国際文化研究科Graduate School of Intercultural Communications
FRI500G1-306(情報学フロンティア / Frontiers of informatics 500)多文化情報メディア論ⅠBMulticultural Information Media I B
行動データから知る人間社会と心理
大嶋 良明Yoshiaki OHSHIMA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 国際文化研究科Graduate School of Intercultural Communications |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2024 |
授業コードClass code | X2036 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 水5/Wed.5 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 市BT‐1003 |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience |
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Outline (in English)
This course provides with perspectives on the Internet in the context of multi-cultural cyberspace. It focuses on social media and covers research methods and techniques to analyze user community and behavior as networked entity.
Grading policy is as follows:
In-class contribution: 25%
Analysis report on reading assignment: 25%
Homework: 20%
Term paper: 30%
Your must achieve at least 60% in the overall grade to pass for academic credit.
The average study time outside of class per week would be approximately 4 hours.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
現代のネット社会をメディアとしての諸特性においてとらえ、文化情報学的なアプローチで分析するなかから、異文化理解に資する視点の開拓を試みる。これまで社会科学的な発展の中で構築されたメディア論や人文科学分野での文化理論とも関連させた検討を試みている。とくにインターネット上のユーザの行動の分析から人間社会と心理について何が解明できるのかを学ぶ。
到達目標Goal
この科目ではソーシャルメディアを最新の手法によって分析できるようになる。
現代のネット社会をテキストの計量的・統計的な諸特性においてとらえる研究事例から、ネット社会に参加するユーザの行動や心理について考察できるようになる。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
講義と輪講により行う。
・複数レポータ制による輪講とパソコンを用いたインターネット上のデータの分析を試みる。
・各自が学習内容を相互閲覧可能な形でWebに記録する。
・日本語のみならず各国語文化圏のWebテキストに関する各自の話題提供を通じて、視野を拡げ問題意識を深化させる。
・教員と履修者全員によるオープンなディスカッションを目指す。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1[対面/face to face]:イントロダクション
Webの誕生、発展からソーシャルメディアの出現までを学ぶ。
2[対面/face to face]:Webとソーシャルメディア
知識源としてのWeb、人文社会科学におけるソーシャルメディア、Webとソーシャルメディアの社会性を学ぶ。
3[対面/face to face]:ソーシャルメディアの分類
Webとソーシャルメディアの発展形態、サービスからみたソーシャルメディアの分類を学ぶ。
4[対面/face to face]:集合知とWeb2.0
集合知とは何か、Web2.0の出現とその影響、社会の変容について学ぶ。
5[対面/face to face]:情報検索
情報検索の仕組み、クローリング、インデクシング、ランキングを学ぶ。
6[対面/face to face]:情報推薦
情報推薦の仕組み、カスタマイズ、コンテンツフィルタリング、ユーザー協調について学ぶ。
7[対面/face to face]:ネットワークとしての社会
スモールワールド実験、ネットワークの評価指標、ネットワーク生成のモデルを学ぶ。
8[対面/face to face]:ソーシャルメディアによる社会分析
実ネットワークの分析と社会イベントの検出について学ぶ。
9[対面/face to face]:ソーシャルメディアにおけるユーザの心理(1)
コミュニケーション媒体としてのソーシャルメディアの特性と利用目的とユーザー心理との関係を学ぶ。
10[対面/face to face]:ソーシャルメディアにおけるユーザの心理(2)
ソーシャルメディアがパーソナリティ、対人関係、ユーザー行動に及ぼす影響を学ぶ。
11[対面/face to face]:Web社会における印象形成
Webと現実世界での印象形成、SNSにおける印象形成について学ぶ。
12[対面/face to face]:SNSプロフィールからの印象形成
SNSプロフィール、写真画像、身体的魅力の効果などについて学ぶ。
13[対面/face to face]:ソーシャルメディアの将来
大規模データからの特徴量圧縮の手法を学ぶ
14[対面/face to face]:まとめ
学習内容を総括するディスカッションをおこない、得られた知識をまとめる。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
毎回の授業終了後、受講生はクラス内での発表および討議について各自の発表内容、発言、担当教員のコメント、クラス内での質疑応答などを学内ネット(後述【情報機器】の項を参照のこと)にアップロードしてオンライン記録として情報共有すること。
予習復習として、テキストおよび毎回の授業で担当教員が指定する文献を熟読し、気づいた論点や疑問点については学内ネットにアップロードし授業内での発言に備えること。本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
土方 嘉徳 (著)、「ソーシャルメディア論: 行動データが解き明かす人間社会と心理」、サイエンス社 (2020)、ISBN-13 : 978-4781914862
参考書References
全体を通じての参考書は特に指定しない。
必要に応じて提示する。領域的な理解の助けとなる参考書は以下の通り:
【多言語環境】三上喜貴ほか、「言語天文台からみた世界の情報格差」、慶應義塾大学出版会(2014)、ISBN: 978-4-7664-2178-1
【メット社会の言語文化】Swiss, T., “Unspun,” NYU Press(2001), ISBN: 978-0814797594
【ソーシャルメディアの特性】
土方 嘉徳 (著)、「Webでつながる―ソーシャルメディアと社会/心理分析」、サイエンス社 (2018)、ISBN: 978-4781914367
藤代 裕之 (著)、「ソーシャルメディア論・改訂版 つながりを再設計する」、青弓社(2019)、ISBN-13: 978-4787234490
成績評価の方法と基準Grading criteria
平常点25%
輪講25%
課題20%
学期末レポート30%
を総合的に評価する。
設定した達成目標を60%以上達成している場合に合格とする。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
2018年度より日本語および中文のソーシャルメディア分析に取り組んでいる。留学生も含めてテキストの分析への履修学生の関心を喚起したい。また履修者少数の場合にも効率よく学習できるよう常に心がける。2021年度は担当教員が国内研究を取得、2022年度以降にはこの間の深化を盛り込んだ内容とした。最新の研究動向についても理解を深めるために2023年度には内外の研究論文を参考資料としても追加した。2024年度もその発展的な継続を目指す。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
授業においてノートPC、プロジェクタ、インターネット接続環境を使用する。また言語Pythonを用いた機械学習の問題解決に親しんで欲しい。学習成果の記録性を確保し各自の学習内容の相互参照性を高めるため、担当教員と履修者全員が編集するWikiやポートフォリオツール等のCMSを個々の研究科科目において使用する。各自の学習内容のポートフォリオ化に十分に活用して欲しい。
その他の重要事項Others
ジャンルキーワード: SNS、Web、ビッグデータ、インターネット、ネット社会
担当教員の専門分野等
担当教員の実務経験
担当教員はIT企業での研究所勤務において15年間のディジタル信号処理(特にディジタル音響、統計モデルによる音声認識)、マルチメディア処理(音楽音響、電子透かし)分野の経験がある。