人文科学研究科Graduate School of Humanities
OTR600B7（その他 / Others 600）国際日本学演習ⅠSeminar: International Japan Studies I
西塚 俊太
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 人文科学研究科Graduate School of Humanities |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2024 |
| 授業コードClass code | X1002 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 春学期授業/Spring |
| 曜日・時限Day/Period | 木5/Thu.5 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
| 教室名称Classroom name | 市院棟-701 |
| 配当年次Grade | 院人際・修士課程・必修科目 |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| カテゴリーCategory |
国際日本学インスティテュート （修士課程）-必修科目 |
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Outline (in English)
The aim of this course is to acquire an understanding of a part of Japanese ancient thought through reading thoroughly "Nihon-shoki." In particular, since "Nihon-shoki" is one of the foundations of Japanese historical thought, we will seek to understand what the Japanese way of historical narrative was all about. By the end of this course, students should be able to fully grasp the background of Japanese thought.
Student will be expected to have completed the required assignments after each class. Your study time will be more than six hours for a class.
Grading will be decided based on the quality of the students' experimental performance in the lab 70%, in-class contribution 30%.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
『日本書紀』を読み進めることを通じて、日本の古代思想の一端を把握していく。特に、『日本書紀』の思想はその後の日本の歴史思想の基礎の一つともなっているので、日本の歴史の叙述法とは一体いかなるものであったのかという点に関する理解を目指していく。
到達目標Goal
・『日本書紀』を中心に、日本古代のテキストを読み解くことが出来る。
・哲学的思索や考察内容を自身の言葉として語ることが出来る。
・議論を通じて、自身の思考内容を深めることが出来る。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」「DP3」「DP4」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
（１）受講者全員に『日本書紀』の担当箇所を割り当てる。
（２）担当者は該当箇所に関するレジュメを作成し、演習で発表をする。
（３）その発表に基づいて、テキスト解釈について参加者全員で議論する。
（４）討論の中で見出された重要な論点を、次回の演習の冒頭で講評しフィードバックする。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching：対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]：ガイダンス
『日本書紀』に関する概要の説明と、講義内容や進め方および評価方法の説明
第2回[対面/face to face]：『日本書紀（一）』「巻第一 神代上」
『日本書紀』の出発点の根本構想をおさえる
pp.16-22の8行目（以下、岩波文庫版『日本書紀（一）』の頁数表記による）
第3回[対面/face to face]：同「天浮橋」から
神代の感覚を捉える
pp.22-40の6行目
第4回[対面/face to face]：「大八洲国を生む」から
国を「生む」意義の把握
pp.40-60の8行目まで
第5回[対面/face to face]：素戔嗚尊と天照大神
姉弟神の関係について考察する
pp.60-80の4行目まで
第6回[対面/face to face]：素戔嗚尊と高天原
素戔嗚尊が高天原に「何をしに行った」のか考察する
pp.80-108の4行目まで
第7回[対面/face to face]：「巻第二 神代下」
神代の後半についての考察の開始
pp.110-132の8行目まで
第8回[対面/face to face]：「先駆の者」
神代がいかにして終わっていくかについての把握
pp.132-158の6行目まで
第9回[対面/face to face]：オシホミミ
神代の終結のあり方の解釈
pp.158-196
第10回[対面/face to face]：「巻第三 神武天皇」
天皇の時代が到来するあり方を理解する
pp.198-222の9行目まで
第11回[対面/face to face]：「神武天皇」冬十月
初代神武天皇のあり方を解釈する
pp.222-242の9行目まで
第12回[対面/face to face]：「神武天皇」三十有一年の夏四月
引き続き神武天皇のあり方を捉える
pp.242-286の5行目まで
第13回[対面/face to face]：「崇神天皇」九月
神に関わる「崇神天皇」を解釈する
pp.286-304
第14回[対面/face to face]：『日本書紀（二）』「垂仁天皇」
「継ぐこと」の難しさを捉える
pp.16-36の10行目まで（岩波文庫版『日本書紀（二）』の頁数表記による）
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
毎回の該当箇所を熟読した上で演習に参加することが必須である。
特に、発表担当者は担当箇所を幾度も綿密に読み込んだ上でレジュメを作成することが強く求められる。
本授業の準備・復習時間は、計6時間を標準とする。
テキスト（教科書）Textbooks
『日本書紀』（一）（二）（ともに岩波文庫）
参加者は各自で必ず入手した上で演習に参加すること。
参考書References
まずは参考書などを参照せず、『日本書紀』の原典そのものにあたって入念に読み込むことが先決である。そこで理解しきれなかった点を、演習内の議論を通じて深めていくことになる。
参考文献は演習を通じて互いに提示し合うことになる。
成績評価の方法と基準Grading criteria
【到達目標】欄に記載した３点の達成度を基準としながら、発表担当時の発表内容（レジュメの水準を含む）（70％）と、演習内での発言や演習への参加姿勢（30％）によって評価する。
演習においては毎回の発言・質問を「必須」として求め、発言・質問しなかった場合は出席したものとは見なさないので、事前学習として事前に該当箇所を読み込んだ上で演習に出席することが必要である。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
演習参加者の希望によっては、より多くの文献を演習内で扱っていきたい。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
発表担当の際には必ずレジュメを作成し配布すること。
紙媒体のレジュメが望ましいが、パワーポイントを使用する場合においても、議論を展開しやすいように重要箇所はなるべく文章形式を採用すること。
パワーポイントの使用を希望する際には、前の週までに教員にその旨を連絡すること。
担当教員の専門分野等
＜専門領域＞日本近代哲学・日本思想史
＜研究テーマ＞京都学派を中心とした日本近代哲学の研究、ならびに日本思想史（神・儒・仏・物語・武士道など）の研究
＜主要研究業績＞
①「「ひと」であること、「私」であること―三木清の「哲学的人間学」をめぐって―」（『日本倫理思想論究 第2号』、2014）
②『科学技術の倫理学Ⅱ』（勢力尚雅 編共著、2015）
③「『三河物語』における譜代意識の根底―「慈悲」と「情」と「武辺」との関係から―」（『倫理学紀要第24輯』、2017）
より詳細な情報は「法政大学学術研究データベース」の西塚俊太のページ http://kenkyu-web.i.hosei.ac.jp/Profiles/107/0010646/profile.html を参照