市ヶ谷リベラルアーツセンター（ILAC）ILAC Course
LIT100LA（文学 / Literature 100）日本古典文学ＢJapanese Classic Literature B
日記的章段からみる枕草子
成島 知子Tomoko NARUSHIMA
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 市ヶ谷リベラルアーツセンター（ILAC）ILAC Course |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2024 |
| 授業コードClass code | Q1008 |
| 旧授業コードPrevious Class code | P1010 |
| 旧科目名Previous Class title | 文学Ⅱ |
| 開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
| 曜日・時限Day/Period | 水2/Wed.2 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
| 教室名称Classroom name | 市Y‐Y502 |
| 配当年次Grade | 法文営国環キ1～4年 |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | |
| 他学部公開科目Open Program | |
| 他学部公開（履修条件等）Open Program (Notes) | |
| グローバル・オープン科目Global Open Program | |
| 成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
| 成績優秀者の他学部科目履修（履修条件等）Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| SDGsCPSDGs CP | |
| アーバンデザインCPUrban Design CP | |
| ダイバーシティCPDiversity CP | |
| 未来教室CPLearning for the Future CP | |
| カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
| 千代田コンソ単位互換提供（他大学向け）Chiyoda Campus Consortium | |
| 選択・必修Optional/Compulsory | |
| カテゴリー（2017年度以降）Category (2018~) |
2017年度以降入学者 ILAC科目 100番台 基盤科目 1群（人文分野） |
| カテゴリー（2016年度以前）Category (2017) |
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Outline (in English)
【Course outline】 We will read "Makuranosoushi," one of the most representative works of Heian period literature in the history of Japan classical literature, focusing on the chapters written about the author's relationship with the people around him.
【Learning Objectives】In depicting the relationship between the author SeiShonagon and her master, Empress Teishi, her family, and the male aristocracy, what was the purpose of "Pillow Song"? I would like to think about the establishment, the value of the work, the impact, etc.
【Learning activities outside of classroom】The standard preparation and review time for this class is 2 hours each.
【Grading Criteria /Policy】
The 4,000-word end-of-semester report on the theme of the character of the pillow grass is almost 100% of the evaluation.
Attendance at each meeting is 50% attendance to qualify for report submission.
The point of evaluation is whether the essay based on the appropriate reading of the work is written clearly and in an easy-to-understand manner within the range of the set theme, and whether the theory is somehow original.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
日本古典文学史の中でも最も華やかな時代と思われる平安時代文学の代表の一つである『枕草子』を、作者の周辺の人々とのかかわりについて書かれた章段を中心に読み取っていく。作者清少納言とその主人である皇后定子やその一族、男性貴族たちとのかかわりを描く中で、『枕草子』はなんのために書かれたものなのか?といった成立、作品の価値、影響などについて考えていきたい。
到達目標Goal
古文というと縁遠いものと思われがちな古典文学の中にも現代の私たちに相通じる面白みがあることを感じ取れるようになるとともに、文学史的知識を獲得し、日本の文化への興味、教養を高めることを目標とする。
また、描かれた時代の歴史事実・社会のありよう、風俗などを踏まえて文学を読み解く面白みを感じることも目標とする。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
各学部のディプロマ・ポリシーのうち、以下に関連している。法学部・法律学科：DP3・DP4、法学部・政治学科：DP1、法学部・国際政治学科：DP1、文学部：DP1、経営学部：DP3、国際文化学部：DP2、人間環境学部：DP2、キャリアデザイン学部：DP1
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
講義形式。ただし、人数などにもよるが、学生の意見・感想などを聞き、ディスカッションのような形になればいいと思っている。
古典文学の背景にある文化、社会の営みなどは現代社会と異なることも多い。現代語訳付きのテキストを使うことで、そうしたことに関する知識を伝達するにとどまらず、それらを踏まえた上での読解、享受を深めていく
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching：対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]：導入・背景の説明
作品理解のための時代・制度等の背景説明
第2回[対面/face to face]：香炉峰の雪
定子と清少納言とのかかわり方
第3回[対面/face to face]：初出仕頃のエピソード
主従関係の始まりの場面から、定子との関係性を読み解く。
第4回[対面/face to face]：女房としての意識・紫式部との比較
女房としての自意識を、紫式部日記から読み取れる紫式部の女房としての意識と比較
第5回[対面/face to face]：定子の素晴らしさを描く章段①
幸せな時代の定子の思い出
第6回[対面/face to face]：定子の素晴らしさを描く章段➁
不遇時代における定子をいかに書くか、で読み解く清少納言の意思
第7回[対面/face to face]：ホトトギスの章段
和歌への意識を読み取る。散文の枕草子の誕生の要因
第8回[対面/face to face]：行成とのかかわり
女房の仕事と官人である男性貴族との関わり百人一首の歌の背景
第9回[対面/face to face]：実方とのかかわり
五節の場での和歌から読み取れる当時の洗練されたふるまい
第10回[対面/face to face]：斉信とのかかわり
男性の教養である漢詩文と女性。紫式部のありようと比較して考える
第11回[対面/face to face]：則光とのかかわり
女房として高位貴族と接する中での元夫とは。
身分社会の中での女房のあいまいな立ち位置
第12回[対面/face to face]：義懐とのかかわり
当時のイベントへの興味と、その場でのその望ましい振舞いとは。
第13回[対面/face to face]：これらの日々はなんのために書かれたのか
枕草子の書かれた意味を考える
第14回[対面/face to face]：レポート提出
提出時に、論文としての必要要件などの指導
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
高校時代の日本史の教科書などから該当する時代の基礎的に事項を再確認しておくと、時代背景の理解がスムースと思う。
本授業の準備・復習時間は、各2時間を標準とします。
テキスト（教科書）Textbooks
『角川ソフィア文庫 新版 枕草子 上巻』石田譲二訳注 角川書店
参考書References
『角川ソフィア文庫 新版 枕草子 下巻』石田譲二訳注 角川書店
『角川文庫 ビギナーズクラッシックス 枕草子 』角川書店
『新潮文庫 枕草子REMIX』酒井順子 新潮社
『桃尻語訳枕草子(上・中・下)』橋本治 河出書房新社
高校時代の日本史の教科書・年表等。
その他必要に応じて授業中に紹介する。
成績評価の方法と基準Grading criteria
枕草子の人物像などをテーマに4000字相当の学期末のレポートが評価のほぼ100%。
毎回とる出席は、50%の出席でレポート提出資格とします。
設定したテーマの範囲で、作品の適切な読解をふまえての論述が、明確にわかりやすく書かれているか、その論に、どこか独自性があるか、といったことが評価のポイントとなります。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
古典文学を読むにあたって、歴史と文学を切り結ぶ楽しみを見出す学生が増えるべく、歴史の流れなどの資料を配布するなどしていきたい。
時代や社会背景が単なる背景としてだけでなく、その時代を生きた人の精神や思考に組み込まれていることを知ることで、現代の当たり前、自分の日常の当たり前が必ずしも当たり前でない、という気づき、視野・思考の広がりにつながる学びになっていってほしい。