通信教育部(スクーリング)School of Correspondence Education (Schooling)
LIT200TC(文学 / Literature 200)日本文芸研究特講・現代(夏期スクーリング)Special Study of Japanese Literary Arts(Contemporary)
関口 雄士
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 通信教育部(スクーリング)School of Correspondence Education (Schooling) |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2024 |
授業コードClass code | 34011 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
担当教員(自由記述)Instructor name | 関口 雄士 |
科目種別Class Type | スクーリング |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory | 夏期 |
期間Period | 2群午後 |
定員Capacity | |
予備登録の有無Presence or Absence of Preliminary Registration | |
受講可能な学科・学年Eligible Courses / Grade | 『法政通信』受講申込み等関連頁を参照 |
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Outline (in English)
In this lecture, we will read literary works from a category called “Shingisakuha(Buraiha)”. We will consider what these literary works express.
Specifically, we will study the literature of Osamu Dazai, Ango Sakaguchi, and Jun Ishikawa,who are representative writers of“Shingisakuha(Buraiha)”. We will learn about each writer's life and carefully read each of the wartime and postwar works. Then, we will consider the characteristics of each writer and his works.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
本講義では、敗戦後間もない時期に広く読まれた、文学史的に「新戯作派(無頼派)」と呼ばれる区分の文学作品を読むことによって、世界が大きく転変する状況において文学が表現したものを探っていくことを目的とします。
具体的には「新戯作派(無頼派)」と呼ばれる区分の代表的作家である太宰治・坂口安吾・石川淳の文学を扱います。各作家の生涯を概観したうえで、戦中と戦後の作品を1つずつ取りあげ、それらを精読することを通じて各作家と作品の特質について受講者に考えてもらうことで、授業目的の達成を目指していきます。
到達目標Goal
それぞれの作家の文学的特質を把握したうえで、扱った作品の主題や表現方法について受講者自身の評価を下すことを到達目標とします。
①テクストに書かれている内容を正確に読みとること。
②読みとった内容をもとに自分なりの観点をもつこと。
③自分なりの観点を明確・具体的なものとし、学術的文章の形式を意識しつつ、他者に伝わるように表現できること。
以上が、具体的な到達目標になります。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
講義を中心として進めていきます。
各作家について3コマ分で「人物」「戦中の作品」「戦後の作品」を講義します。
「人物」についてはスライドを使って解説します。受講者がそれぞれメモを取り、後の作品理解につなげてください。
「作品」については作品を精読していきながら〈読み〉のポイントとなる点を確かめていきます。そのうえで、当該作品に関連する参考資料の紹介・解説を通して理解を深めてもらいます。
各授業の後半には、質問や感想を書いてもらいます。
そこで書いてもらった内容について、翌日の授業の導入でフィードバックをおこなうことによって、前日授業の内容の理解をさらに深められるような、双方向性のある授業をおこないたいと考えています。
(以下は、2023年度冬期スクーリングで「日本文芸研究特講・現代」を受講した学生へのお知らせです)
扱う作家は同じですが、作品は変更する予定です。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]:ガイダンス
授業内容と新戯作派(無頼派)についての基礎知識を確認する。
第2回[対面/face to face]:太宰治の文学①
太宰治の紹介。
第3回[対面/face to face]:太宰治の文学②
太宰治の戦中の作品を読む。
第4回[対面/face to face]:太宰治の文学③
太宰治の戦後の作品を読む。
第5回[対面/face to face]:坂口安吾の文学①
坂口安吾の紹介。
第6回[対面/face to face]:坂口安吾の文学②
坂口安吾の戦中の作品を読む。
第7回[対面/face to face]:坂口安吾の文学③
坂口安吾の戦後の作品を読む。
第8回[対面/face to face]:石川淳の文学①
石川淳の紹介。
第9回[対面/face to face]:石川淳の文学②
石川淳の戦中の作品を読む。
第10回[対面/face to face]:石川淳の文学③
石川淳の戦後の作品を読む。
第11回[対面/face to face]:まとめ①
質問へのフィードバックを中心に授業内容の振り返りをおこなう。
第12回[対面/face to face]:まとめ②と試験
授業内容全体の振り返りを実施したのち、筆記試験を実施する。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
本授業の準備・復習時間は、各2時間を標準とします。
授業であつかう3人の作品は、できるだけ事前に読んでおくことが望ましいです。少なくとも、1人につき1作品は読んで、自分なりの印象を持ったうえで受講してください。
また、事前に日本近代文学史をあつかった本の、戦中・戦後の記述に眼をとおしておくと語句や流れについて、より理解が深まるでしょう。
テキスト(教科書)Textbooks
事前に指定しません。
あつかう作品は、初回授業時にHoppii(学習支援システム)を通じてデータを配布する予定です。
参考書References
あらかじめ作品を読むにあたって迷った場合、筑摩書房から刊行されている「ちくま日本文学」の太宰治(008)・坂口安吾(009)それぞれの巻を読むのが便利です。ただし、石川淳は旧版の「ちくま日本文学全集11」しかないため、現在は新刊で入手できないので、図書館などを利用する必要があります。
日本近現代文学史についての書籍としては、一例として安藤宏『日本近代小説史(新装版)』(中央公論新社、2020年)を挙げておきます。
その他、併読を推奨する文献については、授業内で適宜紹介する予定です。
成績評価の方法と基準Grading criteria
平常点:50%
筆記試験:50%
全回出席を前提とします。
平常点は、授業後に書いてもらう質問や意見、感想の内容から判断します。
筆記試験では、授業で扱った作家から1人を選び、その文学的特質について簡潔に説明した後、具体的な作品について各人の〈読み〉を記述してもらいます。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
「フィードバックの時間が理解に役立った」という意見を多くもらいましたので、引きつづき皆さんの理解に役立つ丁寧なフィードバックを心がけます。
また、それに関連して「質問や感想を書く時間がもう少し欲しかった」という意見もあったので、授業の構成を考えて、受講者が質問・感想を書く時間を多めに取れるように意識したいと思います。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
資料の配付にあたり「Hoppii(学習支援システム)」を使用します。