公共政策研究科Graduate School of Public Policy and Social Governance
ENV500P2－032（環境保全学 / Environmental conservation 500）サステイナビリティ学事例研究DⅢSustainability Studies (Case study) DⅢ
渡邊 誠Makoto WATANABE
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 公共政策研究科Graduate School of Public Policy and Social Governance |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2024 |
| 授業コードClass code | X9825 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 秋学期後半/Fall(2nd half) |
| 曜日・時限Day/Period | 金 6/ Fri.6,金 7/ Fri.7 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
| 教室名称Classroom name | 市BT‐0906 |
| 配当年次Grade | |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| カテゴリーCategory |
サステイナビリティ学専攻 （博士後期課程）選択必修科目（専門科目） |
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Outline (in English)
（Course outline） This course deals with the theme as “energy and materials” which relates to the environmental problems. We introduce the concept of thermodynamics in the field of physics. By means of the concept, we investigate various realistic cases for energy and waste problems in society. Thermodynamics states that energy is always conserved even though time passes (the first law), but the quality is spent (the second law). This is valid not only for energy systems but also for materials. In order to understand the concept of sustainability, it is very important to know the natural law as thermodynamics and the structure of the earth system including material circulation in nature. In class, additionally we obtain the concept of Life-Cycle Assessment and Ecological Footprint. Dynamics for biotic systems is simulated in clarifying symbiosis relation among different species.
（Learning Objectives） At the end of this class, we are expected to have the concepts as the earth system, the first and the second law of thermodynamics, the energy and waste problems in society, and their relation with human actions.
（Learning activities outside of classroom） We will be expected to spend two hours for preparation before each class. After it we need two hours to understand the content. The sum is four hours for each class.
（Grading Criteria /Policy） The grade of the class is decided with in-class contribution 50% and End-term report 50%.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
本科目では、環境問題について「エネルギーと物質」という観点から検討する。社会の持続可能性を達成する条件などに関して、物理学の一分野である熱力学に着目しながら、現在展開されている具体的な事例をもとに考察する。エネルギーは保存されているが、その変換に際して（時間が経過すると）質は劣化（エントロピーが増大）する。これらは熱力学の第一法則、第二法則として知られている。物質についても同様のことがいえる。このような自然の法則性を理解し、地球システムの描像と人間活動（人為）との関連を理解しておくことは、持続可能性を具体的に考察する上で極めて重要であると思われる。現代社会が抱えているエネルギー問題、廃棄物問題、温暖化問題はまさにこの線上にある。
到達目標Goal
概ね次の内容の修得をめざしている。（１）地球システムを概観することができる。（２）熱力学の第一法則、第二法則を理解し、人間活動（人為）との関連性を考察することができる。（３）人間活動としてのエネルギーと廃棄物に関わる諸問題をそれらの観点から検討することができる。（４）エネルギー問題、気候変動問題について持続可能性という概念をふまえて考察することができる。（５）博士後期課程において各自進めている研究との関連性について説明することができる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」に関連している。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
授業では、著書、論文、各種資料などをもとに輪読とディスカッションを行っていく。事例研究として受講者が持ち寄った資料をもとに検討を行うことも含める。また受講者が現在遂行している研究内容を報告してもらい、授業内容との関連について考察することも予定している。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching：対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]：ガイダンス
授業の方針、進め方などの説明。参考図書などの紹介。
第2回[対面/face to face]：地球システムについて
宇宙から微生物までを眺める。太陽エネルギー、光合成、炭素循環、水の大循環など。
第3回[対面/face to face]：エネルギーと物質
（地球システムと人間活動）
エネルギー資源の採取、変換、利用と損失。物質の利用と廃棄、そして人工的循環。地球システムとの比較を通して見る人間活動。
第4回[対面/face to face]：エネルギーと物質
（事例研究）
具体的な事例による考察。
第5回[対面/face to face]：成長の限界
（持続可能性と自然科学的条件）
幾何級数成長とその限界。システムダイナミックス。ナチュラルステップによる持続可能社会の条件。
第6回[対面/face to face]：成長の限界
（事例研究）
具体的な事例による考察。
第7回[対面/face to face]：熱力学と人間活動
（熱力学とエネルギー・物質）
熱力学の第一法則と第二法則。エントロピーの概念とその増大則。
第8回[対面/face to face]：熱力学と人間活動
（事例研究）
具体的な事例による考察。
第9回[対面/face to face]：環境負荷と指標
（人間活動と地球の有限性）
ライフサイクルアセスメント（LCA）とエコロジカルフットプリント（EF）。
第10回[対面/face to face]：環境負荷と指標
（事例研究）
具体的な事例による考察。
第11回[対面/face to face]：共生の概念と持続
（生物学的共生現象から）
生物学に見る共生関係と種の持続性。捕食・被食関係とダイナミックス。社会連携の意義を考える。
第12回[対面/face to face]：共生の概念と持続
（事例研究）
具体的な事例による考察。
第13回[対面/face to face]：総合討論
（物理から考える社会）
クローズド・ループ・インダストリとゼロエミッション。永久機関とエントロピー増大則。これらの概念から環境問題の考察へ。
第14回[対面/face to face]：総合討論
（事例研究）
参加者からの論点提示と総合討論。レポート出題について。
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
本授業の準備学習・復習時間は各2時間を標準とします。
テキスト（教科書）Textbooks
特に指定しない。
参考書References
開講時に紹介する。
成績評価の方法と基準Grading criteria
授業参加時の積極性50％と提出されたレポート内容50％によって評価します。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
参加者の理解度を確認しながら授業を進めていきます。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
特になし。
担当教員の専門分野等
＜専門領域＞非線形力学、物性理論、計算科学
＜研究テーマ＞カオスとフラクタル、交通流のダイナミックス
＜主要研究業績＞Traffic Dynamics and Congested Phases Derived from an Extended Optimal-Velocity Model, Engineering 6(2014)pp.462-471. An extension of optimal-velocity model and dynamical transition in congested phase (I & II), Far East Journal of Dynamical Systems 16(2011)pp.71-86 & 17(2011)pp.1-15.