イノベーション・マネジメント研究科Business School of Innovation Management
MAN510F2(経営学 / Management 500)生産マネジメントProduction Management
都丸 孝之Takayuki TOMARU
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | イノベーション・マネジメント研究科Business School of Innovation Management |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2024 |
授業コードClass code | W0108 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 土1/Sat.1,土2/Sat.2 |
科目種別Class Type | 専門講義 |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | 1・2 |
単位数Credit(s) | 4 |
備考(履修条件等)Notes | 専門科目、MBA特別必修 |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | ○ |
カテゴリーCategory | 専門科目 |
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Outline (in English)
This lecture will cover product design and production for large and small companies. The first lecture will explain open and closed strategies for utilizing intellectual property. how to design production for manufacturing and how to achieve efficient and lean production. It also explains how to design for manufacturing and how to achieve efficient and lean production. The second it will explain the challenges of business succession and technology transfer for small and medium-sized enterprises. In addition, by using the business game of running a factory in conjunction, students learn to design production lines to minimize quality and delivery penalties.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
本講義では、大手企業と中小企業のパートに分け製品設計や生産現場を解説する。前半は、知的財産を活用するためのオープン・クローズド戦略、ものづくりのための生産設計の方法や効率的で無駄の少ないリーン生産をどのように実現しているのか解説する。後半は、中小企業の事業継承や技術伝承の課題、さらには、補助金を活用する上での注意点、企業間連携による新たな価値作りなど、実際の中小企業の課題をテーマに議論を交わしながら中小企業の実態を理解する。さらに、工場を経営するビジネスゲームを併用することで、品質・納期ペナルティーを最小限にするための生産ラインの設計を学ぶ。
到達目標Goal
ものづくり中小企業の経営や、生産現場を改善するための必要な知識・スキルを習得し、現場目線での能動的な改善提案ができる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
イノベーション・マネジメント研究科のディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP4」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
講師の示す課題に対するグループ討議から講義の理解度を深めていく。工場経営ゲームにおいては、品質問題を最小限に抑え、生産のリードタイムを短縮するためには、どのような施策を実行したらよいのかグループで議論しながら進めていく。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第01回[対面/face to face]:貿易ゲーム
限られた資源(道具)で、指定された製品を短時間で製造・販売する。チーム内での協業、他チームとの交渉を行いながら、チームの利益最大化を目指す。
第02回[対面/face to face]:中小ものづくり企業の海外展開事例
町工場の汚泥乾燥装置の開発と海外事例展開。JETROの活用。
第03回[対面/face to face]:製品開発の課題と実際
電子デバイス材料の事例から中間材製造業の製品開発の実態を解説する
第04回[対面/face to face]:製造業の知的財産戦略
業務提携の課題とオープン&クローズド戦略について解説する
第05回[対面/face to face]:生産プロセス技術の変遷
中間材製造業を事例にプロセス改革がどう進んできたか、また、これからの課題について解説する
第06回[対面/face to face]:生産設計
生産現場のPQCDSマネジメントと製造業の業種による捉え方を説明する
第07回[対面/face to face]:LEAN生産マネジメント①
リーンによる生産性改善の概要、現状分析ツールを理解する。LEANに関する4回の講義を通じて展開する演習を紹介し、グループにより現状分析ツールを使ってみる。
第08回[対面/face to face]:LEAN生産マネジメント②
オペレーションの詳細分析ツールを理解する。グループで詳細分析ツールを活用する演習を行う。
第09回[対面/face to face]:LEAN生産マネジメント③
リーンオペレーションにおけるプロセスの流れの概念を理解する。グループで演習を通じてリーンオペレーションを目指す。
第10回[対面/face to face]:LEAN生産マネジメント④
(講義③の続き)演習でリーンオペレーションを目指した結果を振り返り、LEANによる生産性改善に関する理解を深める。
第11回[対面/face to face]:電子部品のEnd of Life
複写機・プリンタに搭載されいているハードディスクドライブのEOLによる、代替え品の確保と品質問題の事例を紹介する
第12回[対面/face to face]:品質不良の未然防止策(FMEA)
パソコンの故障の発生を予防するための、製品の設計時、製造時でどのような不具合が発生するのかを予測し、品質不良を未然に防止するためのFMEA(Failure Mode Effect Analysis)の演習を行う。
第13回[対面/face to face]:中小製造業における生産管理の基礎知識
中小製造業の経営支援の実務に必要な最低限知っておきたい基礎知識として、生産管理の基本的な考え方や用語、現場管理のポイントなどを解説する。
第14回[対面/face to face]:中小製造業のデジタル化 の基礎知識
DX(デジタルトランスフォーメンション)への関心の高まる中、中小製造業の経営改善に必須となる工場のデジタル化の基礎知識について解説する。
第15回[対面/face to face]:中小製造業のデジタル化の実践事例
段ボール印刷、コンクリート製造、鉗子。デジタル化の課題と対策
第16回[対面/face to face]:中小企業の「人権」
人権への注目が世界的に高まっている。企業・事業活動においてどのような人権問題が生じており、それが中小企業の経営にどのような影響を及ぼすリスクとなるかについて考える。
第17回[対面/face to face]:中小企業診断士を「体験」する
国家資格である「中小企業診断士」の期待役割や基本実務について、実務・実践の観点で学ぶ。その上で、仮想の中小事例企業に対し、中小企業診断士になりきって紙上の模擬診断・助言を行う。
第18回[対面/face to face]:中小企業の脱炭素経営
地球温暖化を止めるための「脱炭素」。温室効果ガス(GHG)の排出量や製品単位の算定、省エネと再エネ促進による排出削減の考え方を学び、これらを活かして簡易な「中小企業の脱炭素経営計画」を作成する。
第19回[対面/face to face]:中小企業のサステナブル経営
CSR、CSV、SDGs、ESG、サステナビリティ、レスポンシブル・ビジネスなど、多様な言葉が飛び交う。これらの言葉を理解しながら、中小企業が持続的に発展・成長するための考え方や方法について理解する。
第20回[対面/face to face]:中小企業の同族経営と事業承継の実態
中小企業に多い同族経営。一般的な長所と短所を理解し、現実に起きている事業承継の実態を見ながら、あるべき姿や中小企業診断士としての支援の形について、ディスカッションを通じて考える。
第21回[対面/face to face]:公的補助金と中小企業
国や自治体等の補助金は、中小企業の成長に向けた大きな後押しとなる。一方で依存が強すぎると経営の健全性を失うため、「劇薬」でもある。事例に学びながら、補助金活用の考え方や留意点について考える。
第22回[対面/face to face]:~実例から学ぶ~
老舗中小製造業の海外事業戦略
創業100年を迎えた老舗の金属加工機械製造業が、外部環境変化を見据えて自社の強みを活かした海外市場戦略を進めている。この実例を講師が紹介しながら診断士の視点で解説を加え、ディスカッションを行う。
第23回[対面/face to face]:~実例から学ぶ~
地域密着型中小興行業の成長戦略
代表者が現役選手でもあるプロレス興行業が、地域になくてはならない存在となることを目指した成長戦略を進めている。この実例を講師が紹介しながら診断士の視点で解説を加え、ディスカッションを行う
第24回[対面/face to face]:小規模事業の付加価値経営例 前編
付加価値をベースとした経営手法を、製造業にて実践する考え方や事例を紹介する。業務の棚卸:労働者の工数を詳細に把握し、工程の改善や対価の設定と紐づける実例を紹介する。
第25回[対面/face to face]:小規模事業の付加価値経営例 後編
開発支援:3D CADを活用したプロダクト開発について、顧客とリスクを分担しながら、ミニマムリソースでの開発を実現した事例を紹介する。ハブ企業:パートナーシップにより信頼コストを下げつつ、付加価値を継いでいく小規模ならではのネットワーク構築例を紹介する。
第26回[対面/face to face]:工場経営ゲーム①(生産管理ゲーム)
チーム単位で製品の製造工場を経営しながら、品質・納期ペナルティーを最小限にするための施策を考える。各期毎に工場の生産効率改善のためのディスカッションを行う。
第27回[対面/face to face]:工場経営ゲーム②(生産管理ゲーム)
チーム単位で製品の製造工場を経営しながら、品質・納期ペナルティーを最小限にするための施策を考える。各期毎に工場の生産効率改善のためのディスカッションを行う。
第28回[対面/face to face]:工場経営ゲーム③(生産管理ゲーム)
チーム単位で製品の製造工場を経営しながら、品質・納期ペナルティーを最小限にするための施策を考える。各期毎に工場の生産効率改善のためのディスカッションを行う。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
大手企業、中小企業の生産現場の実態を事前に調査しどのような課題を抱えているのか文献や新聞等で情報収集しておくこと。本講義の事前学習、復習時間は、2時間を標準とする。
テキスト(教科書)Textbooks
毎回講義資料を配布します。
参考書References
・藤本隆宏「生産マネジメントⅠ・Ⅱ」、日本経済新聞社、2001年
・石川 和幸「生産管理のすべてがわかる本」日本実業出版社、2022年
・商工総合研究所「競争力強化に挑む中小製造業 躍進するものづくり企業」、商工総合研究所、2014年
成績評価の方法と基準Grading criteria
・チーム討議(50%)、課題レポート(50%)
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
・チームディスカッションの時間を多くとるよう配慮します。
・グループワークにおいてはなるべく全グループに発表していただく機会を設けます。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
ウェブ上でグループワーク用の演習シートにアクセスするためパソコンが必要
その他の重要事項Others
ものづくり企業における、設計や生産業務の内容を事前に理解しておくこと。担当教員は、大企業、中小企業での新規ビジネスの立案、製品企画・設計、購買、生産などを経験した実務家教員であり、その知見を活用した講義を行う。