市ヶ谷リベラルアーツセンター(ILAC)ILAC Course
LIT100LA(文学 / Literature 100)日本古典文学AJapanese Classic Literature A
中世文学を読み解く
表 きよしKiyoshi OMOTE
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 市ヶ谷リベラルアーツセンター(ILAC)ILAC Course |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2024 |
授業コードClass code | Q1001 |
旧授業コードPrevious Class code | P1001 |
旧科目名Previous Class title | 文学Ⅰ |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 火4/Tue.4 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 市Y‐Y506 |
配当年次Grade | 法文営国環キ1~4年 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
選択・必修Optional/Compulsory | |
カテゴリー(2017年度以降)Category (2018~) |
2017年度以降入学者 ILAC科目 100番台 基盤科目 1群(人文分野) |
カテゴリー(2016年度以前)Category (2017) |
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Outline (in English)
【Course outline】
Read the "The Tale of the Heike" which is a typical work of Japanese classical literature and consider how Heike clan is being driven to ruin through three battles of Ichinotani battle, Yasima battle and Dannoura battle. We analyze in detail how the activities of the appearing people are depicted and clarify how the author sees the meaning of the battle. While paying attention to the fact that "Heike Monogatari" was spoken, We explore the possibilities of expression by means of words.
【Learning Objectives】
You can understand and explain the individuality of various characters in "The Tale of the Heike", the contents of events such as various battles, and the characteristics of the work "The Tale of the Heike". You can enjoy the fun of classical literary works.
【Learning activities outside of classroom】
As a preparatory study, be sure to read the stages covered in the class in advance to see what kind of content is written and whether there are any parts that are difficult to understand. Try to grasp the approximate contents of the steps that cannot be taken up in the class. As a review, reconfirm the content of the lesson, and first try to find out what you did not understand. Many commentary books on "The Tale of the Heike" have been published, so reading them will reinforce your knowledge of "The Tale of the Heike".The standard preparatory study / review time for this class is 2 hours each.
【Gradeing Policy】
Comeprehensive score of the assignment report (50%) submitted after each class and the score of the term-end report (50%) that reports the results of investigating and considering the theme of "The Tale of the Heike". And evaluate the grade.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
日本古典文学の代表的な作品である『平家物語』を読み、一の谷合戦・屋島合戦・壇の浦合戦という三つの合戦を通して平氏が滅亡に追い込まれていく様子を考察する。登場する人物たちの活躍がどのように描かれているかを細かく分析するとともに、その合戦の持つ意味を作者がどのようにとらえているかを明らかにする。『平家物語』が語られた作品であることにも留意しながら、言葉による表現の可能性を探る。
到達目標Goal
『平家物語』の多彩な登場人物の個性、さまざまな合戦などの出来事の内容、『平家物語』という作品の特色を理解し説明することができる。古典文学作品の面白さを味わうことができる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
各学部のディプロマ・ポリシーのうち、以下に関連している。法学部・法律学科:DP3・DP4、法学部・政治学科:DP1、法学部・国際政治学科:DP1、文学部:DP1、経営学部:DP3、国際文化学部:DP2、人間環境学部:DP2、キャリアデザイン学部:DP1
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
『平家物語』後半の、三つの合戦に関する部分を毎回1~2段ずつ取り上げて講義していく。各段で事件・人物がどのように描かれているかを分析しながら内容を理解していく。
授業の最後のリアクションペーパーを提出してもらう。多くの人から質問があった事柄については次回の授業の中で回答する。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
①[対面/face to face]:『平家物語』の特色
授業の進め方、教科書などについて説明し、授業に対する心構えをしっかりとさせる。『平家物語』の特色を説明し、どのような点に留意しながら読んだらよいかを把握してもらう。
②[対面/face to face]:『平家物語』の内容展開
『平家物語』の最初から最後までの話の展開を説明する。どのような出来事が起るかを把握しておくことにより、以後の授業に順調に対応できるようにしてもらう。
③[対面/face to face]:木曾の最期の事
義経が都に攻め入ったために追い詰められた義仲が、あえて範頼軍が待ち構える琵琶湖へと向かう様子や、乳母子の今井兼平や愛妾の巴との心のつながりを読み取っていく。
④[対面/face to face]:老馬の事・坂落しの事
平氏が態勢を整えて待つ一の谷へと範頼・義経が向かっていく様子や、義経が坂落しと呼ばれる奇襲戦法を実行していく様子、それにより平氏が大混乱に陥る様子を読み取っていく。
⑤[対面/face to face]:忠度の最期の事
一の谷合戦で最期を遂げた平氏の武士から平忠度を取り上げ、忠度の和歌に対する情熱と勅撰集入集への思い、覚悟を決めて最期を迎える様子などを読み取っていく。
⑥[対面/face to face]:敦盛最期の事
一の谷合戦で最期を遂げた平氏の武士から平敦盛を取り上げ、十七歳の若武者ながら高貴な武士としてのプライドを保つ敦盛の健気さと、敦盛を討った熊谷次郎直実の心の変化を読み取っていく。
⑦[対面/face to face]:逆櫓の事
四国の屋島へ逃れた平氏を討つために義経が都を出発する様子や、大坂の港での逆櫓設置をめぐる梶原景時との激しい論争、悪天候の中船出を強行する義経の思いを読み取っていく。
⑧[対面/face to face]:大坂越の事・嗣信最期の事
四国の阿波に上陸した義経が陸路を通って屋島を急襲する様子や、慌てた平氏が海上へと逃れる様子、海岸での戦いで義経の部下である佐藤嗣信が戦死する様子を読み取っていく。
⑨[対面/face to face]:那須与一の事
夕刻となって戦いが中断となりそうな時に平氏が扇の的を船に立てた理由や、射手に選ばれた那須与一が厳しい状況の中で見事に任務をやり遂げる様子を読み取っていく。
⑩[対面/face to face]:壇の浦合戦の事・遠矢の事
最後の合戦である壇の浦合戦がどのような状況で始まっていくか、合戦を目前にしての義経と梶原景時との対立、平氏のリーダー平宗盛の決断力のない姿などを読み取っていく。
⑪[対面/face to face]:先帝御入水の事
阿波民部重能の寝返りなどにより平氏の敗戦が決定的になる様子や、平氏の副リーダー平知盛の人々に覚悟を促す行動、先頭を切って安徳天皇とともに海中に沈む二位殿の覚悟などを読み取っていく。
⑫[対面/face to face]:能登殿最期の事
入水したが救出されてしまう建礼門院、覚悟が決まらず生け捕りとなる平宗盛、あくまでも戦おうとする平教経、みんなの最期を見届けて入水する平知盛など、平氏の人々の最期の有様を読み取っていく。
⑬[対面/face to face]:腰越の事
平氏を滅亡に追い込んだ源義経が、兄の源頼朝との関係が悪化したために鎌倉入りを拒否され、自らの思いを腰越状に認めるがついに許されず、苦境に陥っていく様子を読み取っていく。
⑭[対面/face to face]:全体のまとめと試験
今までの授業を振り返りながら、登場人物の特徴が把握できたか、それぞれの合戦の様子が把握できたか、『平家物語』の特色を理解できたかを確認する。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
準備学習として、授業で取り上げる段に必ず事前に目を通し、どのような内容が書かれているか、わかりにくい部分はないかを確認しておく。授業で取り上げることができない段についてもおおよその内容を把握するように心がける。復習として、授業内容をしっかり再確認し、わからなかった部分はまず自分で調べてみる。『平家物語』に関する解説書はたくさん出版されているので、それらを読むことで『平家物語』に関する知識を自分でも補強していく。本授業の準備学習・復習時間は、1回の授業につき4時間を標準とする。
テキスト(教科書)Textbooks
『角川ソフィア文庫 平家物語 下巻』。佐藤謙三校註。角川学芸出版。1959年。776円。
参考書References
千明守著『平家物語が面白いほどわかる本』中経出版。2004年。
梶原正昭著『古典講読・平家物語』岩波書店。2014年。
日下力『平家物語転読』笠間書院。2006年。
山下宏明『平家物語入門・琵琶法師の「平家」を読む』笠間書院。2012年。
成績評価の方法と基準Grading criteria
毎回の授業後に提出するリアクションペーパーの点数(50%)と期末試験の点数(50%)を総合して成績評価を行う。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
『平家物語』は登場人物が多彩なため、人物関係の把握が難しい。その点に留意しながら授業を進めていくようにしたい。