人文科学研究科Graduate School of Humanities
LIT600B3（文学 / Literature 600）英文学特殊研究第一（British Fiction）ＡTopics in English Literature (1) A
丹治 愛
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 人文科学研究科Graduate School of Humanities |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2021 |
| 授業コードClass code | X0269 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 春学期授業/Spring |
| 曜日・時限Day/Period | 土2/Sat.2 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
| 教室名称Classroom name | |
| 配当年次Grade | |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| カテゴリーCategory | 英文学専攻(修士課程)-専門科目 |
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Outline (in English)
In this class students study the history of the construction and deconstruction of the concept of rural Englishness that the country is the essential national identity of England, and read some of the representative British novels against the background of the history. They are expected to improve the ability to read critically, the ability to think logically, the ability to interpret literary works in the original way, the ability to research the context of works, and the ability to present, discuss and write a paper.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
本授業は、田園こそがイングランドの本質的ナショナル・アイデンティティであるという田園主義的イングリッシュネス概念の構築と脱構築の歴史を背景として、それに関連する代表的なイギリス小説を読んでいくものである。その精読のプロセスをとおして、英語の読解力、批判的読解をとおして論理的にものを考える力、文学作品を解釈する能力、作品のコンテクストをリサーチする能力、プレゼンテーションとディスカッションとライティングの能力の養成をめざす。
＜講義題目＞：イギリス小説における田園の表象とナショナル・アイデンティティ
到達目標Goal
・文学作品を論理的に分析することができる。
・文学作品およびその批評について他人と議論することができる。
・それぞれの作家の文学的立場について記述することができる。
・イギリス小説における田園の表象の特徴について説明することができる。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
イギリス小説における田園の表象の変容を講義形式でたどりながら、個々の作品の読解は演習形式で進める。演習においては、それぞれの作品を精読し、学生個人個人がその作品のなかにある主題を発見し、相互に解釈を発表しあいながら、作品への理解を深めていくことが求められる。そのうえで4000字程度の期末レポートを書く。
フィードバックは授業内でとりあげたり、コメントを返したりするかたちで行なう。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
春学期
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
①：イントロダクション
イングリッシュネス・スタディーズ序説
②：ジェイン・オースティン以前
ピクチャレスクな風景の発見とロマン派
③：Austen, 映画Sense and Sensibility
映画の解釈（１）
④：Austen, Northanger Abbey
ゴシックとピクチャレスク
⑤：Austen, Emma
イングランド的風景の発見
⑥：まとめと質疑応答（1）
質問と議論で授業のまとめをする。
⑦：Dickens, Oliver Twist
都市の影、田園の光
⑧：Brontë, 映画Wuthering Heights
映画の解釈（２）
⑨：Brontë, Wuthering Heights
南と北の田園風景
⑩：Eliot, Adam Bede
反牧歌の伝統（１）
⑪：Hardy, 映画Tess of the D'Urbervilles
映画の解釈（３）
⑫：Hardy, Tess of the D'Urbervilles
反牧歌の伝統（２）
⑬：Morris, News from Nowhere
田園のヘリテージ化
⑭：まとめと質疑応答（2）
質問と議論で授業のまとめをする。
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
・本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とします。
・授業中の討議に参加できるよう、指定されたテクストを授業前にを精読し、自分の意見をまとめてくる。
テキスト（教科書）Textbooks
とくに用いない。
参考書References
レイモンド・ウィリアムズ『都会と田舎』
Patrick Parrinder, Nation and Novel: The English Novel from Its Origins to the Present Day (Oxford UP)
成績評価の方法と基準Grading criteria
・平常点50%（準備をしたうえで、積極的に討議に参加すること）
・4000字程度の期末レポート50%（自分なりの主題を発見し、それについて論理的に述べること）
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
・精読する作品、ペース配分など、可能なところは学生と相談しながら決める。
担当教員の専門分野等
＜専門領域＞
イギリス文学
＜研究テーマ＞
19世紀後半から20世紀前半にかけてのイギリス文学および文化
＜主要研究業績＞
（分担執筆）
『英米小説の読み方』林文代編、岩波書店、2009年2月、「『ハワーズ・エンド』の文化研究的読解―都市退化論と「土地に還れ」運動」、pp. 115-134, 「『ハワーズ・エンド』の文化研究的読解への不満―貧困と帝国主義をめぐる人間主義的問い」、pp. 135-155.
『イギリス小説の愉しみ』塩谷清人、富山太佳夫編、音羽書房鶴見書店、2009年6月、「『ドラキュラ』、ゴシック小説、心霊研究」、pp. 240-58.
『高校生のための東大授業ライブ 熱血編』東京大学教養学部編、東京大学出版会、2010年3月、「『タイム・マシン』の歴史主義的解釈―文学作品の思想的歴史的文脈」、pp. 86-101.