イノベーション・マネジメント研究科Business School of Innovation Management
MAN510F2(経営学 / Management 500)コミュニケーションマネジメントCommunication Management
浦上 早苗Sanae URAGAMI
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | イノベーション・マネジメント研究科Business School of Innovation Management |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2024 |
授業コードClass code | W0114 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期後半/Spring(2nd half) |
曜日・時限Day/Period | 金6/Fri.6,金7/Fri.7 |
科目種別Class Type | 専門講義 |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | 1・2 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | 専門科目 |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | ○ |
カテゴリーCategory | 専門科目 |
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Outline (in English)
Leaning how to communicate with consumers.
We have been hearing more and more of these concerns from corporate PR staff.
While PR opportunities are expanding for individuals and start-ups that previously had no contact with the mass media due to the diversification of information transmission tools and media, the skills that companies and CEOs demand of PR personnel are expanding, and the burden on PR staff who have to deal with multiple media is increasing.
In a society where a vast amount of information flows from old media such as newspapers and TV to SNS and video platforms, participants will learn the current situation and methods surrounding information dissemination in order to effectively utilize the media while preparing for new risks.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
「役員は日経とWBSに取り上げられたがるけど、学生は全然見ていないので人事からは採用のためにウェブでの露出を強化してほしいと言われる」「YouTuberから取材依頼が来たけど対応が分からず断った」
企業の広報責任者からこんな悩みを聞くことが増えました。
情報発信のツールやメディアが多様化し、インフルエンサーやYouTuberに代表されるように、個人やスタートアップができるマーケティング活動も広がっています。一方、情報が瞬時に拡散し、残り続ける社会にあって、情報発信のリスクもかつてなく高まっています。
講義では新聞、テレビなどオールドメディアからSNS、動画プラットフォームといった新興メディアを介した情報発信の全体像を知り、世の中に流れている情報がどのような意図でピックされ広がっているのかを、実際のケースを基に学び、各自のビジネスへの活用を目指します。メディアリレーションとSNS運用の比率を1:1で扱う予定です。
到達目標Goal
・情報発信に関係するプラットフォーム全般に対する知識を得て、発信したい情報に応じた適切な手法を選択できることを目指します。
・特に小さな企業、スタートアップにおいては、経営者の発信能力が、商品販売、サービス展開だけでなく採用活動においても重要です。大手企業の広報担当部門が担う役割を1人でこなし、費用を抑えながら自社の情報を伝えるスキルを磨きます。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
イノベーション・マネジメント研究科のディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP3」「DP5」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
講義にグループワークを組み入れます。プレスリリースの作成、記者レク実践などを予定しています。
履修者にはSNSアカウントを開設し、数カ月間運用してもらうため、継続的に授業外での作業が発生します。
広報業務における履修者の具体的な経験や疑問、反省を教材として取り上げるため、オリエンテーションでレポートを提出していただきます。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1,2[対面/face to face]:オリエンテーション・メディア概論
新聞・雑誌からウェブメディア、ソーシャルメディアまで多様化するメディアの現状、講義の目的について概観します。
3,4[対面/face to face]:メディアを通じた情報発信
プレスリリースグループワーク
自社の情報を発信する際には、その内容だけでなく、時期、ビジュアル、経路(レクをするかプレスリリースを投げ込むか、ツテをあたるか、オウンドメディアを使うか)など、さまざまな要素を考慮することで、効果を大きくできます。具体的なノウハウを実例を交えて説明します。
5,6[対面/face to face]:SNSを通じた情報発信
プレスリリースグループワーク
Twitter、インスタグラムなど利用者の傾向、企業の活用法などについて学びます。
7,8[対面/face to face]:広報の役割
プレスリリース演習
企業の広報担当者は、社内と社外のコミュニケーションをつなぐ重要な役割を担います。組織内における位置づけや、多様化している広報の業務、情報発信から逆算した企画の作り方を考えます。
情報発信の手段として最も一般的なのが「プレスリリース」の公開です。実際に作成し、学生間で講評します。
9,10[対面/face to face]:リスクマネジメントと情報発信
プレスリリース演習
ネット社会においては、自社が悪いことをしていなくても、社会問題が飛び火し、炎上するケースが後を絶ちません。自分たちが炎上の当事者となったとき、風評被害を受けそうなときの対処法を学びます。
11,12[対面/face to face]:ゲスト講師による講義
プレスリリース演習
インスタグラムやTwitterなどSNS投稿をAIで分析するツールを開発している企業の担当者を招き、大量の文書データから知見を得る「テキストマイニング」の手法を説明いただきます。テキストマイニングは政治家の所信表明分析やアマゾンのレビュー分析などさまざまな場面で活用されているほか、学術研究で使う人もいます。
13,14[対面/face to face]:謝罪会見、振り返り
対面授業の場合は、記者・企業側に分かれ謝罪会見をします。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
SNS時代になり、企業や著名人のちょっとした発言・投稿が炎上したり、10年前は誰も気に留めていなかった事象が「不祥事」として掘り起こされるなど、発信の効果とリスクは絶えず変化を続けています。企業側も学習し、対策を取っているのですが変化の方が速く、100%の先回りや対策はできないのが現状です。
学生の皆さんもニュースを見て「なぜこんなに叩かれるのだろう」「どうしてこの会社ばかり取り上げられるのだろう」「わが社の広報体制は弱いのではないか」など、疑問に感じていることがあると思うので、授業買いの時間にこれまで以上に意識して「情報」に接し、講義で積極的にシェアしてください。
また、最近は情報拡散とSNSが切っても切り離せないことから、講義期間中はSNS(Facebook除く)の運用を必須とし、期末の成績にも反映します。
リリースの作成や記者レクの準備など、授業時間外の宿題に相当する作業が数回発生します。本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
実際のニュースを題材にすることが多いので、講義期間中にその都度指定します。
参考書References
参考書は指定しませんが、課題をやり遂げるために広範囲の情報収集が必要になります。
企業広報をゼロから学びたい方は「ひとり広報」(同文館出版)がお勧めです。
成績評価の方法と基準Grading criteria
平常点:30点(欠席・遅刻・早退の取り扱いは講義冒頭で説明します。出張などでやむをえず欠席する際は、レポートや発表によって授業の一部を代替することがあります)
SNSの運用:40点。本講義を担当して6年目になりますが、年々情報拡散におけるSNSの果たす役割が大きくなっており、その割には企業の意思決定層のキャッチアップが追い付かず、対応が後手に回ったり炎上するケースが後を絶ちません。実践力を身に着けるために、Twitter、インスタグラムなどのアカウントを作成し(既存アカウントの利用も可)、テーマや目標を決めて運用し、最終発表(レポート)を行います。
授業時の課題30点:プレスリリースの作成、謝罪会見
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
「情報発信」という概念が非常に広く、日々変化している領域のため、毎年学生の興味関心のばらつきが大きく、初回の授業の後にレポートを書いてもらい、2回目以降の講義を組み立てています。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
課題の作成においてPCなど入力機器が必要です。
その他の重要事項Others
グループワークの発表回数など、履修生の人数によって調整があるため、各回の構成やゲスト講師の招聘回が変更される可能性があります。
広報機能が薄い中小企業、スタートアップの社員、起業を目指している人、個人事業主などを履修生として想定しています。
実践・実務寄りの講義であるため、PRやブランディングの実務経験がある方とそうでない方で知識量に大きな差があることを踏まえ、その年の履修生の構成、バッググラウンドによって講義の重点を調整しています。初回に参加した上で履修登録するかを判断してください。