市ヶ谷リベラルアーツセンター(ILAC)ILAC Course
PHL200LA(哲学 / Philosophy 200)哲学LⅡPhilosophy LII
白根 裕里枝Yurie SHIRANE
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 市ヶ谷リベラルアーツセンター(ILAC)ILAC Course |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2024 |
授業コードClass code | Q1384 |
旧授業コードPrevious Class code | P1074 |
旧科目名Previous Class title | 哲学Ⅱ |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 水4/Wed.4 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 市外濠‐S406 |
配当年次Grade | 法文営国環キ1~4年 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
選択・必修Optional/Compulsory | |
カテゴリー(2017年度以降)Category (2018~) |
2017年度以降入学者 ILAC科目 200番台 リベラルアーツ科目 1群(人文分野) |
カテゴリー(2016年度以前)Category (2017) |
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Outline (in English)
The aim of this course is to help students understand how important philosophy is, by studying the philosophical thoughts in ancient Greece and their relation to religion. And also this course introduces the philosophical theory of eudaemonics (happiness) to students taking this course.
At the end of the course students will be able to understand the difference between philosophy and religion and find in what point the clear distinction should be made between them. Students, what is more important, will be able to find the key to understanding of happiness.
Students will be expected to have completed the required assignments after each class meeting. Your study time will be more than two hours for a class.
Your overall grade in the class will be decided based on the following:Term-end report: 60%, Short reports: 40% and in-class contribution.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
哲学(Ⅱ) では、「Ⅲ.哲学と宗教」、「Ⅳ.哲学と幸福」について考察する。宗教というと嫌いだとか怖いと思う人もいるかも知れないが、ユダヤ教、イスラム教、キリスト教はどれも同じ神を信じながら、今日、様々な問題を引き起こしているのも事実である。まずは、その思想と歴史的事実をよりよく知ることが重要である。宗教の成立過程を見ることで、宗教の思索の持つ素晴しい面や意義を知ることができ、また逆に、その問題点や危険性を知ることもできるだろう。哲学の観点から、今日における宗教の問題を考え、哲学の意義を再考してみたい。
他方で、哲学は人間の真の幸福を探求する。幸福、つまり、善き生とは何か。われわれは誰もが幸福になりたいと願っているが、たとえば、科学だけで、あるいは、宗教によって、幸福になれるのだろうか?幸福になるには何よりも哲学が必要である。幸福になるための条件とは何であり、そもそも幸福とは何なのだろうか。哲学の観点から幸福について考えてみたい。
到達目標Goal
西洋の文化や思想、芸術に大きな影響を与えてきたキリスト教だが、その教義の形成にはギリシア哲学が大きな影響を与えてきた。学生は、哲学との対比を通して、キリスト教やその他の宗教について、付かず離れずに見る視点を確保することができるだろう。偉大な宗教は、人間の弱さ、惨めさをとことん見つめようとする。哲学は、人間の知の可能性を可能な限り追求する。「信じる」ことと「知る」こととの緊張関係において、哲学と宗教の接点を考えてみたい。
また、幸福とは何か?どうしたらわれわれは幸福な生を送ることができるのか?古代ギリシア・ローマの幸福論をみることで、私たちの幸福について考え直してみたい。幸福になるには、よく知るということがいかに大事か、真の幸福の鍵が哲学にあることが理解されるだろう。愚かさこそが、私たちの不幸の原因なのだから。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
各学部のディプロマ・ポリシーのうち、以下に関連している。法学部・法律学科:DP3・DP4、法学部・政治学科:DP1、法学部・国際政治学科:DP1、文学部:DP1、経営学部:DP3、国際文化学部:DP2、人間環境学部:DP2、キャリアデザイン学部:DP1
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
今年度、この講義は、対面授業とオンライン授業を隔週で交互に行う予定です。どちらの場合も授業は基本的にプリントを用いた講義形式で進める。まずは、哲学と宗教の根本的相違点である知と信の問題に触れる。その上で、ユダヤ教、キリスト教、ギリシア哲学者たちの神観などについて、補助プリントなども用いて概要を把握した上で、哲学と宗教との関わりについて考えたい。また、哲学者たちの生き方をめぐるエピソードなども交えながら、幸福をめぐる哲学を考えてゆく。できるだけ、わかりやすい授業を目指す。
オンラインの回は課題の提出を重視する。課題のコメントの提出によって、自分の考えを確認する機会にもなるだろう。課題やコメントへのフィードバックは、対面授業の初めに行う予定です。なるべく哲学Ⅰから取るようにして下さい。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1[オンライン/online]:序・哲学とは何か?復習
哲学と科学と宗教の関係
2[対面/face to face]:哲学と宗教の相違点
知の立場と信の立場
3[オンライン/online]:ユダヤ人とユダヤ教
旧約聖書とメソポタミア
4[対面/face to face]:キリスト教とは
キリスト教──愛の宗教
5[オンライン/online]:ギリシア哲学とキリスト教
知と信の葛藤
6[対面/face to face]:現代における宗教の存在理由
人間知性の偉大さとその限界
7[オンライン/online]:宗教心の源泉
パスカルとアウグスティヌス・自由意志と悪の問題
8[対面/face to face]:哲学と宗教
自力と他力──人間の強さと弱さについて
9[オンライン/online]:哲学と幸福(善き生)1
幸福論──哲学とよき生について
10[対面/face to face]:哲学と幸福(善き生)2
意志の弱さと選択の問題
・ソクラテスのアクラシアー否定論
11[オンライン/online]:哲学と幸福(善き生)3
正義と幸福──ソクラテスの場合
12[対面/face to face]:哲学と幸福(善き生)4
独裁者の幸・不幸、カリクレス説
13[対面/face to face]:授業内論述試験
授業内論述試験(学期末レポート提出)
14[オンライン/online]:まとめと解説
ソクラテスの後継者たち
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
授業で触れて、興味を持った哲学者の著作を、自分で手に取って読んでみて下さい。本授業の準備・復習時間、並びに毎回の課題の提出準備は、各々2時間程度を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
受講者は、下記を必ず読むこと。
『哲学のすすめ』岩崎武雄、講談社現代新書、1966年、¥814
参考書References
『西洋哲学史 古代・中世編―フィロソフィアの源流と伝統』
内山 勝利、中川 純男著、ミネルヴァ書房
『哲学の歴史』1〜5、中央公論新社
『はじめて学ぶ哲学』渡辺二郎、ちくま学芸文庫
成績評価の方法と基準Grading criteria
毎回の課題の提出などの平常点(40%)と、学期末試験(レポート)(60%)によって評価する。毎回の課題を提出済みであること。学期末試験のレポートは、授業で扱った内容について自分の考えを書くという論述形式である。
★ AI については、AI を用いた記述はもちろんのこと、 AI を自分の文章の添削に用いることも、疑わしい場合を含めて一切認めないので、AI を利用しないように注意すること。毎回、自分の言葉で書くこと。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
難しそうという印象の哲学だったが、授業は分かりやすく、じっくり楽しく哲学を学ぶことができたということなので、引き続き、哲学の面白さ、素晴しさを伝えてゆきたい。生きて行く上で、哲学をますます身近なものとしてもらいたい。対面授業の場合、授業中の私語には厳しく対処し、板書の写メ、スマホも禁止してゆく。オンラインの場合、酷似したレポートはどちらも減点の対象とする。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
オンラインの場合は、「学習支援」を通じて、資料の配布や課題の提出などを行うので、できるだけパソコンで「学習支援」を見たり、課題を提出したりできることが望ましい。