公共政策研究科Graduate School of Public Policy and Social Governance
SOW500P1－111（社会福祉学 / Social Welfare 500）自治体福祉政策論Local Welfare Policy
鏡 諭Satoshi KAGAMI
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 公共政策研究科Graduate School of Public Policy and Social Governance |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2021 |
| 授業コードClass code | X9048 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 秋学期前半/Fall(1st half) |
| 曜日・時限Day/Period | 火6/Tue.6,火7/Tue.7 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
| 教室名称Classroom name | |
| 配当年次Grade | |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| カテゴリーCategory |
公共政策学専攻 （修士課程）公共マネジメントコース専門科目 |
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Outline (in English)
We discuss and understand issues and responses based on actual issues in local government sites on the issues of care insurance system and the elderly care of local governments.
The social welfare policy in the municipality begins with the history that the benefit is provided to the poor and the anti-poverty as the agency delegation clerical work and measures are limited to the target person. However, it became a system to support the life of the elderly, etc. by the universal social insurance system today. Moreover, the subject is a municipality. The policy that the elderly can live with peace of mind is about the balance of benefits and burdens between generations. In local Government policy ”Benefits and Burdens” discuss the relationship between.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
現在社会保障給付費は１００兆円を超えている。国の予算においては、社会保障関係費として一般会計の４割近くを支弁している。自治体において、介護保険制度や高齢者福祉制度の運営が課題となっている。高齢者の生活を支える自治体政策を通して、これからの更なる高齢社会に向かう人々の暮らしに、どのような給付と負担の関係を構築する必要があるのかを考える。
今日の社会保障制度改革においては、給付の縮減を是とした改正が続いているが、安心できる暮らしを維持していく事が可能かを議論する。財源負担の在り方や世代間の給付と負担のバランス等を学ぶ。
到達目標Goal
2000年に制度化された介護保険は、今や10兆円を超える規模の給付となり、この後もさらに拡大を続けようとしている。この介護保険制度を中心とした社会保障における給付と負担の形について研究をして、政策の在り方を議論する。
キーワードは次の通り。
・介護保険制度の課題と市町村対応
・地域包括ケアの課題
・介護予防日常生活支援事業の可能性
・介護と医療の連携の課題
・判断能力を欠く状況になった場合の意思決定
・成年後見制度の効果と課題
上記それぞれの項目について理解する
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、公共政策学専攻公共マネジメントコースにおいては「DP3」「DP4」に関連している。ディプロマポリシーのうち、公共政策学専攻政策研究コースにおいては「DP1」「DP2」「DP3」「DP4」に関連、特に「DP4」は特に強く関連している。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
本授業は対面授業で、実施する。しかし、社会情勢により、対面授業が難しい場合は、ブレンド型授業を実施し、通学が困難な状況にも対応する、
また、次の各項目等について講義と院生の発表により研究する。
授業においての質問やレポートにかかる解説は、質問等があった次の回の授業で対応する。
さらに、映像資料を用いた分かり易い説明を行う。
各項目については、以下の通り。
・日本の将来予測から社会保障のあり方について
・介護保険制度創設と自治体高齢者福祉行政の変化の理解
・措置制度から契約への変化が意味するものの理解
・2006年・2012年・2015年・2018年制度改正の課題
・介護予防と地域支援事業の課題把握
・在宅医療と地域包括ケアの機能と役割の理解
・一人暮らし高齢者・認知症高齢者支援乃実態把握
・意思能力のない人の医療同意についての問題提起
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
秋学期前半
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1.2回：オリエンテーション＆高齢者をとりまく諸情報の整理と社会保障・自治体福祉政策
(1)社会変化と社会保障
(2)自治体福祉政策の必然性
(3)2020年介護保険改正後の議論
第3.4回：介護保険制度(1)
☆介護保険制度の理念と課題
(介護保険によって自治体福祉政策がどのように変わったか)
発表 A
(1) 措置から契約へ
(2) 介護の社会化
(3) サービスの質の担保と効率（民間サービスの参入と課題・ケアマネジメントの課題）
(4) 介護保険事業計画・高齢者保健福祉計画の策定
(5) 給付と負担・保険料決定の仕組み
第5.6回：介護保険制度(2)
☆介護保険改正のめざしたもの
(介護保険における給付と負担)
発表 B
(1)介護保険と地方分権（三位一体改革の影響）
(2)介護予防・日常生活支援総合事業とは何か（地域支援事業創設）
(3)崩れた給付と負担のバランス
(4)自立支援介護とは何か
第7.8回：介護保険制度(3）
☆地域包括支援センターと介護予防の政策的効果
発表 C
(1)地域包括支援センターの創設
(2)地域包括ケアとは何か
(3)介護予防・日常生活支援総合事業の課題
(4) 医療との連携の形
(5)地域の見守りネットワーク
第9.10回：介護保険制度(4)
☆介護サービス事業の現状と課題
(介護保険外の高齢者ケアの課題は何か・地域ネットワークについて)
発表 D
(1)高齢者虐待・介護放棄
(2)独居の認知症高齢者
(3)生活支援の難しさ
(4)精神疾患者の支援
第11.12回：介護保険制度(5)
☆施設サービスと地域密着サービス
(在宅と施設高齢者サービスの選択）
発表 E
(1)高齢者福祉施設の種類と目的
(2)特養を利用する人とは
(3)ユニット個室化の課題
(4)地域密着サービスとは
(5)住んでみたい施設づくり
第13.14回：高齢者ケア
☆判断能力を欠く状況における権利擁護
(介護保険外の高齢者ケアの課題と地域ネットワークについて)
発表 F
(1)成年後見制度の概要
(2)成年後見制度利用支援事業・生活支援事業（旧地域福祉権利擁護制度）
(3)市民後見制度の課題
(4)任意後見制度と法人後見
(5)判断能力を欠く者の医療侵襲行為の阻却事例
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
本授業の準備学習・復習時間は各2時間を標準とする。
内容としては、テキストを読み問題をまとめる。
事後学習は、授業の内容から質問をまとめ、次回の授業時に質問をする。
テキスト（教科書）Textbooks
教科書は、「介護保険制度の強さと脆さ」、鏡諭編著、公人の友社刊、2017年4月発行、定価2600円＋税を使用する。
さらに適宜参照資料としてプリント配布する。
参考書References
「総介護社会」岩波新書刊 小竹雅子著
「総括・介護保険の10年～2012年改正の論点～」公人の友社刊 鏡 諭編著
「自治体現場から見た介護保険」公人の友社刊 鏡 諭著
成績評価の方法と基準Grading criteria
授業での発表及びディスカッションによる総合評価とする。課題発表については、７０％以上の配点とする。その他は講義中の発言及び質問、さらにディスカッション等を３０％の評価対象とする。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
アンケートによる要望に沿うように対応する。また、初回のオリエンテーションの際に、院生からの要望について意見を徴収する。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
適宜映像資料を活用する。
その他の重要事項Others
オフィスアワーは、授業終了後実施する。
自治体福祉行政に身を置き、介護保険制度の創設及び運営にかかわった実務経験を生かして、現場での知見を基に院生に情報提供していく。
担当教員の専門分野
自治体福祉政策、介護保険制度、地方自治