国際文化研究科Graduate School of Intercultural Communications
CUA500G1-202(文化人類学・民俗学 / Cultural anthropology 500)ナショナリズム/エスニシティ論BPerspectives on Nationalism & Ethnicity B
民族・国家・エスニシティ
石森 大知Daichi ISHIMORI
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 国際文化研究科Graduate School of Intercultural Communications |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | X2015 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 火1/Tue.1 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience |
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Outline (in English)
This course introduces the theories and concepts of nationalism and ethnicity from the perspective of cultural anthropology, and to acquire the ability to think in relation to students own research themes.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
本授業では、ナショナリズム・エスニシティ論に関連するテーマを扱った論文を講読し、それらと自らの学習・研究テーマを関連付けて考える能力の習得を目指す。具体的には、民族・国家・エスニシティをはじめ、人種主義、反植民地運動、ナショナリズム、国民統合、先住民運動、国家からの逃避などに関する論文を取り上げる。
到達目標Goal
・太平洋諸島、東南アジア、日本など世界各地の民族誌の講読を通して、ナショナリズムおよびエスニシティの多様性・普遍性に関する洞察力を身につける。
・日本語だけではなく、英語の学術論文の内容を的確に理解できるようにする。
・文献の内容を理解することに加え、批判的な読み方をできるようにする。その作業を通して、自らの研究テーマの構想・発展につなげる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち,「DP1」と「DP2」の達成のために特に重要であり,「DP3」の達成のために重要である
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
・本授業はリアルタイム・オンライン型で行う予定です(変更の場合は学習支援システムを通して事前に連絡します)。
・本授業は主に文献の輪読形式で行いますが、学生の理解促進のために講義形式も適宜取り入れる。
・文献の輪読では、毎回発表者を立てます。発表者はレジュメに基づいて発表し、それを受けて履修者全員で討論を行う。よって全ての履修者は文献を熟読の上で授業に参加すること。
・秋学期は民族・国家・エスニシティをはじめ、人種主義、反植民地運動、国民統合、先住民運動、国家からの逃避などに関する論文を取り上げる(一方、春学期は現代文化人類学の中心的な概念や理論を広く学習する)。
・リアクションペーパー等における興味深いコメントや質問等を授業内で取り上げ、全体に対してフィードバックを行うとともに、さらなる議論に活かします。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
秋学期
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:イントロダクション
授業の進め方とスケジュール、授業の概要説明
第2回:民族と国家
民族・国家・エスニシティに関する文献の発表およびグループ討論
第3回:同時代のエスニシティ
エスニシティとその論争に関する文献の発表およびグループ討論
第4回:人種主義と植民地化
人種概念の社会的構築に関する文献の発表およびグループ討論
第5回:反植民地運動と国民統合-太平洋の事例①
太平洋の植民地主義と国家独立に関する講義
第6回:反植民地運動と国民統合-太平洋の事例②
太平洋の反植民地運動に関する文献の発表および討論
第7回:反植民地運動と国民統合-太平洋の事例③
太平洋の国民統合に関する文献の発表および討論
第8回:先住民・エスニシティ・国家①
先住民の権利に関する講義
第9回:先住民・エスニシティ・国家②
文献A(日本の事例)の発表および討論
第10回:先住民・エスニシティ・国家③
文献A(アジアの事例)の発表および討論
第11回:国家からの逃避-東南アジアの事例①
文献B(1章)の発表および討論
第12回:国家からの逃避-東南アジアの事例②
文献B(5章)の発表および討論
第13回:国家からの逃避-東南アジアの事例③
文献B(6章)の発表および討論
第14回:総括
秋学期に学んだことを振り返る
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
・輪読に使用する文献の予習・復習を行う(発表担当者かどうかに関わらず文献を熟読)。
・授業内で紹介する文化人類学や地域研究の関連文献を読む。
・図書館などで関連文献を探し、授業の理解を深める。
・自らの研究テーマについて日ごろから関心を深め、必要な文献を読み調べる。
・本授業の準備学修・復習時間は各2時間を標準とする。
テキスト(教科書)Textbooks
(文献A)深山直子ほか(編)『先住民からみる現代世界-わたしたちの〈あたりまえ〉に挑む』昭和堂、2018年。
(文献B)ジェームズ・C・スコット『ゾミア-脱国家の世界史』佐藤仁監訳、みすず書房、2013年。
(以上の文献を使用しますが、必ずしも購入する必要はありません)
参考書References
田辺明生ほか(編)『環太平洋地域の移動と人種-統治から管理へ、遭遇から連帯へ』京都大学学術出版会、2020年。
丹羽典生・石森大知(編)『現代オセアニアの〈紛争〉-脱植民地期以降のフィールドから』昭和堂、2013年。
(以上のほか、授業時に適宜紹介します)
成績評価の方法と基準Grading criteria
授業への参加態度、発表・討論の内容などの平常点(70%)を重視するとともに、レジュメおよびレポートなど(30%)を総合的に判断して評価する。この成績評価の方法をもとに、本授業の到達目標の60%以上を達成した者を合格とする。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
学生同士の議論がより活発になるような授業運営(議論を引き出すための工夫、発言しやすい雰囲気や授業の流れ)を心がける。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
資料配布・課題提出等のために学習支援システムを利用します。
担当教員の専門分野
<専門領域>文化人類学、オセアニア地域研究
<研究テーマ>オセアニア地域を主な対象とし、宗教運動、キリスト教信仰、植民地主義、地域紛争などに関する研究
<主要研究業績>
石森大知・丹羽典生(編)2019『宗教と開発の人類学―グローバル化するポスト世俗主義と開発言説』春風社。
石森大知 2019「民族性から土着性へ―ソロモン諸島紛争におけるイサタンブ解放運動の一側面」『国際文化学研究』53:1-27。
石森大知 2019「「新しいロトゥ」としてのバハーイー教―ソロモン諸島西アレアレにおける改宗過程と祈りの形式」『南方文化』45:1-18。