人文科学研究科Graduate School of Humanities
GEO500B5（地理学 / Geography 500）自然地理学特殊講義ⅠSpecial Lecture on Physical Geography Ⅰ
澤柿 教伸
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 人文科学研究科Graduate School of Humanities |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2024 |
| 授業コードClass code | X0414 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 春学期集中/Intensive(Spring) |
| 曜日・時限Day/Period | 集中・その他/intensive・other courses |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
| 教室名称Classroom name | 市院棟-301・7/29（月）2,3,4,5限、7/30（火）2,3,4,5限、7/31（水）2,3,4,5限、8/1（木）2,3限を予定 |
| 配当年次Grade | 院人地・修士課程・専門科目 |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| カテゴリーCategory |
地理学専攻 （修士課程） |
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Outline (in English)
The primary goal of this course is to understand the unique landforms and formation processes found in cold regions and cryosphare, such as glaciers, permafrost, and periglacial environments. Additionally, the course aims to comprehend the processes by which these features have evolved over the Quaternary period and the impacts they have on contemporary human societies. Through this understanding, the course aims to enable the restoration and prediction of climate change from the past to the future, based on spatiotemporal comprehension of material and energy cycles.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
氷河・永久凍土・周氷河など，寒冷地域・雪氷圏に特有な地形とその形成プロセスを理解するとともに，それらが，第四紀という時間スケールの中で変遷してきた過程および現代の人類社会に及ぼしている影響について理解することが本授業の第一の目的である．それにより，物質・エネルギー循環の時空間的な理解にもとづき，過去から未来にわたる気候変動の復元・予測ができるようになることを目指す．
到達目標Goal
・地形形成プロセスや氷期・間氷期サイクルの気候変動の知識に基づいて，氷河とその周辺に見られる地形，および永久凍土の発達・盛衰過程を解釈・説明できるようになる．
・人類の進化と文明の成り立ちや将来予測についても合理的に思考できるようになる．
・寒冷雪氷圏環境の知見に基づき，グローバルな環境問題に対して専門的な解説や提言ができるようになる．
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」「DP3」「DP4」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
夏期集中（4時限X3日 + 最終日2時限 = 14時限）で実施します。
通常の座学（LC）に加えて，グループワークやディベート（GW）を適宜とりいれます。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching：対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]：イントロダクション
自己紹介，趣旨説明（LC,GW）
第2回[対面/face to face]：氷河学と氷河地質学/地形学
氷河の定義と氷河地質学/地形学の関連領域について（LC,GW）
第3回[対面/face to face]：寒冷地域・雪氷圏の自然環境
氷河・永久凍土の実態とそれらの分布を規定する環境要因（LC,GW）
第4回[対面/face to face]：氷河・永久凍土の気候学的性質
氷河と永久凍土のなりたち（LC,GW）
第5回[対面/face to face]：氷河・永久凍土の物理特性
氷河の運動様式と周氷河プロセス（LC,GW）
第6回[対面/face to face]：氷河・岩石氷河の形態
氷河や岩石氷河の形態分類と特徴（LC,GW）
第7回[対面/face to face]：氷河の表面と底面
氷河表面岩屑と氷河底定積物，および底面での諸過程（LC,GW）
第8回[対面/face to face]：氷河作用による地形
氷河浸食地形・氷河堆積物の地形（LC,GW）
第9回[対面/face to face]：氷河周辺の環境
氷河下流域の堆積環境と氷河湖（LC,GW）
第10回[対面/face to face]：氷河変動の時間的枠組と復元方法
氷期・間氷期サイクル，更新世後期の環境変動（LC,GW）
第11回[対面/face to face]：氷河地形編年
氷河地形編年研究の実例と残された課題（LC,GW）
第12回[対面/face to face]：地球温暖化と氷河変動
地球温暖化問題と氷河変動（LC,GW）
第13回[対面/face to face]：雪氷圏の環境変動と地球温暖化
IPCC報告書にみる雪氷圏の位置づけと意義（LC,GW）
第14回[対面/face to face]：まとめと試験
全体のまとめと評価のために授業内試験
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
・授業支援システムを通じて配布されるレジュメを毎回持参してください。
・問題発掘課題を事前に実施して授業内のディスカッションに備えてください。．
・本授業の準備学習・復習時間は各2時間を標準とします。
テキスト（教科書）Textbooks
・氷河地形学（岩田修二著，東京大学出版会，2011年）
参考書References
・Glaciers and Glaciation 2nd Edition (Benn, D. and Evans D.J.A., Hodder Arnold Publication, 2010)
・Glacial Geology 2nd edition: Ice Sheets and Landforms (Ed;Bennett, M.M. and Glasser, N.F., Wiley-Blackwell, 2009)
・The Physics of Glaciers 4th Edition (Cuffey, K.M., Paterson, W.S.B., 2010)
成績評価の方法と基準Grading criteria
・集中実施日ごとにリアクションペーパーを提出し，その記述内容によって授業への参加度や理解度を評価 (50%)
・集中最終日に実施する授業内試験による評価 (50%)
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
・前例がないため特にありません。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
・授業資料配付および課題提出等のために授業支援システム等を利用する．
担当教員の専門分野等
＜専門領域＞
・氷河地形/地質学
・第四紀学
・極域科学
＜研究テーマ＞
・氷河学と地質学の境界領域で，氷河や氷床とその周辺環境を時空間的に記述・復元する研究
＜主要研究業績＞
・日高山脈の第四紀後期氷河作用の復元
・南極氷床縁辺域の氷床変動
・氷河底プロセスにおける水流プロセスの影響評価
・氷河湖決壊のリスクアセスメント
・数値モデルによる氷河平衡線高度の復元