イノベーション・マネジメント研究科Business School of Innovation Management
MAN510F2(経営学 / Management 500)リーダーシップ論Leadership Management
高田 朝子Asako TAKADA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | イノベーション・マネジメント研究科Business School of Innovation Management |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2024 |
授業コードClass code | W0124 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期前半/Fall(1st half) |
曜日・時限Day/Period | 火6/Tue.6,火7/Tue.7 |
科目種別Class Type | 専門講義 |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | 1・2 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | 専門科目 |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory | 専門科目 |
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Outline (in English)
This course is designed to increase your effectiveness as a leader by introducing you to a framework for understanding organizations and the performance of people and groups within them. This is part of improving your own career performance, and the performance of those you lead.Our capstone topic concerns the dynamics of organizations. We’ll tackle the process of effective organizational change. The knowledge you gain in this course about designing effective organizations will be much more powerful if you know how to change organizations that are not optimally designed.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
授業ではネットワークという視点からリーダーシップを考えていく。ネットワークは単に情報システム上の繋がりだけではなく、人と人との繋がりすべてがネットワークであると考える。組織は様々なネットワークの連合体であり、同時に組織そのものが一つの大きなネットワークを構成している。そのような組織構造をふまえて、様々な環境の下でどのようなどのようなマネジメント上の課題があり、それをどのように考え、どのようなアクションがとれるか、そしてとったアクションがそれらのネットワークのあり方、構造、そしてネットワークを構成している個人にどのような影響を与えるのかについて考える。
本授業の具体的な目標は以下の3つとする
1)何が問題なのかを理解する 組織の業績不振の原因を分析し、業績改善に導くための問題解決にはマネージャーとしての自分に何が必要で、どのように振る舞うべきなのかを理解する。
2)サイエンス 経営学は社会科学である。組織とそこで働く人々のパフォーマンスを向上させるためのサイエンスについて理解する。ほとんどの組織の問題には、複数の正しい答えがある。組織や個人のパフォーマンスに関する実証的な証拠について説明し、有望なものとそうでないものを分けるために何が必要か理解する。
3)受講生自身の変化 あなた自身も重要な教材であり、その変容が最も大きな目的である授業の内容を自分自身に応用できるよう、さまざまな工夫を凝らす行動をすることを強く求める。
到達目標Goal
受講生がリーダーシップを発揮せねばならない場に立った時に、次のことが出来るようになることを目標とする。第一にどのような状況にあるか知る努力をし、今までがどのようであったか、これからどのようにするか、考え、的確な到着点を把握すること。第二に自らの力量を知りつつ、協力を得る人々と支援を与えるべき人々の信頼を得て、彼等から力を導き出し、結束して前へ進むための戦略を考えること。第三にその途上の山と谷を読みつつ、想定しなかった事態にも対処すること。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
イノベーション・マネジメント研究科のディプロマポリシーのうち、に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
授業の形式と方法
(1)授業形式
授業は(初回と最終回を除き)すべて討論形式によるケースメソッド授業である。
(2)授業時間配分
2コマ続きの時間(全体で190分)を(初回を除き)毎回次のように使う。
15分:クラスで導入の講義
75分:グループに分かれて討議
10分:休憩
90分:クラスで全体討議、まとめ、QA
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]:組織とリーダーシップ
あなたの考え方の癖を知る
前半:
1)講師自己紹介
科目の説明
2)講義「動機付けとリーダシップ」
3)導入ケース あなたの考え方の癖を知る
この日は準備はいりません。以降のケースは当日配ります。
第2回[対面/face to face]:危機に対するリーダーシップ
危機は定常状態の仕事のやり方ができなくなり、新たな仕事のやり方を短時間で作り上げなくてはいけない状態のことである。情報を得て、情報を組織内に循環させるために、どのようなネットワークを組織内に構築するのか。様々な立場から考える。
教材:ケース「聖路加国際病院」
設問
1)サリン事件に対応した聖路加国際病院の医師、看護婦、事務職員の活動にはどのような特徴があったでしょうか。
2)日野原院長のリーダーシップにはどのような特徴がありましたか。それは上記の人々の対応活動にどのような影響を与えたでしょうか。あるいは与えなかったでしょうか。
第3回[対面/face to face]:ダイバーシティとリーダーシップ
ダイバーシティ推進といわれて長い。国が旗振り役となって、性別は勿論人間のもつ様々な要素を有効に利用して組織作りをしようという試みがなされている。さて、現場にいる人間はどのようにそれを感じどのように有効活用しようとしているのか、いないのか。企業としてのミッションと、実際に利益を上げなくてはいけない現場との間にあるものについて考える。
ケース「鹿児島銀行 企業改革と女性活用」
設問
①鹿児島銀行の女性登用のやり方にはどのような工夫がありますか。
②あなたが鹿児島銀行の谷山支店長だとしてどのような支店マネジメントを行いますか。
③鹿児島銀行の三人の頭取のリーダーシップの特徴はそれぞれどのようなもので、どのような影響を銀行内に与えましたか。あるいは与えませんでしたか。
第4回[対面/face to face]:ワークホリック エスカレーションのマネジメント
ワークホリックは現代社会の病理の一つである。しかしながら「のめり込んで働く」状態は人間の成長に不可欠だという議論や、この種の働き方をしないと企業社会で生き残っていけないという議論も一方ではある。この種の状態をどのようにマネジメントしていくべきなのか。
ケース「ズットジャパン株式会社」
設問
1)田中の置かれている状況はどのようなもので、これは田中個人の問題から生じるのか。あるいは組織全体の歪みから生じるものか。あなたの視点で考察しなさい。
2)あなたが田中の直属の上司であればどのような対応をしますか。
3)あなたが田中の友人だとしたらどうでしょうか。
第5回[対面/face to face]:会社はだれのものか
テーマ:「会社はだれのものか」
オーナー企業における社長とはどのような位置づけで、何が株主にとって、オーナーにとってそして従業員にとって重要なのか。
ケース「ベネッセコーポレーション」+新聞記事切り抜きパック
設問
1)ベネッセの今回の組織変革には、どのような問題点がありますか。そしてそれらはどのような原因から生じているのだと思われますか。
2)ベネッセにおいて、組織と人を考えたときに、どのようなしくみ、しかけが必要だと思いますか。
3)森本社長の行った経営改革で重要と思われる実行策はどのようなものでしょうか。
4)福武氏は森本氏の改革をどう考え、評価していたのでしょうか。
第6回[対面/face to face]:アウトプレスメント
業績不振のメンバーに対して、戦力外通告を行うことは、当事者達にとって最も心理的負担が大きい。しかしながら、リーダーシップは必ずしも日の当たる部分だけではない。どのようにアウトプレスメントを意思決定し、伝えるのか。
第7回[対面/face to face]:「合併とリーダーシップ」 チームによる発表
企業合併は今や日常化した選択肢として常に経営者の前に存在する。実際に合併という事象が起きるとどのように社員は振るまい、統合していくためにはどのようなリーダーシップが必要なのだろうか。
ケース「昭和生命と平成生命の企業合併」
担当
A昭和生命ケースで書かれている現場+昭和生命常務会
B平成生命ケースで書かれている現場+平成生命常務会
E財務省
Fマッキンゼー
グループへの課題
それぞれの立場で今回の企業合併を分析したうえで、現場の声として今後どうしていくべきか意思決定せよ。
マッキンゼー、MOFチームはそれぞれの立場で、どのようにこの二社に当たるのかを分析し、意思決定せよ。
★その他の情報は公表されている、明治生命、安田生命の情報をつかってよい。重要な点は現在明治安田がどうなっているかということを知ることではない。現実は考慮する必要はない。あくまでも、公表されている情報を使って、その場にいたらどう考え行動するのか、頭の中で「その場にいるつもりのシミュレーション」を行い、意思決定すること。
発表について
各チームそれぞれ20分の持ち時間で発表を行う。その後全体でディスカッションを行う。
持ち時間は最長20分、最短16分とする。16分より短いものは減点の対象とする。
成績について
プレゼンテーションの内容とプレゼンテーションそのもので各チーム同じ点数がつく。
授業終了時に使ったPPTに全員が自筆署名をして提出すること。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
学習の仕方
授業は(初回を除き)全てケースメソッドで行われる。授業は意思決定と思考の訓練の場である。MBA科目であるので、理論的知識と実践的英知の双方の向上を目指す。受講生の積極的な討論参加を期待する。当日使用するケースは設問を参考に熟読し、自分の意見を構築しておくこと。それを持ち寄って、当日のグループで議論し、クラス討議にすすむ。本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とする。
テキスト(教科書)Textbooks
教材
ケースは二回目授業に間に合うようセットして1回目の授業の際に配布する。初回はケースは不要
参考書References
参考書として下の本を紹介する。教科書としての必読書ではない。
「女性マネージャーの働き方改革2.0」生産性出版 高田朝子
「影響力の武器」誠信書房 チャルディーニ
成績評価の方法と基準Grading criteria
成績
成績は次の3つの部分をこの順で加算して構成される。「第1の部分」は各セッションの冒頭で教師に提出する「ディスカッション準備ノート」。当日のケースの事前予習設問について自分の意見や考えを書いたメモ、手書きでもよい、の提出。原紙は手元に置き、写しを提出のこと。必ず氏名と日付を記入すること。事前予習が必要ないセッションでは氏名と日付のみで提出する。これらノートは全セッション出席すると合計で7部になる。7部がすべて提出されると、成績素点を60点とする(成績の60%)。ただし、欠席の回数に応じて減点となる。
「第2の部分」はクラス討議に積極的に参加し発言することによる討議参加点である。これはあくまでもクラス討議への参加のインセンティブとするので、加点主義で運用する。発言内容によって減点することはない。最大加点素点は29点である(29%)。第1の部分が最大となって60点であれば、これに第2の部分が最大に加算されると89点となる。
「第3の部分」は期末レポートの提出である。レポートを提出するかどうかは学生自身の判断によってよい。提出された場合の成績への最大加算素点は11点である(11%)。第1の部分が最大となって60点、第2の部分が最大に加算されて89点となったなら、レポートの最大加算により、最終的に100点となる。
レポートのテーマは次のようにする。本科目で学習した事柄について、各自が設定しているMBA取得後(M特生の場合は中小企業診断士取得後も含む)の職業目的の達成に向け、どのように役立つと期待するか、具体的な場面を設定して記述する。紙数はA4で2ページ。書式設定は自由。提出期限は追って教務より指示される。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
MBA学生はほぼ全員が現役のビジネスパーソンである。彼らとともにケースメソッド授業を行うことは、彼らにとっても自分のビジネスパーソンとしての指針を再確認したという声が多かった。
今年度も引き続きケースメソッドを用いてディスカッション型の授業を行う。
その他の重要事項Others
オフィスアワーは木曜日12:40-13:20
18時35分より21時40分まで その後はアクティブラーニングタイムとする
概ね以下のタイムスケジュールで行う。
通常の時間配分と違うため留意されたい。
18:35より導入
18:45-20:00 グループディスカッション
※ 6階ブースならびに4階個室を予約する
20:10-21:40 クラスディスカッション
ハイブリット授業をとるが、大学にて参加が好ましい