社会学部Faculty of Social Sciences
ECN200EB（経済学 / Economics 200）金融システム論The Monetary System
松田 岳
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 社会学部Faculty of Social Sciences |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2024 |
| 授業コードClass code | LA112 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
| 曜日・時限Day/Period | 火1/Tue.1 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 多摩 |
| 教室名称Classroom name | 社３０１ |
| 配当年次Grade | 2～4 |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | |
| 他学部公開科目Open Program | ○ |
| 他学部公開（履修条件等）Open Program (Notes) | 【他学部公開科目として履修する学生への案内】履修年次は2～4年 |
| グローバル・オープン科目Global Open Program | |
| 成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
| 成績優秀者の他学部科目履修（履修条件等）Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | 【成績優秀者の他学部科目履修制度で履修する学生への案内】履修年次は2～4年 |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| SDGsCPSDGs CP | |
| アーバンデザインCPUrban Design CP | |
| ダイバーシティCPDiversity CP | |
| 未来教室CPLearning for the Future CP | |
| カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
| 千代田コンソ単位互換提供（他大学向け）Chiyoda Campus Consortium | |
| 入学年度Admission year | |
| カテゴリーCategory | |
| カテゴリー（2022年度以降入学者）Category (2022～) | 講義・実習科目 |
| カテゴリー（2018～2021年度入学者）Category (2018～2021) | 講義・実習科目 |
| カテゴリー（2017年度以前入学者）Category (～2017) | |
| コース・プログラム名Course/Program name |
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Outline (in English)
Course outline
Financial System Theory is a course for students new to finance to learn about specific financial systems in the context of financial theory. Starting with the basics of how finance works and functions, the course also covers recent financial trends, the Lehman shock, non-traditional monetary policy after the financial crisis, and the development of FinTech. This course aims to help students develop a broad knowledge and understanding of finance so that they can understand and explain complex concepts related to the financial system, financial transactions, monetary policy, and financial stability at a comprehensive and in-depth level.
Learning Objectives
The objectives of this course are, first, to understand and explain the financial system (the flow of funds, financial institutions, financial markets, new financial structures, etc.), second, financial transactions (time value of money, yield curves, uncertainty, information asymmetry, information incompleteness, economic functions of banks, functions of exchanges and ratings, role of public sector, etc.), third, monetary policy and financial system stability (the function of money, credit creation, money and prices, monetary policy, prudential policy) should be understood and explained.
Learning activities outside of classroom
The required home study hours outside of class are 4 hours per week (6 hours per week if the student is absent). The required study hours may be longer if the student lacks academic ability or basic knowledge of economics and finance. In terms of preparation, please read through the relevant sections of the textbook three times and summarize the essential points of the textbook in your notebook. If you have any questions, please submit them before class. For post-lesson study, re-read your notes to consolidate your understanding of the class content. If you fail to answer correctly on the in-class confirmation test, review the corresponding section of the textbook. If possible, try the practice questions in the textbook.
Grading Criteria /Policy
Evaluation Percentage by Achievement Goals
(1) To be able to understand and explain the financial system. 38.5%
(2) To be able to understand and explain financial transactions. 38.5%
(3) To understand and be able to explain monetary policy and financial system stability. 23%.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
金融システム論は金融を初めて学ぶ学生に向けて、具体的な金融仕組みを金融理論と結びつけて学ぶ科目です。金融の仕組みと働きの基礎から学修し始め、最新の金融動向やリーマンショック、金融危機後の非伝統的金融政策、フィンテックの発展なども取り上げます。学生が金融に関する幅広い知識と理解を養い、金融システム、金融取引、金融政策、および金融システムの安定性に関する複雑な概念を総合的かつ深いレベルで理解し、説明できるようにすることが本科目の目的です。
到達目標Goal
この科目の到達目標は第一に金融システム（資金循環、金融機関、金融市場、新しい金融の仕組み等）を、第二に金融取引（貨幣の時間価値、イールドカーブ、不確実性、情報の非対称性、情報の不完備性、銀行の経済的機能、取引所・格付の機能、公的部門の役割等）を、第三に金融政策と金融システムの安定（貨幣の機能、信用創造、貨幣と物価、金融政策、プルーデンス政策）を理解し、説明できるようになることです。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
社会学部のディプロマポリシーのうち，DP1・DP3・DP6・DP7に関連。 DPについてはこちら https://www.hosei.ac.jp/shakai/info/article-20200325181407/
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
「授業時間外の学修」で指定した方法で学生が準備学修・復習を行うことを前提として、授業は実施されます。授業は教科書のポイント解説を行う「講義」を中心とし、学生から質問が提出された場合は「質疑応答」の時間を設けます。また、教科書の内容の理解度を測定する確認問題を実施し、学生自らが到達目標がどれだけ近づいているかを確認する機会とします。また、授業内容に関連するテーマでグループディスカッションを行い、問題解決の方法を構想したり、それを他者にわかりやすく伝える能力の涵養も目指します。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching：対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]：金融の仕組みと働き
金融システムと金融取引（意義、特徴、情報の非対称性、契約の不完備性）、金融システムの働き
（資金移転と取引費用の軽減、流動性の付与、リスク移転、価格メカニズムと情報公示機能）、金融方式と資金の流れ（直接金融と間接金融、多様な資金の流れ）について学修する。
第2回[対面/face to face]：資金の流れ
最終的な貸し手と借り手の変遷（経済部門別の資金過不足、戦後日本の部門別資金過不足の推移、高度成長期、安定成長期の貸し手と借り手、バブル期・失われた10年の貸し手と借り手、資金の流れの変化と金融システム）、現代日本の資金循環（バランスシートと資金循環統計、資金循環の経路と形態、日本における資金の流れの特徴）、日本の金融機関（民間金融機関と公的金融機関、預金取扱金融機関、その他の金融機関、専門金融機関制度）について学修する。
第3回[対面/face to face]：銀行
銀行の制度、銀行の活動（銀行の業務、金融自由化と規制緩和）、銀行経営（銀行のバランスシート、銀行の収益構造、収益構造の現状）、主要な経営課題、新規参入銀行について学修する。
第4回[対面/face to face]：金融市場
日本の金融市場（金融市場の分類、金融市場の担い手）、短期金融市場（インターバンク市場、オープン市場）、株式市場（株式の特徴と種類、株式市場の現状、株式市場間競争と取引所再編）、債券市場（債券の特徴と種類、債券市場の現状、社債市場改革）について学修する。
第5回[対面/face to face]：金融の新しい仕組み
金融の流動化・証券化（流動化・証券化の仕組みと分類、現状、課題）、投資信託（投資信託の仕組みと分類、現状、課題）、フィンテック（定義、通貨決済、クラウドファンディング、家計資産管理、保険）、ブロックチェーン（貨幣発行自由化論、人工知能）について学修する。
第6回[対面/face to face]：金融取引と金利
貨幣の時間価値と金利（現在価値と将来価値、さまざまな金利の概念、金利の働き）、満期の長さと金利の関係：金利の期間構造（利回り曲線、長短金利の関係、金利裁定、金利の期間構造の理論、金融政策と金利の期間構造、イールドカーブ・コントロール）について学修する。
第7回[対面/face to face]：金融取引の特徴と課題
不確実性と金融取引（取引相手をみつける問題、不確実性とリスク負担の問題）、情報の非対称性と金融取引（モラルハザードの問題、逆選択の問題）、契約の不完備性と金融取引（契約の不完備性、契約の不完備性のモデル、中古車市場と保険市場における逆選択とモラルハザード）について学修する。
第8回[対面/face to face]：中間試験
授業の前半部分の内容（金融システム、金融取引）について理解し、説明できるようになっているかを測定するために中間試験を実施する。試験範囲は第1回目から第7回目の授業内容とし、選択、計算、記述問題などの形式で出題する。
第9回[対面/face to face]：銀行の働き
銀行の経済的機能（資産変換機能、情報生産機能）、規模の経済性と範囲の経済性、銀行と企業の取引関係（契約の不完備性と再交渉、日本のメインバンク制、リレーションシップ・バンキング）について学修する。
第10回[対面/face to face]：金融市場の働き
取引対象の標準化株式と債券、取引所の機能（流動性の提供と情報公示機能、上場制度、株式の注文処理方法）、格付の機能、金融市場とコーポレート・ガバナンスについて学修する。
第11回[対面/face to face]：金融取引と政府の役割
公的金融の仕組み（金融に政府介入が必要な理由、金融への介入手段、日本の公的金融、平時と危機時）、民間金融機関貸出の信用補完（公的信用保証の仕組み、信用保証制度の機能と弊害、信用保証制度の今後）、金融市場への政府の関与（インフラとしての金融市場、債権の証券化、ベンチャーキャピタル、ファンド）について学修する。
第12回[対面/face to face]：貨幣の働きとマクロ経済
貨幣の働き（3つの機能、現代の貨幣、マネーストック統計）、決済（決済の仕組み、決済システム）、信用創造（数値例、実際の信用創造、マネーストックと銀行貸出の増減）、貨幣と物価（貨幣数量説、最近の流通速度の働き、マネー・ビュー、クレジット・ビュー）について学修する。
第13回[対面/face to face]：日本銀行と金融政策
日本銀行と金融政策運営（日本銀行とは、金融政策の目標と手段、金融政策の運営）、金融政策手段と準備預金の需給、金融政策の効果、金融政策をめぐる近年の議論（量的緩和とその効果、金融政策の新しい試みと課題、マイナス金利政策、中央銀行の破綻）について学修する。
第14回[対面/face to face]：金融危機とプルーデンス政策
金融危機の背景（マクロ経済の環境、金融機関のリスク管理）、プルーデンス政策の手段（事前的措置と事後的措置、中央銀行の最後の貸し手機能、公的資金の注入）、プルーデンス政策の将来像について学修する。
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
授業外の自宅学修時間は週4時間（欠席の場合は週6時間）です。学力や経済・金融に関する基礎知識が不足する場合、必要な学修時間は長くなることがあります。準備学修では、教科書の該当部分を3回通読し、要点をノートにまとめてください。質問があれば、授業前に提出してください。事後学修では、ノートを読み直して授業内容の理解を定着させてください。授業中の確認テストで正解できなかった場合は、教科書の該当箇所を復習してください。可能であれば、教科書の練習問題にも挑戦しましょう。
テキスト（教科書）Textbooks
岡村秀夫, 田中敦, 野間敏克, 播磨谷浩三, 藤原賢哉. 金融の仕組みと働き. (有斐閣ブックス ; 477). 有斐閣. 2017.9. ISBN 978-4-641-18437-4. 定価 2,420円(本体 2,200円).
参考書References
参考書を指定しません。
成績評価の方法と基準Grading criteria
（1）金融システムについて理解し、説明できるようになること。38.5%
（2）金融取引について理解し、説明できるようになること。38.5%
（3）金融政策と金融システムの安定について理解し、説明できるようになること。23％
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
本年度授業担当者変更によりフィードバックできません。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
1)学習支援システム等を利用できる環境を整えていてください。2)学修支援システムの情報を授業前に確認しておいてください。3)大学のメールアドレスとパスワード、QRコードを読み取るためのスマートフォン等を必ず携帯してください。
その他の重要事項Others
ミクロ経済学、マクロ経済学の単位を事前に修得しておくと、本科目の理解が深まると考えます。本科目と関連する科目としては、国際経済論I、国際経済論II、社会・イノベーション論II、社会保障法I、社会保障法IIが挙げられます。