公共政策研究科Graduate School of Public Policy and Social Governance
POL700P1－107（政治学 / Politics 700）地方自治特殊研究Advanced Study on Local Government
渡部 朋宏Tomohiro WATANABE
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 公共政策研究科Graduate School of Public Policy and Social Governance |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2024 |
| 授業コードClass code | X9400 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 春学期後半/Spring(2nd half) |
| 曜日・時限Day/Period | 土 1/ Sat.1,土 2/ Sat.2 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
| 教室名称Classroom name | 市院棟‐702 |
| 配当年次Grade | |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| カテゴリーCategory |
公共政策学専攻 （博士後期課程）選択必修科目 |
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Outline (in English)
【Course Outline】
・In Japan, a large-scale disaster could occur anytime and anywhere. When a large-scale disaster or accident occurs, requiring the evacuation of residents, the significance of local autonomy is once again called into question.
・In the first half of this class, we will discuss the Fukushima nuclear power plant accident based on reports from guest speakers about various issues occurring in the local government field.
・In the second half of the class, participants select an area of local government that they are interested in from the textbook ``Lecture on Local Government,'' and have a discussion based on the report to learn about the significance of local government.
【Learning Objectives】
・Able to accurately express one's opinion in response to reports from others.
・After reading books on local autonomy and organizing the author's opinions, you will be able to clearly state your opinion with evidence and present the points at issue.
【Learning activities outside of classroom】
・No special preparation study or review time is required from the 1st to the 8th class, but students should concentrate during class, actively ask questions and express their opinions, and participate in the discussion.
・From the 9th to the 14th sessions, participants are asked to organize and report on ``the author's intent'', ``their own opinion and its basis'', and ``points at issue'' in their field of expertise.
・The participants are the main actors in the class, and they are expected to actively speak out. We also recommend that you read reference books in advance to gather relevant information and increase your awareness of the issues.
【Grading Criteria /Policy】
・Activeness in expressing opinions and participating in discussions during class (50%), reporting materials and explanations (50%).
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
・日本においては、いつどこで大規模災害が発生してもおかしくない状況にある。大規模災害や事故により住民の避難を要する事態が発生したとき、地方自治の意義が改めて問われる。
・本授業の前半では、福島原発事故を題材として、自治の現場で発生している様々な課題についてのゲストスピーカーによる報告を踏まえ、ディスカッションを行う。
・授業の後半では、テキスト「地方自治講義」から受講者が興味のある地方自治の分野を選択し、その内容の報告を基にディスカッションを行い、地方自治の意義について学ぶ。
到達目標Goal
・他者の報告に対して、自分の意見を的確に述べることができる。
・地方自治の書籍を精読し、著者の意見を整理した上で、自らの意見と根拠を明確に述べるとともに、論点を示すことができる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP2」「DP3」に関連している。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
・第１回から第８回までは講師及びゲストスピーカーによる報告を踏まえたディスカッションを中心に授業を進める。
・第９回から第１４回までは指定されたテキストの精読を前提として、担当する項目において「著者の意図」「報告者の意見とその根拠」「論点」の報告を踏まえたディスカッションにより授業を進める。
・授業の主体は受講者であり、積極的な発言を望む。また、事前に参考書を読んでおくなど、関連する情報を集め、問題意識を高めておくことを推奨する。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching：対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]：オリエンテーション
授業全体の概要、目的を説明した上で、授業後半の報告担当分野を設定する。
第2回[対面/face to face]：福島第一原発事故と地方自治①（避難者受入自治体の事例）
福島原発事故における避難者受入自治体職員からの報告を踏まえ、ディスカッションを行う。
第3回[対面/face to face]：福島第一原発事故と地方自治②（避難自治体の事例）
福島原発事故における避難自治体職員からの報告を踏まえ、ディスカッションを行う。
第4回[対面/face to face]：福島第一原発事故と地方自治③（分断された自治体の事例）
福島原発事故における市町村合併により広域化された自治体職員からの報告を踏まえ、ディスカッションを行う。
第5回[対面/face to face]：福島第一原発事故と地方自治④（避難住民の視点）
福島原発事故における避難住民からの報告を踏まえ、ディスカッションを行う。
第6回[対面/face to face]：福島第一原発事故と地方自治⑤（報道記者の視点）
福島原発事故における報道記者からの報告を踏まえ、ディスカッションを行う。
第7回[対面/face to face]：原発避難と地方自治の論点
これまでのゲストスピーカー等の報告を踏まえ、地方自治の論点を整理する。
第8回[対面/face to face]：住民登録制度と自治
福島原発事故と地方自治についての論点を踏まえ、住民概念に着目し、講義、ディスカッションを行う。
第9回[対面/face to face]：自治体の多様な側面
自治体の多様な側面に着目し、受講者からの報告を踏まえ、ディスカッションを行う。
第10回[対面/face to face]：地方自治の原理と歴史
地方自治の原理と歴史に着目し、受講者からの報告を踏まえ、ディスカッションを行う。
第11回[対面/face to face]：公共政策と行政改革
公共政策を行政改革に着目し、受講者からの報告を踏まえ、ディスカッションを行う。
第12回[対面/face to face]：地域社会と市民参加
地域社会と行政改革に着目し、受講者からの報告を踏まえ、ディスカッションを行う。
第13回[対面/face to face]：憲法と地方自治
憲法と行政改革に着目し、受講者からの報告を踏まえ、ディスカッションを行う。
第14回[対面/face to face]：縮小社会の中の自治体 まとめ
縮小社会の中の自治体に着目し、受講者からの報告を踏まえ、ディスカッションを行い、全体のまとめを整理する。
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
・第１回から第８回までは準備学習・復習時間は特に必要としないが、授業時間内は集中し、積極的に質問や意見を述べ、ディスカッションに参加すること。
・第９回から第１４回までは指定されたテキストの精読を前提として、担当する分野において「筆者の意図」「報告者の意見とその根拠」「論点」の整理と報告を求める。
・各人が各回のテーマに関連する情報を集め問題意識を高めておくことが望ましい。
テキスト（教科書）Textbooks
・今井照（2017）『地方自治講義』 筑摩書房（後半に使用する）
参考書References
・今井照・自治体政策研究会・編著（2016）『福島インサイドストーリー 役場職員が見た原発避難と震災復興』 公人の友社
・渡部朋宏著（2020）『住民論 統治の対象としての住民から自治の主体としての住民へ』 公人の友社
成績評価の方法と基準Grading criteria
授業中の意見発表や議論参加への積極性（５０％）、報告資料及び説明（５０％）
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
・学生の論文作成テーマと関わるかどうかに限らず、学生による様々な質問・意見から相互に学びあうことができる。講義中の質疑による理解の深まりに期待したい。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
なし
その他の重要事項Others
なし
渡部
〈専門領域〉
地方自治、公共政策、住民論
〈研究テーマ〉
住民概念、地方自治、原発避難
〈研究業績〉
①『住民論 統治の対象としての住民から自治の主体としての住民へ』 公人の友社（2020.12） 自治体学会【研究論文賞受賞】
②「福島原発事故避難の実態と「住民」概念の転換－統治のための住民から住民による自治へ－」 自治体学vol.31-1（2017.11） 自治体学会【自治体学研究奨励賞受賞】
③「震災復興の現状と課題」 地方自治職員研修通巻708号（2018.3） 公職研
④「人口減少社会における「住民」概念の考察～福島原発事故避難自治体の実態から～」自治実務セミナー2018年12月 第一法規
⑤「「住民」概念の研究～統治される対象としての住民から自治の主体としての住民へ～」 公共政策志林第7号2019年3月 法政大学大学院公共政策研究科