法務研究科Law School
LAW500A2(法学 / law 500)法曹倫理Legal Ethics
坂本 正幸Masayuki SAKAMOTO
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 法務研究科Law School |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2024 |
授業コードClass code | V2131、V2132、V2133、V2134 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期・秋学期/Spring・Fall |
曜日・時限Day/Period | 火2/Tue.2,火3/Tue.3,木2/Thu.2,木3/Thu.3 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | 3 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | 必修 |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory |
実務基礎科目群 専門的技能教育 |
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Outline (in English)
Course outline
The aim of this course it to help students acquire Professional basics
Learning objectives
By the end of the course, students should be able to do the followings: Problem finding ability and crisis management
Learning activities outside of classroom
Before each class meeting, students will be expected researching Lawyer news and Read the text
Your required study time is at least one hour for each class meeting.
Grading
Your overall grade in the class will be decided based on the following
Term end examination:50
Short reports:20
In class contribution:30
I hope your Participation in active discussions
Study the ethics required by the judges, prosecutors, lawyers on duty.It is the legal profession that manages the judiciary, and it is convinced that the actions of the judiciary take actions convincing from the perspective of the citizen, the judicial procedures and conclusions.It aims to become a trusted legal professional, leading to expectation of law.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
裁判官,検察官,弁護士に職務上要求される倫理を勉強する。司法を運営するのは,法曹であり,法曹の行動が市民からみて納得のいく行動をとることが,司法の手続・結論が納得される。司法が期待されることに繋がる,信頼される法曹になることを目的とする。
到達目標Goal
弁護士職務基本規程を中心とした弁護士の倫理の規程の条文と解釈を理解する。特に弁護士としての依頼者に対する誠実義務と,弁護士に求められる公正さ(公益的性格)が対立するようにみえるときに,具体的な行動のあり方を具体的事例を通じて,自ら考えたうえで理解する。
また、弁護士としてどのようなケースには慎重になるべきか、なども体得できるようにしたい。
裁判官及び検察官として,公務員としての公平さ,適正な手続と論理的な結論を導き出すために必要な態度・心構えを理解する。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP3」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
弁護士職務基本規程のテキストや担当者作成の事例を予習とした内容を授業までに勉強し各自が考えたうえで,授業においては質疑応答方式で,具体的事例の中で弁護士として求められる行動・対処を理解できるようにする。
また、時事問題を取り上げることもある。時事問題については、直近に事件として報道された弁護士の不祥事などを対象とする。
元裁判官及び元検察官から過去の経験を講義してもらい,それぞれの役職に必要な職務上の倫理を理解する。
課題については、講義時間内に講評を行う。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]:法曹倫理を何故学ぶのか?
弁護士の社会的役割
授業計画・テキスト・成績評価基準の説明。大学院において法曹倫理を学ぶ必要性について理解する。
また弁護士制度の歴史を学び、懲戒制度についての基礎知識を得る(レジュメ配布予定)
第2回[対面/face to face]:受任と辞任
事件処理の倫理
受任義務の有無と法律事務独占との相克。
弁護士業務における自由と独立の意義と,依頼者の決定権。
辞任の可否と方法。
第3回[対面/face to face]:利益相反1
弁護士職務基本規程第27条,同第28条の弁護士としての職務を行ない得ない事件の規律の理由。
利益相反になる相談,依頼の対処の仕方
第4回[対面/face to face]:利益相反2
複数当事者
共同事務所における利益相反
利益相反事件の内,特に複数当事者間との間における職務を行ない得ない事件の範囲と理由。
複数当事者を巡る弁護士の職務。
共同事務所における利益相反事件の取扱いと注意点。
第5回[対面/face to face]:守秘義務
弁護士に守秘義務が課せられる理由。依頼者の秘密と相手方・第三者の秘密とでは違いがあるか。
守秘義務を負う範囲と内容。
守秘義務が解除される場合。
第6回[対面/face to face]:誠実義務と真実義務1
民事事件の弁護士及び当事者に真実義務はあるか。
守秘義務・誠実義務と真実義務が対立した場合の対処の仕方。
第7回[対面/face to face]:誠実義務と真実義務2
相談における過誤等基本的に抑えるべき内容について
不当な事件と判断される場合の受任の適否と対処
受任中に不当な事件と判断された場合の対処と辞任。証人との事前打合せの際の注意点
適切あるいは不当な助言,依頼者のセカンドオピニオン権
自力救済に対する弁護士の抑止義務
不当な調査,不当な交渉
相手方本人との交渉について
第8回[対面/face to face]:多様な弁護士の業務とそれぞれの倫理
インハウスローヤーなどについて
弁護士が法廷でのみ働く時代は過ぎ去ったといってよい
弁護士にも多様な働き方があり、社会にも求められている
多様な弁護士像とそれにともなう倫理の変化について検討する
第9回[対面/face to face]:刑事弁護1
弁護人の誠実義務
真実義務の有無
身代わり犯に対する弁護の方法
第10回[対面/face to face]:刑事弁護2
国選弁護人の辞任の可否と方法
共犯の共同受任の適否と対処
第11回[対面/face to face]:法律事務の独占と競争
基本的な非弁提携について
非弁護士が法律事務を禁止される理由
弁護士法第72条の要件
弁護士が法律業務を独占することは市民の役に立っているか(弁護士人口,事務所配置など)
他の士業との協働の是非
非弁護士との提携の禁止
第12回[対面/face to face]:裁判官,検察官の倫理1
元裁判官あるいは元検察官に過去の経験を語ってもらい,職務上必要な倫理を理解してもらう。
裁判官倫理は裁判官出身者
検察官倫理は検察官出身者
担当教員によるまとめを行う
第13回[対面/face to face]:裁判官,検察官の倫理2
元裁判官あるいは元検察官に過去の経験を語ってもらい,職務上必要な倫理を理解してもらう。
裁判官倫理は裁判官出身者
検察官倫理は検察官出身者
担当教員によるまとめを行う
第14回[対面/face to face]:非弁と広告
弁護士倫理の現状認識
非弁提携などが現在は広告の利用に関連して発生していることにかんがみ、広告規制などの職務基本規程以外の規則について解説する
授業全体のまとめ
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
予定表において指示する。
なお、時事的な問題がある場合は適宜指示するので検討し議論することとしたい。
特に弁護士の不祥事が報じられた場合はそれをテーマに取り上げることがある。
本授業の準備学習・復習時間は各2時間を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
1 森脇康友編「法曹の倫理」第3版 名古屋大学出版会
なお、弁護士職務基本規程については、改訂が予定されたがとん挫しているためか、解説が入手困難であるようなので、条文のみ配布する。
参考書References
必要に応じて資料を配布する。
「自由と正義」の懲戒欄を適宜調査してほしい。
成績評価の方法と基準Grading criteria
授業期間中における評価(平常点)
質疑応答30%
レポート20%
期末における評価
定期試験50%
授業に特段の理由なく5回以上欠席することあるいは度重なる遅刻をする場合は単位を与えない。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
事案により判断が異なりうることは当然ではあるが可能な限り共通の理解を得るようにケーススタディをさらに取り上げたい)
また、危機察知能力を醸成したいので、時事問題をもっと取り上げることも必要であると考えるので、報道なども多く紹介していきたい。
その他の重要事項Others
ネットなどで弁護士や裁判官、検察官の不祥事が報じられた場合には、その事件を知っておくことを求めます。発生原因などを考察することにより予防ができるようになるので、普段からアンテナを張っておくことが重要。