スポーツ健康学部Faculty of Sports and Health Studies
CIM300IA(内科系臨床医学 / Clinical internal medicine 300)スポーツ医科学実習 Sports Medicine and Science (practical)
木下 訓光、瀬戸 宏明Norimitsu KINOSHITA, Hiroaki SETO
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | スポーツ健康学部Faculty of Sports and Health Studies |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2024 |
授業コードClass code | M2320 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 水3/Wed.3 |
科目種別Class Type | 講義 |
キャンパスCampus | 多摩 |
教室名称Classroom name | 運動生理学実験室 |
配当年次Grade | 3~4 |
単位数Credit(s) | 1 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | ○ |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリーCategory |
専門教育科目 ヘルスデザインコース専門科目 |
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Outline (in English)
[Course outline] The lecture intends to provide practical knowledge of sports medicine related to physical activity, exercise, and sports. The lecture provide skills how to deal and prevent sports injuries in children and adults.
[Learning objectives] The goal of the lecture is to master the skill of medical and scientific evaluation of athletes and patients who will be engaged in exercise and physical activity.
[Learning activities outside of classroom] Students should write a report about the topic of each classroom with measurement data and analysis and the reports should be handed in by next week. Students have to study and prepare for each classroom by using handout materials uploaded to the learning management system beforehand. Students who is willing to become the Health Fitness Programmer certified by the Japan Health Promotion Fitness Foundation are strongly encouraged to study the corresponding topic of each classroom in the textbook assigned by the foundation afterward. Total hours for studying outside of classroom is estimated to be 4 hours; 2 hours beforehand and 2 hours afterward.
[Grading criteria/policy] The grading will be determined based on the score of each report handed in.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
スポーツ医学に興味・関心があるものの専門家を目指しているわけではない学生が、スポーツ医学・科学の実際を体験しながら、科学的分析に触れ、論理的思考を鍛える場所とすることが第一の目的である。
その上で、特に専門家を目指す学生は、スポーツ医学的評価、妥当性のある測定、検査結果の正しい解釈、論理的アセスメント、科学的介入など、スポーツ現場で発生する内科的および外科的障害・外傷の発生にたいする医学的支援(対処・治療・予防)の実践に必要な知識・技術を学ぶ。
到達目標Goal
スポーツ医学的評価を正確に行い、妥当性のある測定、検査結果の正しい解釈が行えるようにして、アスリートや患者の必要としている要求を論理的にアセスメントして、科学的介入が行えるようにする。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
① 少人数制で行い、4~5名から構成されるグループに分かれて実習を行う。
② 原則として毎回各グループまたは全体から1人または若干名の被検者を募り、対象者として測定などを行う。
③ 体組成評価、血液検査、熱中症の治療、脳振盪の評価、Hands only CPRなどについて実習を行う。
④ リハビリテーションの評価と関連する筋力測定、ロコモティブシンドロームに対する測定を実施し、得られたデータを評価する。さらに代表的なスポーツ障害のケーススタディーを交えて、評価・介入計画について実習を行う。
⑤ 測定したデータを利用して解析するべきテーマを与える。これをもとにディスカッションやプレゼンテーションを行う。またその成果をレポートとして提出する場合もある。レポートを課した場合の提出期限は次の授業回までが原則である。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1[対面/face to face]:イントロダクション
スポーツ現場における一次救命処置【担当:木下】
①グループ分け、実習の概要・運営について、機器の扱いや実験に関する諸注意。
②BLSとAEDの使用方法について、特にスポーツ現場における活用を念頭に、Hands-only CPRの技術を習得する。
2[対面/face to face]:運動と体温、熱中症【担当:木下】
熱疲労の初期治療、熱射病のwhole body coolingなどについて実習する。
3[対面/face to face]:運動と血液(1)
メディカルチェックと血液検査【担当:木下】
血液検査(ヘモグロビン、血糖値、CKなど)を行い、スポーツ選手のメディカルチェックに用いられる採血とその項目について学習する。
4[対面/face to face]:身体組成および骨密度(1)
DXA法による測定【担当:木下】
体組成評価方法におけるgold standardとしてのDXA法による身体組成および骨密度評価を行う。この授業回では、主として体組成について得られたデータについてプレゼンテーションおよびディスカッションを行う。アスリートにおける体脂肪率の解釈や高齢者のサルコペニアの評価について学習する。
5[対面/face to face]:運動と血液(2)
プレゼンテーションとディスカッション【担当:木下】
「運動と血液(1)」の授業で得られた血液データを用いて、プレゼンテーションとディスカッションを行い、スポーツ選手における貧血の診断、運動による各種血液指標の変化などについて学ぶ。
6[対面/face to face]:身体組成および骨密度(2)【担当:木下】
「身体組成および骨密度(1)」で得られたデータのうち、骨密度のデータを利用して、運動と骨の関係について、骨粗鬆症の評価や疲労骨折などについて学ぶ。
7[対面/face to face]:運動と呼吸・肺機能
【担当:木下】
運動負荷肺機能検査を行い、アスリートの評価に必要な肺機能(Flow-Volume曲線、最大努力換気量や運動誘発性喘息の評価などについて学習する。
8[対面/face to face]:脳振盪・脊椎損傷への対応【担当:瀬戸】
脳振盪による認知機能、随伴症状を認めた場合の競技中止の判断と、経過観察後の競技復帰について学ぶ。SCATおよびコンピュータを用いた神経心理学的検査を学習する。頸椎損傷が疑われる場合のスポーツ現場における初期対応について学ぶ。
9[対面/face to face]:整形外科的メディカルチェック(1)【担当:瀬戸】
メディカルチェックの具体的な方法を説明する。身体各部位の観察方法について学習する。
10[対面/face to face]:整形外科的メディカルチェック(2)【担当:瀬戸】
関節可動域、弛緩性、タイトネスなどの項目について、実際の計測を行い、身体所見の観察方法を学習する。
11[対面/face to face]:超音波装置について【担当:瀬戸】
超音波装置の基礎、臨床応用について学ぶ。
12[対面/face to face]:筋力測定【担当:瀬戸】
求心性、遠心性の筋力測定の実際を通してパフォーマンス向上やリハビリテーションへの理科を深める。
13[対面/face to face]:物理療法について【担当:瀬戸】
物理療法について理論と実際の使用を通して理解を深める。
14[対面/face to face]:総括 プレゼンテーション【担当:瀬戸】
実習中の総括および学習したことを応用したプレゼンテーションをおこなう。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
レポート作成、本授業の準備学習・復習時間は各 2 時間を標準とする。
テキスト(教科書)Textbooks
特に定めず
参考書References
特に指定なし
適時授業内で紹介をする。
全体を通しての参考書
Powers S, Howley E. "Exercise Physiology: Theory and Application to Fitness and Performance." McGraw-Hill Humanities; 11th ed. (2020) ※研究室収蔵
※訳書あり。『パワーズ運動生理学』(メディカル・サイエンス・インターナショナル)※資料室収蔵
第1回:
『AHA 心肺蘇生と救急心血管治療のためのガイドライン2020』※資料室収蔵
(AHA BLS関連のDVDも資料室にあるので参考にすること)
国際的なハンズオンリーCPRよくある質問(https://international.heart.org/wp-content/uploads/2021/10/FAQ.pdf)
第2回:
木下訓光. 熱中症-海外における最近のトピックス-.臨床スポーツ医学 2011;28(7):709-717.(メディカルオンラインより全文閲覧可能)
『熱中症 : 日本を襲う熱波の恐怖(日本救急医学会、へるす出版)
『熱中症対策マニュアル』(稲葉 裕 監修、エクスナレッジ)
『熱中症を防ごう : 熱中症予防対策の基本』(堀江正知、中央労働災害防止協会)
『熱中症review : Q&Aでわかる熱中症のすべて』(三宅康史、中外医学社)
『熱中症の現状と予防 : さまざまな分野から予防対策を見つけ出す』(澤田晋一、杏林書院)
『高温環境とスポーツ・運動 : 熱中症の発生と予防対策』(中井誠一、篠原出版新社)
『体温の「なぜ?」がわかる生理学』(永島 計、杏林書院)
※以上、すべて資料室収蔵
『スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック』(日本スポーツ協会)
『夏のトレーニングガイドブック』(日本スポーツ協会)
(いずれもhttps://www.japan-sports.or.jp/medicine/heatstroke/tabid523.htmlより閲覧可能)
第3・5回:
『Newton別冊 からだの検査数値 新装版』※資料室収蔵
第4・6回:
Benardot D. "ACSM's Nutrition for Exercise Science" (Wolters Kluwer, 2018) ※資料室収蔵
『骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2015年版』※資料室収蔵
成績評価の方法と基準Grading criteria
【前半】(担当・木下)測定機器の扱いや記録など実際の測定への参加(20%)+プレゼンテーション(40%)+ディスカッション(40%)を基本とし、レポートを課した場合はそれを加味して総合評価とする(カッコ内の数字は目安)。
【後半】(担当・瀬戸)レポート+プレゼンテーションの合算で100%とする。
前後半合計の点数を成績評価とする。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
特に改善を求める意見を得ていない。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
必要なものは各実習回に合わせて指示する。
その他の重要事項Others
① 授業の展開によって、若干の変更があり得る。
② 各回の実習は、その後の実習への準備となるため、欠席が多い場合は、続く実習の理解が不十分となる可能性があるので注意が必要である。
③ 履修希望者が多い場合は選抜を行う。その際には、『スポーツ医学A』の単位取得の有無を考慮し、加えて『統計学Ⅰ』、『数学』、『基礎科学』の履修・単位取得状況を考慮する。
【実務の経験】
臨床経験および医学研究歴を有する医師(日本スポーツ協会認定スポーツドクター、日本医師会健康認定スポーツ医)が授業を行う。
【どのように実務経験が授業に反映されるか】
上記診療経験に基づき、医師の指導のもと学生が医療行為を含めた実習を経験し、スポーツ現場において発生する内科的および外科的障害・外傷の発生に対する医学的支援の実践において必要な知識・技術を習得できるようにする。