国際文化研究科Graduate School of Intercultural Communications
CUA500G1－107（文化人類学・民俗学 / Cultural anthropology 500）多文化相関論ⅠＡ Multicultural Interrelations Ⅰ A
ジェンダー理論から現代文化を読み解く
LETIZIA GUARINILetizia GUARINI
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 国際文化研究科Graduate School of Intercultural Communications |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2024 |
| 授業コードClass code | X2010 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 春学期授業/Spring |
| 曜日・時限Day/Period | 月2/Mon.2 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
| 教室名称Classroom name | 市院棟‐303 |
| 配当年次Grade | |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience |
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Outline (in English)
（Course outline）
In this class, we will discuss "Feminist Phenomenology" (eds. Minae Inahara et al., 2023). Students will learn about gender and queer theory applied to the analysis of culture and representation. They will also analyze specific literary and visual texts.
（Learning Objectives）
By the end of the course, students should be able to do the following:
1) Acquire basic knowledge about gender and queer theory.
2) Read literary and cultural works from the perspective of gender and queer studies.
（Learning activities outside of the classroom）
Students are required to read the reference material by the next session (one to three hours for every session). They are also expected to be prepared to deliver presentations in class.
（Grading Criteria /Policy）
The final grade will be decided based on the following:
Involvement during discussion and presentation: 60%
Final essay: 40%
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
この授業では、稲原美苗、川崎唯史、中澤瞳、宮原優（編）『フェミニスト現象学 経験が響きあう場所へ』（ナカニシヤ出版、2023年）を読んで、ジェンダー理論やクィア理論の視点から文化を考察する力を養う。また具体的な文学作品や映像作品を取り上げ、クィアの視座から文化事象を分析する方法を身につける。
到達目標Goal
１）ジェンダー理論やクィア理論についての基礎的な知識を身につける。
２）クィアの視座から文学・映像作品を読みとくことができる。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
稲原美苗、川崎唯史、中澤瞳、宮原優（編）『フェミニスト現象 学経験が響きあう場所へ』（ナカニシヤ出版、2023年）を読む。毎回、1名の発表者が、担当する章の内容をまとめ、論点整理やディスカッションのための問題提起を行う（発表時間は20分程度）。
また、文学作品や映像作品を取り上げ、グループでディスカッションを行う。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching：対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]：オリエンテーション
受講者の自己紹介。授業計画について説明を行う。発表の順番を決める。
第2回[対面/face to face]：『フェミニスト現象 学経験が響きあう場所へ』第1章
第1章「「女の子みたいに投げる」をもう一度考える─「女らしさ」のフェミニスト現象学」についてディスカッションを行う。
第3回[対面/face to face]：『フェミニスト現象 学経験が響きあう場所へ』第2章
第2章「「男らしさ」を「脱ぎ捨てる」のではなく─「男らしさ」のフェミニスト現象学」についてディスカッションを行う。
第4回[対面/face to face]：『フェミニスト現象 学経験が響きあう場所へ』第3章
第3章「乳児の育児における「母親という役割」─その「大変さ」を考える」についてディスカッションを行う。
第5回[対面/face to face]：『フェミニスト現象 学経験が響きあう場所へ』第4章
第4章「更年期の経験─心身の「揺らぎ」のフェミニスト現象学」についてディスカッションを行う。
第6回[対面/face to face]：『フェミニスト現象 学経験が響きあう場所へ』第5章
第5章「パスの現象学─トランスジェンダーと「眼差し」の問題」についてディスカッションを行う。
第7回[対面/face to face]：『フェミニスト現象 学経験が響きあう場所へ』第6章
第6章「雰囲気としての強制的（異）性愛─アセクシュアルを理解可能にするための現象学」についてディスカッションを行う。
第8回[対面/face to face]：『フェミニスト現象 学経験が響きあう場所へ』第7章
第7章「セクシュアリティの「ままならなさ」─ベルサーニとレヴィナスのクィアな性交渉論を通じて」についてディスカッションを行う。
第9回[対面/face to face]：『フェミニスト現象 学経験が響きあう場所へ』第8章
第8章「ステイホーム？─家にいる／いないことの意味」についてディスカッションを行う。
第10回[対面/face to face]：『フェミニスト現象 学経験が響きあう場所へ』第9章
第9章「老いゆくこと、他者との関係─「ずれ」の経験と葛藤」についてディスカッションを行う。
第11回[対面/face to face]：『フェミニスト現象 学経験が響きあう場所へ』第10章
第10章「女性の経験とドメスティック・バイオレンス─その「みえにくさ」と妻／母役割」についてディスカッションを行う。
第12回[対面/face to face]：『フェミニスト現象 学経験が響きあう場所へ』第11章
第11章「占いを信じてはいけないのか？─「女性らしさ」に近づきたい気持ちと離れたい気持ちのあいだで」についてディスカッションを行う。
第13回[対面/face to face]：『フェミニスト現象 学経験が響きあう場所へ』第12章
第12章「なぜ「私」が傷つくのか─アイデンティティの交差性と差別」についてディスカッションを行う。
第14回[対面/face to face]：『フェミニスト現象 学経験が響きあう場所へ』第13章
第13章「考慮に入れることはあてにすることである」─コミットメントのフェミニスト現象学」についてディスカッションを行う。
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とする。
課題のテキストを必ず事前に読む。
発表者は、テキストの内容をまとめ、議論を喚起する形で発表できるように準備する。
テキスト（教科書）Textbooks
稲原美苗、川崎唯史、中澤瞳、宮原優（編）『フェミニスト現象学 経験が響きあう場所へ』（ナカニシヤ出版、2023年）価格 ¥3,520
参考書References
稲原美苗、川崎唯史、中澤瞳、宮原優（編）『フェミニスト現象学入門経験から「普通」を問い直す』（ナカニシヤ出版、2020年）
菊池夏野、堀江有里、飯野由里子(編)『クィア・スタディーズをひらく 1』晃洋書房、2019 年）
菊池夏野、堀江有里、飯野由里子(編)『クィア・スタディーズをひらく 2』晃洋書房、2022 年）
菊池夏野、堀江有里、飯野由里子(編)『クィア・スタディーズをひらく 3』晃洋書房、2023 年）
森山至貴『LGBTを読みとく: クィア・スタディーズ入門』(ちくま新書、2017年）
成績評価の方法と基準Grading criteria
研究発表とグループワーク 60 %、学期末レポート 40%で総合的に評価する。
学期末レポートでは、クィアの視座から文学・映像作品について分析を行う（1500字程度）。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
引き続き受講生のニーズに合わせてオンライン授業に変更する。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
発表やレポートを準備するためのパソコンなど。
担当教員の専門分野等
＜専門領域＞日本近現代文学、ジェンダー理論、表象文化論
＜研究テーマ＞現代日本社会における家族、とりわけ父親や父娘関係の表象について研究している。また、日本現代文学における妊娠・出産・授乳や現代文学とに焦点を当て、「女性の身体」という問題について文化表象の側面から考えている。
＜主要研究業績＞
Guarini, Letizia. "Voices against Gender-based Violence in Contemporary Japanese Literature: An Analysis of Two Novels by Kaoruko Himeno and Aoko Matsuda." Voiced and Voiceless in Asia, edited by Halina Zawiszová and Martin Lavička, Vydavatelství Univerzity Palackého, 2023, pp. 457-486.
Guarini, Letizia. "Shōjo Sexuality in Post-War Japan: Parody and Subversion in Kurahashi Yumiko’s Divine Maiden." Japanese Studies vol. 42, no. 3, pp. 339-353, DOI: 10.1080/10371397.2022.2134098
グアリーニ・レティツィア「娘は父の支配から逃れられるのか？―角田光代の『ゆうべの神様』と『父のボール』に見る父娘関係」『ジェンダー研究』第23号（公益財団法人東海ジェンダー研究所発）、2021年、55-79頁.