人文科学研究科Graduate School of Humanities
LIT600B3（文学 / Literature 600）Fiction 演習ⅠＢFiction B
宮川 雅
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 人文科学研究科Graduate School of Humanities |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2021 |
| 授業コードClass code | X0274 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
| 曜日・時限Day/Period | 月6/Mon.6 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
| 教室名称Classroom name | |
| 配当年次Grade | |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| カテゴリーCategory | 英文学専攻(修士課程)-専門科目 |
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Outline (in English)
This course attempts a historical survey of American novel through reading Richard Chase's American Novel and Its Tradition. Attempting an exercise in synthesis, we will read and discuss and write, and comment on each other.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
アメリカ小説に関する古典的研究や文学史の本を複数参照しながら、歴史的に正典とされてきた小説作品を読んで議論する。小説家 (novelist) の小説 (novel) だけでなく、短篇小説 (short story) も考察の対象とする。のみならず思想史的な背景の知識を探ることも必要となる。また、小説理論についての研究書もとりあげる。
＜講義題目＞ アメリカ小説論研究
到達目標Goal
アメリカ小説を歴史的・構造的に理解し、作品読解の力が身についている。後期（秋学期）の具体的目標として、アメリカ小説に則して――
(1) 視点の概念を理解している。
(2) 語りの枠構造を理解している。
(3) 自然主義の意義を理解している。
(4) 語りの技法を理解している。
(5) 「意識の流れ」について知識を持っている。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
本年度はアメリカ小説論の古典である Richard Chase, The American Novel and Its Tradition (OUP, 1957) を中心にして、チェイスの議論を読み、とりあげられた作品を読み、あわせて議論を進める形式をとる。レポーター制だが、レポーター以外も作品と批評を読んで積極的に議論に参加することが求められる。同時に小説の諸相について短い講義をおこなって小説論の理解を深める。
良いコメントや発見された問題は積み重ねていき、全体に対してフィードバックをおこない、議論に活かす。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
秋学期
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回：イントロダクション： American fiction のリアリズム
南北戦争と小説のリアリズム
第2回：Samuel Clemens
国際 (international) テーマのはじまり
第3回：Mark Twain (1)
Adventures of Huckleberry Finn
第4回：Mark Twain (2)
American vernacular と小説の語り
第5回：William Dean Howells
The Rise of Silas Rapham
第6回：Henry James (1)
視点の問題
第7回：Henry James (2)
The Portrait of a Lady と幽霊小説
第8回：Henry James (3)
ホーソーンの The Marble Faun とロマンスの限界
第9回：Frank Norris
アメリカの自然主義 (1)
第10回：Stephen Crane
アメリカの自然主義 (2)
第11回：F. Scott Fitzgerald
The Great Gatsby
第12回：William Faulkner (1)
The Sound and the Fury (1)
第13回：William Faulkner (2)
The Sound and the Fury (2)
第14回：Willa Cather――「家具を取り払った小説」
まとめの議論
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
辞書などを駆使した予習、ならびに参考論文・研究書・アメリカ文学作品の自主的な読み。標準的な予習・復習時間は合計４時間ていど。
テキスト（教科書）Textbooks
Samuel Clemens, Adventures of Huckleberry Finn.
Henry James, The Portrait of a Lady.
Frank Norris, McTeague.
Stephen Crane, The Red Badge of Courage.
F. Scott Fitzgerald, The Great Gatsby.
William Faulkner, The Sound and the Fury.
参考書References
Richard Chase, The American Novel and Its Tradition (OUP, 1957).
Charles Feidelson, Symbolism and American Literature (U of Chicago P, 1953)
Leslie Fiedler, Love and Death in the American Novel (OUP, 1960; 1966).
D. H. Lawrence, Studies in Classic American Literature (1923).
E. M. Forster, Aspects of the Novel (1927).
平石貴樹『アメリカ文学史』（松柏社, 2010).
その他、教室で提示する。
成績評価の方法と基準Grading criteria
「配分（%）」：出席を前提とした上での授業への積極的な参加度70パーセント、期末レポート30パーセント
「評価基準」： レポーター時の発表の内容とまとまり度と努力、非レポーター時の発言による参加の積極性、期末レポートの内容、以上を数値化して合計したうえで総合的に評価する。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
学生間の議論を、有意義なかたちで、いかに形づくることにいかに協力できるか、思案中。
担当教員の専門分野等
＜専門領域＞ 近代アメリカ文学
＜研究テーマ＞ アメリカ文学史と宗教と神秘学、小説の語りと技法
＜主要研究業績＞ 「疑似科学と科学の境」（八木敏雄・巽孝之編『エドガー・アラン・ポーの世紀』(研究社、2009) 251-67. 「エドガー・アラン・ポー「アッシャー家の没落」（竹内理矢・山本洋平編『深まりゆくアメリカ文学――源流と展開』ミネルヴァ書房、2021）58-59.「「ベレナイシィ」とポーと男女の病――三分説の視点からの覚書」（『英文學誌』63, 2021）97-127.