文学部Faculty of Letters
CUA200BA(文化人類学・民俗学 / Cultural anthropology 200)民俗学Ⅱ/民俗学Ⅱ(資格)民俗学Ⅱ/民俗学Ⅱ(資格)
室井 康成Yasunari MUROI
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 文学部Faculty of Letters |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | A3810,A3860 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 木1/Thu.1 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | 他学部公開制度のない学部の学生が履修する場合は資格科目用(A3860)で履修する。 |
他学部公開科目Open Program | ○ |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリーCategory | |
他学科公開科目 | |
クラスGroup | |
昼夜表記Day or Night |
すべて開くShow all
すべて閉じるHide All
Outline (in English)
In this class, we will consider from the standpoint of folklore how the "Shichigosan" and "coming-of-age ceremony" that are held in the process of aging for many Japanese people.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
多くの日本人の加齢の過程で行なわれる「七五三」「成人式」が、どのように形成されたのかを民俗学の立場から考えていく。具体的には、今日私たちが「当たり前」「常識」と考える事象が形成されるに至った歴史的要因・背景を明らかにし、今後の「民俗」との付き合い方を展望する。
到達目標Goal
「民俗(folklore)」とは伝承的知識の総体と考えてよいが、その特質ついて、日本人にとって身近な人生儀礼である「七五三」および「成人式」を例に検討する。これらの行事は、多くの履修生にとって父母世代も経験したものであるため、これを行なうのが「当たり前」だと考えられがちだが、その「当たり前」という感覚がある程度一般化したのは、そう古いことではない。本講義では、それらの成立史を踏まえ、「民俗」の相対化を目指す。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP4」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
対面による講義形式にて行ないますが、今後の社会情勢の変化に応じてオンライン授業に切り替わった場合は、zoomによる同期配信で講義を行ないます。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
秋学期
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:ガイダンス
本講義全体の説明をしますので、履修希望者は必ず参加のこと。
第2回:「民俗」の概説
民俗および民俗学について概説します。
第3回:前近代の歳祝い「髪置き」「袴着」「帯解き」
明治維新以前に行なわれていた歳祝いについて概説します。
第4回:明治維新と都市住民の急増
急激な都市化が民俗文化に与えた影響を考えます。
第5回:「規範」の希求と商業主義の相乗
「七五三」が成立した社会的背景を考えます。
第6回:民法の制定と「民俗」との乖離
民法の制定により、それまで地域によって異なっていた成人年齢や「大人」の意識が、どのように変わったのかを概観します。
第7回:日清・日露戦争と「民俗」的意識の変容
対外戦争の勝利は、日本の「伝統」の発見にもつながります。それが「七五三」などの行事に与えた影響を考えます。
第8回:さまざまな成人儀礼(その1)-参考映像視聴
映像に記録された多様な成人儀礼を学びます。
第9回:さまざまな成人儀礼(その2)-全国の事例の比較
日本各地で行なわれていた多様な成人儀礼を比較することで、見えてくる課題を考えます。
第10回:「国民儀礼」の創出と地方文化の整除
もともと多種多様であった歳祝いや成人儀礼が、同一のものへと整除された背景を考えます。
第11回:「成人式」の起源は元服か?
今日の「成人式」の起源となる戦前の「成年式」から、その意義を考えます。
第12回:自治体主催「成人式」の当初の目的
戦後に始まった自治体主催による成人式の背景を考えます。
第13回:「七五三」「成人式」の全国化の背景
「七五三」や「成人式」を全国化させた「力」は何かを考えます。
第14回:行きたくない人の声に耳を傾ける
「七五三」や「成人式」への参加を苦痛と感じる人もいます。その人たちに対する答えも、学問が提示する必要があります。そのことを、ともに考えたいと思います。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
本講義では適宜教員がレジュメを配布するので(学習支援システムの授業ページにアップロード)、そこに記された参考文献については通読しておくこと。また授業外の学習は、参考文献の通読や関連するウェブサイトの閲覧などを通じて予習・復習(2時間程度)を行なってください。本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
使用しません。適宜教員においてレジュメを作成し、配布します。
参考書References
室井康成『事大主義-日本・朝鮮・沖縄の「自虐と侮蔑」』(中公新書)
島村恭則『みんなの民俗学-ヴァナキュラーって何だ?』(平凡社新書)
岩本通弥ほか編『民俗学の思考法——〈いま・ここ〉の日常と文化を捉える』(慶応義塾大学出版会)
その他、講義時に紹介します。
成績評価の方法と基準Grading criteria
学期終了時に課すリポート。その内容のみで成績を判定します。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
特になし。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
オンライン講義(zoom)を受講可能な機器。
その他の重要事項Others
本科目の開講情報は、学習支援システムのほか、講師のTwitter(@MuroiKosei)でも発信しますので、大学からの情報と併せてご確認ください。