人間環境学部Faculty of Sustainabillity Studies

本講座の目的は、日本と海外とを等距離から比較して、それぞれの舞台芸術の底流をなす文化や美意識を探ることです。「演劇」とは何か？「伝統」とは何か？「日本的なるもの」とは何か？比較の視野からこれらのテーマを考えると、私たち自身の美意識のあり方が浮かびあがってきます。ここに他文化を学ぶことの意義があるのです。

春学期講義「比較演劇論Ⅰ」で学んだ理論的枠組みを土台に、さまざまな演劇作品・関連芸術への鑑賞眼を養います。

ディプロマポリシーのうち、「DP3」に関連

日本語 / Japanese

演劇各ジャンル・関連芸術の代表的な作品について鑑賞・解説し、受講者の鑑賞眼を養います。毎回学生の関心や理解度を確認するためのジャーナルを書いていただきます。
課題提出後の授業、または学習支援システムにおいて、提出された課題からいくつかポイントを取り上げ、全体に対してフィードバックを行う。大学の行動方針レベルの変更に応じた授業形態の詳細は学習支援システムでお知らせします。

なし / No

なし / No

※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。

第1回：オリエンテーション

シラバスに基づいて講座概要を説明します。

第2回：歌舞伎海外公演（３）

平成中村座海外公演について考察します。

第3回：劇場とは何か

芸能の「場」と観客の想像力について考察します。

第4回：ギリシャ悲劇：
ソフォクレス作『オイディプス王』

オイディプス王の物語とギリシャ悲劇の特色を学びます。

第5回：ジャンル横断的考察（１）

能と歌舞伎：
共通する物語やテーマを軸に、各ジャンルの特性を考察します。

第6回：ジャンル横断的考察（２）

文楽と歌舞伎：
共通する物語やテーマを軸に、各ジャンルの特性を考察します。

第7回：ジャンル横断的考察（３）

歌舞伎と落語：
共通する物語やテーマを軸に、各ジャンルの特性を考察します。

第8回：ジャンル横断的考察（４）

歌舞伎と映画：
共通する物語やテーマを軸に、各ジャンルの特性を考察します。

第9回：翻案劇とは何か

日本におけるシェイクスピア受容を中心に、ジャンルとしての翻案劇のあり方を考察します。

第10回：東西の流血シーン

ヨーロッパの演劇と比較して、歌舞伎の「殺し場」の特徴を考えます。

第11回：歌舞伎の理想美

歌舞伎を軸として、演劇におけるリアリズムと様式表現について考えます。

第12回：演劇の季節感

歌舞伎の「芝居年中行事」について、代表的な作品を考察します。

第13回：伝統とは何か

東西の伝統演劇の比較考察をまとめます。期末試験の勉強のしかたについても説明します。

第14回：復習と期末試験

13回までの講義内容について、まとめと復習を行うとともに、理解度・知識定着度・鑑賞力を確認します。

毎回の講義スライドを初めとして、配布資料・URLおよび関連動画については、必ず予習・復習をしてください。
日頃から舞台芸術に親しむ姿勢も大切です。オンラインでも楽しめる動画があります。講義でもご紹介します。
本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とします。

講義スライドほか、プリント教材。

河竹登志夫著　『舞台の奥の日本　ー日本人の美意識ー』　TBSブリタニカ
野間正二著　『比較文化的に見た日本の演劇』　大阪教育図書
青山昌文編著　『舞台芸術への招待』　放送大学教育振興会

【平常点】４０％
参加態度（授業に関係のない私語などには厳しく対応します。）
ジャーナル（各回の講義内容について考えたことを簡潔にまとめて、学習支援システムに提出していただきます。）
【期末試験】６０％
参照不可の記述式試験です。

「理論と作品解説のバランスが良い」、「新たなジャンルに関心がもてて楽しかった」など、基本的に好評でした。

BT0309教室での授業です。

・まず、芝居をたのしんで下さい。授業でも演劇情報を提供します。

履修の手引き「D.6 専門科目一覧・コース関連科目表」を参照してください。

本科目は、「実務経験のある教員による授業」に該当しません。