経済学研究科Graduate School of Economics
OTR501C1-2(その他 / Others 500)日本語ⅡBJapanese 2B
清水 由美Yumi SHIMIZU
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 経済学研究科Graduate School of Economics |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | X3043 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | 特別講義ⅡB |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 金4/Fri.4 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 1 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience |
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Outline (in English)
Advanced Japanese for academic writing.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
日本語を母語としない留学生が、日本語で専門分野のレポート・論文を書くために必要な文章の構成を学び、実際にレポートを書き上げる。
到達目標Goal
(1)わかりやすく説得力のあるレポート・論文を書くための、日本語の表現や文章構成を身につける。
(2)論理的構成の資料を、十分な速さで目的に沿って読み、理解できるようになる。
(3)自分の研究テーマや関心のある問題について、明解で説得力のあるレポート(図表や資料を別にして3,000字程度)を書く。
(4)ほかの人が書いた文章を、一定の速さで、かつ、批判的に読むことができるようになる。
(5)自分の書いた日本語の問題点に気づき、それを修正することができるようになる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP2」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
【授業の形態】
◇オンデマンドでの資料配信・課題提出・フィードバックを基本とする。
◇学期中に2回程度、同時双方向での話し合いの場を設ける。※Zoomを使うか、Hoppiiの授業内掲示板(=文字でのチャット)を使うかは、初日に学生へのアンケートを行って決める。状況が許せば、対面で行う。
【授業の進め方】
典型的な論文構成の流れに沿って、序論から結論および参考文献リストにいたるまでの、各部でよく使われる日本語の文型・表現と展開パターンを学ぶ。各回の授業の流れは、原則として以下のとおり。最後に3,000字程度のレポートを書いて提出する。
(1)テキストの指定範囲と補足資料の読解・視聴【予習先行型授業】
(2)予習確認クイズとフィードバック、質疑応答
(3)課題文の作成・提出
(4)提出した課題文のフィードバック:講師による修正案と読みくらべ、自分が書いた文章の問題点を見つける訓練
※各回の課題文の目的は「形式の習得」で、その内容は自由である。各自、最終レポートのテーマを早めに決め、そのテーマに沿った内容で少しずつ課題文を書いていくことを勧める。最後に全体をまとめて1本の論文とすればよいからである。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
秋学期
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:・オリエンテーション
・テーマを考える
・授業の目的と進め方の説明
・レポートのテーマを考える【=宿題】
・授業形態についてのアンケート
第2回:・テキスト1、2課:作文の基本
・テーマ相談会
・レポートや論文における書きことばの基本を確認する。
・テーマについて助言し合う。
第3回:・テキスト11課:引用
※論文執筆のマナーとして、「引用」はとても重要なので、先に11課を学習する。
・引用のマナーを学ぶ
・文献リスト作成=宿題
・引用文を書く=宿題
第4回:・テキスト3課:課題の提示
・前回宿題のフィードバック
・課題の提示文を書く=宿題
・宿題とその添削例を読み、修正点を見つける。
第5回:・テキスト4課:目的の提示
・前回宿題のフィードバック
・目的の提示文を書く=宿題
・宿題とその添削例を読み、修正点を見つける。
第6回:・テキスト5課:定義と分類
・前回宿題のフィードバック
・定義と分類の文を書く=宿題
・宿題とその添削例を読み、修正点を見つける。
第7回:・テキスト6課:図表の提示
・前回宿題のフィードバック
・必要な図表を探し(作成し)、提示する文を書く=宿題
・宿題とその添削例を読み、修正点を見つける。
第8回:・テキスト7課:変化の形容
・前回課題のフィードバック
・データを説明する文を書く=宿題
・宿題とその添削例を読み、修正点を見つける。
第9回:・テキスト8課:対比と比較
・前回課題のフィードバック
・対比/比較を含む文章を書く=宿題
・宿題とその添削例を読み、修正点を見つける。
第10回:・テキスト9課:原因の考察
・前回課題のフィードバック
・原因を考察する文を書く=宿題
・宿題とその添削例を読み、修正点を見つける。
第11回:・テキスト10課:列挙
・前回課題のフィードバック
・序論~本論の中で列挙を含む文を書く=宿題
・宿題とその添削例を読み、修正点を見つける。
第12回:・テキスト12課:同意と反論
・前回課題のフィードバック
・先行研究を要約して引用し、それに対する意見を書く=宿題
・宿題とその添削例を読み、修正点を見つける。
第13回:・テキスト13-14課:帰結、結論の提示
・前回課題のフィードバック
・帰結あるいは結論を含む文章を書く=宿題
・宿題とその添削例を読み、修正点を見つける。
第14回:・レポート提出前最終相談会
・レポート提出
・授業評価アンケート
・おおよその完成稿を持ち寄り、お互いに読み合い、助言し合う。
・レポートの完成と提出
・授業評価アンケート
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
本授業の準備学習・復習時間は各1時間を標準とする。
テキスト(教科書)Textbooks
『大学・大学院留学生の日本語④論文作成編』(アカデミック・ジャパニーズ研究会編著、アルク)
※各回の予習確認クイズは、このテキストの内容から出題する。必ず手もとに用意し、事前に指定された個所を期日までに読んでおくこと。
参考書References
必要があれば、授業中に指示する。
成績評価の方法と基準Grading criteria
・予習確認クイズ=20%
・授業への参加貢献(Hoppii掲示板への発言など)=10%
・各回の課題文=50%
・最終レポート=20%
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
2020年度はすべてオンライン・オンデマンドで行った。同時双方向でのやりとりは一切なく、テーマについての相談会などはできなかったが、各回の課題については対面授業よりもむしろ十分なフィードバックができ、学生が自己の日本語についての問題点を意識化するのに役立ったようだった。今年度も対面授業ができるかどうかわからないが、オンデマンドでの利点を最大限生かしたい。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
課題の指示・提出・フィードバックに、学習支援システムHoppiiを利用する。
その他の重要事項Others
・春学期の日本語ⅠA・ⅡA修了と同程度の日本語力を有する学生を対象とする。
・日本語ⅠB(口頭発表と視覚資料作成)の同時受講が望ましい。書きことばと話しことばの違いを意識化するためである。
・2021年度に修士論文を提出する予定の学生は、日本語ⅢA・ⅢBを受講すること。
担当教員の専門分野等
<専門領域>日本語、日本語教育
<研究テーマ>母語話者が意識化しにくい文法、やさしい日本語
<主要研究業績>
・『すばらしき日本語』(2020年、ポプラ新書)
・『日本語びいき』(2018年、中公文庫)
・『辞書のすきま すきまの言葉―あんな言葉やこんな言葉、英語では何と言う?』(2009年、研究社)