人文科学研究科Graduate School of Humanities
LIT500B7(文学 / Literature 500)西欧比較文学ⅡWestern Comparative Literature II
柳橋 大輔
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 人文科学研究科Graduate School of Humanities |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2024 |
授業コードClass code | X1110 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 火3/Tue.3 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 市院棟-401 |
配当年次Grade | 院人際・修士課程・関連科目 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory |
国際日本学インスティテュート (修士課程)-関連科目 |
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Outline (in English)
[Animation in Comparative Literary and Media Studies: Using Prior Papers as Examples]
Animation has become one of our most familiar cultural expressions. In this class, we will read articles on anime studies, especially those conducted from comparative literary and media perspectives, and examine each approach. In doing so, we will also refer to studies using methods from the neighboring fields of sociology, cultural studies, and film studies.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
【比較文学・比較メディアから考えるアニメ──論文を読んで論文を書こう】
日本アニメの市場規模が3兆円に近づき、2020年には海外市場が国内市場を上回るなど、アニメは私たちにとってもっとも身近な文化表現のひとつとなっています。文学やマンガのアニメ化──とくに原作が異なる文化に由来するもの(例:ジブリアニメ)──が比較文学・比較メディア研究のテーマになりうるだけでなく、二次元の動画と声優の演技により成立するアニメは本質的にメディア横断的なジャンルだといえるでしょう。
この授業では、とくに比較文学・比較メディア的な視点から行なわれたアニメ研究の論文を読み、それぞれのアプローチを検討していきます。その際、隣接領域である社会学やカルチュラル・スタディーズ、映画研究の方法を用いた研究も参照します。さまざまな研究論文に学び、みなさんご自身の論文執筆に役立ててください。
到達目標Goal
アニメをめぐる学術的な研究のためのアプローチについてその概略を理解することができる。
現代的な事象を文学史的・文化史的・思想史的な遠近法のなかで分析し解釈する方法を身につけ、実際に応用することができる。
ディスカッションにおいて自らの考えを論理的・説得的に伝達し、議論に貢献することができる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP2」「DP3」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
アニメにまつわる研究文献(論文集などから抜粋された章)を読み進めていきます。その際、受講生のみなさんにテクストの担当箇所を割り当て、その部分の内容をご自身の理解に沿って発表してもらう場合もあります。学期の後半には、アニメに関連するテーマについて受講生のみなさんにプレゼンテーションを行なってもらいます。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]:オリエンテーション
授業内容の概要と紹介/アニメを学術的に研究するとは
第2回[対面/face to face]:アニメをめぐるさまざまなアプローチ【1】
小山・須川(編)『アニメ研究入門』もしくは『アニメ研究入門[応用編]』 読解と議論(1)
第3回[対面/face to face]:アニメをめぐるさまざまなアプローチ【2】
小山・須川(編)『アニメ研究入門』もしくは『アニメ研究入門[応用編]』 読解と議論(2)
第4回[対面/face to face]:アニメをめぐるさまざまなアプローチ【3】
小山・須川(編)『アニメ研究入門』もしくは『アニメ研究入門[応用編]』 読解と議論(3)
第5回[対面/face to face]:具体例から学ぶアニメ論文【1】
山田奨治(編)『マンガ・アニメで論文・レポートを書く』 読解と議論(1)
第6回[対面/face to face]:具体例から学ぶアニメ論文【2】
山田奨治(編)『マンガ・アニメで論文・レポートを書く』 読解と議論(2)
第7回[対面/face to face]:具体例から学ぶアニメ論文【3】
『マンガ・アニメで論文・レポートを書く』 読解と議論(3)
第8回[対面/face to face]:アニメ研究への社会学的アプローチ【1】
『アニメの社会学』 読解と議論(1)
第9回[対面/face to face]:アニメ研究への社会学的アプローチ【2】
『アニメの社会学』 読解と議論(2)
第10回[対面/face to face]:アニメ研究への社会学的アプローチ【3】
『アニメの社会学』 読解と議論(3)
第11回[対面/face to face]:カルチュラル・スタディーズによるアニメ研究【1】
河野真太郎『戦う姫、働く少女』 読解と議論(1)
第12回[対面/face to face]:カルチュラル・スタディーズによるアニメ研究【2】
河野真太郎『戦う姫、働く少女』 読解と議論(2)
第13回[対面/face to face]:実践・アニメ研究【1】
アニメ関連テーマについて受講生による発表と議論(1)
第14回[対面/face to face]:実践・アニメ研究【2】
アニメ関連テーマについて受講生による発表と議論(2)
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
本授業の準備・復習時間は、それぞれ約2時間を標準とします。
毎回の授業のまえに、そのつど指定されたテクストの精読を行なっておいてください。
また、授業であつかっている理論的文章に適合する具体例にどんなものがありうるか、自分なりに考えつつ読んでいくようにしてください。
テキスト(教科書)Textbooks
必要なテクスト等は授業前後にそのつど配布します。
参考書References
授業中に適宜紹介します。
成績評価の方法と基準Grading criteria
平常点(レジュメ・テクスト読解・議論)60%
レポート課題(学期終盤でのプレゼンテーション)40%
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
履修生の関心に応じて扱うテクストを変更するなど、できるだけみなさんの研究に直接役立つ授業にしたいと思います。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
対面授業を想定しているものの、状況によってはオンライン授業に移行する必要が生じることもありえます。Zoom が使用できるよう、PCとネット環境を準備しておいてください。
その他の重要事項Others
授業の進度等により、授業内容が変更される可能性があります。
オフィスアワーを希望する場合は事前にメールで連絡をしてください。なお、メールアドレスは授業開始後に学習支援システムでお知らせします。
担当教員の専門分野等
<専門領域>
ドイツ文学、メディア研究
<研究テーマ>
近現代ドイツ文学、映画研究、比較メディア研究
<主要研究業績>①“Früher Tonfilm”[初期トーキー映画](Handbuch Literatur & Film[文学と映画事典], Berlin 2023)②Metaphorologie des Kinos[映画の隠喩学]. Bielefeld 2020(第19回日本独文学会・DAAD賞[ドイツ語研究書部門])③「シュリンク『朗読者』と映画『愛を読むひと』――『文字の文化』の物語が映画になるとき」(『ドイツ文化事典』、丸善出版、2020年)④翻訳 B.シュティーグラー『写真の映像』月曜社、2015年(共訳)