国際文化研究科Graduate School of Intercultural Communications
CUA500G1-203(文化人類学・民俗学 / Cultural anthropology 500)マイノリティ社会論APerspectives on Minority Communities A
英国の中国系移民
曽 士才ZENG Shicai
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 国際文化研究科Graduate School of Intercultural Communications |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | X2016 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 木4/Thu.4 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience |
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Outline (in English)
This course deals with the history of Chinese migrant in the United Kingdom and their acculturation. It also deals with relationship between immigrants and hometown.
At the end of the course, participants are expected to (1)obtain basic knowledge about migratory movement, (2) enhance the basic concept of transculturalism.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
①英国における中国系移民集団、 ②トランスカルチュラリズム概念に基づく移民研究、③ホスト社会での共生の可能性と課題、以上3点について分析し、理解を深める。
到達目標Goal
中国系移民を主たる事例にマイノリティとしての移民集団の移民のプロセス、母村との関係についての知見の獲得を目標にしている。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち,「DP2」の達成のために特に重要であり,「DP3」と「DP4」の達成のために重要である
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
グローバリゼーションのもと、国際的規模の移民現象が近代以降見られるようになった。その特徴は個人が主体となって国境を越えて移動する点にある。本授業では、四大移民の一つである中国系移民について、移住の経緯、移住先である欧米におけるコミュニティの形成、第二世代以降のアイデンティティの変化、ホスト社会での民族共生などについて考察したい。
今学期は、香港の農村部を母村とする人々がロンドンに移住する要因、移民のプロセスで果たす宗族組織の役割、ロンドンで形成される華僑コミュニティ、移住がもたらす母村への影響などを考察したい。具体的にはモノグラフの講読と討論を織り交ぜて授業を進めていく。
課題等へのフィードバックは授業時間またはメールを通じて行う。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
春学期
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:講義1
イントロダクション
授業の進め方の説明、、テキストの概要説明、分担決め
第2回:講読と討論1
第二章背景
第3回:講読と討論2
第三章移住への前奏曲
第4回:講読と討論3
第四章移住への転換
第5回:講読と討論4
第五章移住の組織化
第6回:講読と討論5
第六章英国の文氏一族
第7回:講読と討論6
第七章移民と母村との絆
第8回:講読と討論7
第八章「英貨邸宅」と移住の経済的影響
第9回:講読と討論8
第九章移住の影響、社会変化
第10回:講読と討論9
第十章移住と伝統の保持
第11回:小括と講義
移住現象と宗族、僑郷(移民母村)の過去と現在
第12回:受講者による発表1
受講者の調査地(広東)に関する発表
第13回:受講者による発表2
受講者の調査地(安徽)に関する発表
第14回:まとめと考察
中国における海外移住現象や移民母村について、今後
の動向を考察する
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
授業ではテキストの講読と討論を行うが、受講者は分担部分を事前に読み込み、レジュメを作成する。本授業の準備時間は、各2~3時間を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
ジェームズ・L・ワトソン『移民と宗族』阿吽社1995年(各自で要購入)
参考書References
江淵一公編『トランスカルチュラリズムの研究』明石書店1998年
S.カースルズ/M.J.ミラー『国際移民の時代(第4版)』名古屋大学出版会2011年
成績評価の方法と基準Grading criteria
発表と討論への参加70%、期末レポート30%。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
特になし
担当教員の専門分野等
<専門領域>文化人類学、中国民族学
<研究テーマ>華南少数民族のエスニシティ、日本華僑の文化の再構築とアイデンティティ
<主要研究業績>
『日本華僑社会の歴史と文化―地域の視点から』明石書店、2020年(共編著書)
「戦中・戦後における神戸華僑の体験―華僑学校の教職員の事例」『異文化(論文編)』第19号(法政大学国際文化学部)、2018年
「日本残留中国人―札幌華僑社会を築いた人たち」今泉裕美子・柳沢遊・木村健二編著『日本帝国崩壊期「引揚げ」の比較研究―国際関係と地域の視点から』日本経済評論社、2016年
『落地生根―神戸華僑と神阪中華会館の百年<増補版>』研文出版、2013年(中華会館編、共著)
「在日華人社会の民俗文化」山下清海編『華人社会がわかる本―中国から世界へ広がるネットワークの歴史、社会、文化』明石書店、2005年