DP4」に強く関連。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
授業は、オンデマンド授業とリアルタイムオンライン授業を併用して行う(ハイブリッド型授業)そのために、HoppiiとGoogleクラスルームを利用する。Hoppiiは授業開始当初に受講者または受講希望者への連絡のために用い、Googleクラスルームを主として利用する。受講者は、①Googleクラスルームを通して配信される動画を閲覧するか指定テキストの該当箇所を精読した(必須)うえで、②Googleクラスルームを通して理解度確認のための小テストを受験し(任意)リアクションペーパーを提出し(任意)、③適宜実施されるリアルタイムオンライン授業を受講することで、学習を進める。①と②はオンデマンド授業である。
小テストに対するフィードバックは、個別に得点を開示しかつ解説を示すことによって行う。リアクションペーパーに対するフィードバックは、必要に応じて担当者が個別にコメントし、また、必要に応じて授業内で受講者全員に向けてコメントをすることによって実施する。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:行政の実効性確保(1)
行政上の強制執行(行政的執行)
第2回:行政の実効性確保(2)
行政上の制裁
第3回:行政の実効性確保(3)
行政上の義務と民事執行(司法的執行)
第4回:行政行為の効力(1)
成立と効力の発生
第5回:行政行為の効力(2)
附款
第6回:行政行為の効力(3)
消滅
第7回:行政行為の瑕疵(1)
瑕疵ある行政行為
第8回:行政行為の瑕疵(2)
無効と取消し
第9回:行政行為の瑕疵(3)
無効と取消しの区別
第10回:違法な行政行為(1)
違法の類型
第11回:違法な行政行為(2)
瑕疵の治癒
違法行為の転換
第12回:違法な行政行為(3)
違法性の承継
第13回:行政裁量(1)
意義、所在、判定要素
第14回:行政裁量(2)
裁量濫用審査
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
参考書、その他授業内で指示された内容にもとづき学習する。本授業の準備学習・復習時間は各2時間を標準とする。
テキスト(教科書)Textbooks
西田幸介『行政作用法講義』(生協書籍部で販売)
参考書References
教科書・体系書
・稲葉馨ほか『行政法』(2018年,第4版,有斐閣)
・今村成和(著)=畠山武道(補訂)『行政法入門』(2012年,第9版,有斐閣)
・宇賀克也『行政法概説Ⅰ』(2020年,第7版,有斐閣)
・小早川光郎『行政法上』(1999年,弘文堂),『行政法講義下Ⅰ』(2002年,弘文堂)
・塩野宏『行政法Ⅰ』(2015年,第6版,有斐閣)
・芝池義一『行政法総論講義』(2006年,第4版補訂版,有斐閣)
・高橋滋『行政法』(2018年、第2版,弘文堂)
・原田尚彦『行政法要論』(2012年,全訂第7版補訂2版,学要書房)
・藤田宙靖『行政法総論』(2013年,青林書院)
その他
・宇賀克也ほか(編)『行政判例百選Ⅰ・Ⅱ』(2017年,第7版,有斐閣)
・稲葉馨ほか(編)『ケースブック行政法』(2014年,第5版,弘文堂)
・芝池義一(編)『判例行政法入門』(2017年,第6版,有斐閣)
成績評価の方法と基準Grading criteria
原則としてレポート(100%)による。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
特になし。ただ、今後とも授業改善に努めていきたい。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
Googleクラスルームおよび学習支援システムを利用するので、インターネット環境だけでなく、パソコン、タブレット、スマートフォンなど、インターネットの利用が可能な情報機器の準備が必須である。スマートフォンのみでも受講が可能なように配慮するが、スマートフォンのみの場合、レポート作成に当たっては物理キーボードの利用を検討した方がよいだろう。
その他の重要事項Others
この授業は行政作用法Ⅰを履修した者を対象としている。行政作用法Ⅰを履修していない者の受講を排除しないが、同科目を未受講の場合、そこで取り上げられる内容をあらかじめ自習しておくことが望まれる。