文学部Faculty of Letters
CUA200BA民俗学Ⅰ/民俗学Ⅰ(資格)民俗学Ⅰ/民俗学Ⅰ(資格)
室井 康成Yasunari MUROI
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 文学部Faculty of Letters |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | A3809,A3859 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 木1/Thu.1 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | 他学部公開制度のない学部の学生が履修する場合は資格科目用(A3859)で履修する。 |
他学部公開科目Open Program | ○ |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カテゴリーCategory | |
他学科公開科目 | |
クラスGroup | |
昼夜表記Day or Night |
すべて開くShow all
すべて閉じるHide All
Outline (in English)
In this class, you will learn about the history and characteristics of Japanese folklore-studies. Since the concept of folklore varies from country to country, this lesson will accurately learn the concept of "folklore" used in Japan.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
日本民俗学の創始者・柳田国男(1875-1962)の研究歴に沿いながら、民俗学の基礎を学ぶ。柳田の生涯は、西南戦争前の明治の初年から、アジア太平洋戦争後の高度経済成長期にまで及ぶ。言わば日本近代を凝縮した人生とも言えるわけで、その経歴に沿いながら、柳田が「民俗」に着目した動機とその社会背景を明らかにし、そこから彼が「民俗」の研究を通じて構想した社会像を考える。
到達目標Goal
「民俗」とは、いったい何だろう。民俗芸能・民俗文化財・民俗宗教など、この語を冠した言葉は多用されているが、ここで言う「民俗」とは、私たちの日常生活のあり方を規定する文化的な事象を指している。しかし所与のものではなく、「近代」という時代状況の中で発見されたものである。その「民俗」が、何ゆえその時代に、いかなる契機によって発見されたのか。本講義では、「民俗」および「民俗学」を理解する前段階として、日本における民俗学の創始者・柳田国男の思想と学問を手掛かりとして、この問題を理解し、併せて現代を生きる私たちにとって、「民俗」の何が問題なのかということを考える視座を養う。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP4」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
対面による講義形式にて行ないますが、今後の社会情勢の変化に応じてオンライン授業に切り替わった場合は、zoomによる同期配信で講義を行ないます。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
春学期
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:イントロダクション
本講義全体の趣旨を説明します。
第2回:DVD『柳田国男―民俗の心を探る旅』の視聴と解説
柳田国男の生涯を描いた映像作品を視聴し、その特徴と問題点を指摘します。
第3回:生い立ちと貧困問題
柳田の民俗学構想には彼が幼少時に見聞した原体験があるとされ、その事例を確認します。
第4回:関西から関東への転居
柳田が幼少時に経験した関西から関東への転居が、その後の民俗学に与えた影響を考えます。
第5回:恋愛抒情詩人から農政官僚へ
柳田は学生時代、後に高名な文学者となる友人を多く持ちました。彼らとの交流が後の民俗学に与えた影響を考えます。
第6回:近代化論と農業政策論
柳田は大学卒業後、農商務省の高級官僚となります。その職務を通じて彼が披歴した近代観・農業観の特徴を確認します。
第7回:『遠野物語』を読む(1)
柳田が官僚時代に刊行した『遠野物語』の学史的位置づけを押さえます。
第8回:『遠野物語』を読む(2)
具体的に『遠野物語』を通読し、そこから読み取れる柳田の思想を考えます。
第9回:政策課題としての「民俗」の発見
柳田の中で発見された「民俗」は、どのような性格のものであったのかを確認します。
第10回:ジャーナリストへの転向と大正デモクラシー
柳田は官僚を辞した後、ジャーナリストになりました。その時代の世相と彼の思想との関連性を考えます。
第11回:民俗学の組織化と柳田国男の孤立
柳田はジャーナリストとして活動しつつ民俗学の体系化を目指します。その過程で起きた問題点の学史的意味を考えます。
第12回:日本の敗戦と新たな民俗学構想
柳田は日本の戦争を止められなかったのは、自身を含めた知識人の力不足だったと考えました。柳田は民俗学を通じてどのような社会貢献をしようとしていたのかを考えます。
第13回:「公民」養成論としての民俗学へ
戦後の柳田は、民俗学の目的を「公民の養成」と明言しました。その意味を検討し、民俗学とは何かを考えます。
第14回:試験と総括
本講義を総括し、受講生諸氏の理解度を机上試験で測ります。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
本講義では毎回教員がレジュメを配布するので、そこに記された参考文献については通読しておくこと。また授業外の学習は、上記参考文献を用いた予習・復習(2時間程度)のほか、個々の学生の日常生活の中に散見される「民俗」的な事象・問題に気配りし、それらを学問的に考える姿勢を求めます(随時)。本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
なし。毎回教員においてレジュメを作成し、配布します。
参考書References
室井康成『柳田国男の民俗学構想』(森話社)
その他は、授業時に配布するレジュメで紹介します。
成績評価の方法と基準Grading criteria
最終授業時に課すリポート。その内容のみで成績を判定します。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
特になし。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
zoomによる同期配信を行ないますので、受講可能な機器をご準備ください。
その他の重要事項Others
本科目に関わる情報は、講師のTwitter(@MuroiKosei)でも発信しますので、「学習支援システム」での情報とあわせて、ご確認ください。