市ヶ谷リベラルアーツセンター(ILAC)ILAC Course
ARSa200LA(地域研究(ヨーロッパ) / Area studies(Europe) 200)フランスの文化と社会LACulture and Society in France LA
鈴木 正道Masamichi SUZUKI
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 市ヶ谷リベラルアーツセンター(ILAC)ILAC Course |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | R5291 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 水2/Wed.2 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | 法文営国環キ1~4年※定員制 |
他学部公開科目Open Program | ○ |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
選択・必修Optional/Compulsory | |
カテゴリー(2017年度以降)Category (2018~) |
2017年度以降入学者 ILAC科目 200番台 リベラルアーツ科目 4群(諸外国語分野) |
カテゴリー(2016年度以前)Category (2017) |
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Outline (in English)
In this course students will reflect on a variety of aspects of French society with the aid of music. Although France is one of the most popular countries for tourists, people are making their living, trying to resolve different problems, just as those in other countries. France is the country where the declaration of human rights was proclaimed, she has a long history as a host country for immigrants. The students will study well-known or almost unknown musical works which will tell us these aspects of this country. This course is designed for all students who are interested in France; the knowledge of the French language is not indispensable.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
この授業では、音楽を通して、フランスの社会の様々な面について考えます。フランスは世界有数の観光立国ですが、人々は堅実な日常生活を営み、様々な問題を抱えています。フランス革命を通して人権宣言を発布した国でもあり、移民の長い伝統も持っています。そのような国を誰もが知っている、あるいは知る人ぞ知る曲を通して考えていきます。
フランスに関心のある学生を対象としています。フランス語を履修している必要はありません。
到達目標Goal
フランスの社会についての具体的な知識を得ることが第一の目標です。そこから、日本さらには他の国との違いや共通点について考え、なぜそのような違いがあるのか、なぜ同じようなことになるのかを考えます。また音楽という言語以外の感性に訴える要素が強い媒体に込められた実社会の問題や課題を自ら探知する力を養います。
「文化論」のようなものは「実用性がない」ように言われがちですが、「衣食足りて」「モノ」から「コト」へと消費が移ってきた現在において、「文化大国」であるフランスに関する知識を身に着けることで、今後の職業生活で必要な「ネタ」を蓄え、さらには自ら探り当てる習慣を身に着けます。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
各学部のディプロマ・ポリシーのうち、以下に関連している。法学部・法律学科:DP3・DP4、法学部・政治学科:DP1、法学部・国際政治学科:DP1、文学部:DP1、経営学部:DP3、国際文化学部:DP1、人間環境学部:DP2、キャリアデザイン学部:DP1
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
誰もが知っているポップな曲からかつての世界的なヒット曲、そしてこれぞフランスと言うシャンソン、知る人ぞ知るフランスのロック、変わりゆく移民の音楽、これもフランスだったの?と思う古典から近代の音楽、誰でも聞いたことのあるあの人気オペラまでを扱います。各回でテーマとして取り上げる曲を聴いて、歌詞や作曲の背景に関する情報から見て取れる課題、問題点を取り出します。皆さんはまた自分が製作にかかわったらという立場でいろいろ考えて見てください。
教室での授業もしくはZoomによる授業、あるいはその組み合わせによる授業を予定しています。
いずれのやり方を取ったにせよ、皆さんは学習支援システムを通して課題を4-5回出すことになります。私はやはり学習支援システムを通してお返しします。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1:授業の説明;
『オー、シャンゼリゼ』
・「オー」は「oh!」ではない/誤訳か意訳か、洋モノタイトルの翻訳
・この歌は替え歌だった/元歌について
・なぜこの通りはかくも広く美しいのか。
2:フレンチ・ポップス
・ミシェル・ポルナレフ:スキャンダラスな反抗児;
Tout tout pour ma chérie『シェリーに口づけ』???「シェリーとは君の事だよマイ・ダーリン」誤訳か意訳か(続)
・シルヴィ・ヴァルタン:アイドル
・フランシス・ギャル:
もう一人のアイドル
3:シャンソン
・エディット・ピアフ:フランスの美空ひばり?
・イヴ・モンタン
『枯葉』:Les Feuilles mortes からAutumn Leavesへ:
しっとりピーターソンとぱさぱさエヴァンス
・シャルル・トレネ:フランスの加山雄三?
4:ロック
・ジョニー・アリデー:宇崎竜童というよりもフレンチ・どロックン・ローラー
・タイ・フォン、アトール、ゴングなど:いわゆるプログレ
・テレフォヌ:ポップ・ロック
・ダフトパンク:テクノ
5:移民の歌
・スリマヌ・アゼム:『アルジェリア、僕の美しい国』故国アルジェリアへの想い
・ダジュー:『パパ、どこなの』移民2世の叫び
・ザ・シンセカイ:『東京物語』フレンチヒップホップは世界にぶっ飛ぶ?
6:17世紀ルイ王朝の音楽家たち
リュリ:イタリアから来た御前音楽家
マレ:わりと耳にすることの多い絶対王政下の音楽家
7:19世紀の二人の移民音楽家
ショパンはポーランド人?
リストはハンガリー人??
ショパン:
映画、ドラマ、街中至る所で耳にする音楽。
ピアノの詩人の一生は小説よりも奇なり。
8:宿命の?ライヴァル
ショパン:リスト=紫式部:清少納言?
リスト:
やはり映画、ドラマ、街中至る所で耳にする音楽。
大見得を切る威風堂々の大スターは手が4本??
9:音の色
・ドビュッシー:CMでもおなじみの音楽。フラット6つで亜麻色?5つだと月光色??
Gm/ Cの系譜:月の光はベルガモから秋の夢想を駆け抜け天国の階段を上って月の裏側で狂ったダイヤモンドにそそぐ。
・ラヴェル:展覧会の絵も白黒からカラーへ
シンセサイザー(画家のパレット:冨田勲)にぴったり?
・サティ:彼も定番。シュールとポップ
10:前衛
・シンセサイザーのお父さんオンド・マルトゥノとメシアン
・具体音楽:アナログの cut and paste
・IRCAM:今は老舗となった電子音楽の研究所
11:フランスのオペラ
『カルメン』
原作はメリメの中編小説。書いたのは役人。
12:ジョルジュ・ビゼーのオペラ『カルメン』
Femme fatale(運命の/致命的な女) VS 清純派
序曲と冒頭
「ハバネラ」
「ミカエラの歌」
13:『カルメン』
スペインという異郷
「アルカラの竜騎兵」:ロマの踊りが圧巻
歌手も踊る(というよりも踊れない歌手はお呼びでない):「鈴を打ち鳴らす」
14:『カルメン』
闘牛場の外で
「闘牛士の歌」
「行進曲」
最終場面:中の祝祭と外の破局
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
各回、予定されている曲を検索して聞いておいてください。
1-2:フランスや他の国の歌で日本語訳が原題と異なるものを探してなぜそうなのかを考える。
3:いわゆる「スタンダード」となった曲を探して、なぜそうなったのかを考える。
4:日仏および英米のロックを比べる。
5:フランスの「移民」の歌の変遷とその背景について調べる。
6-9:フランスのバロックから近代までの音楽を鑑賞し、その特徴についてまとめる。
10:フランスの「前衛」音楽をドイツなど他の国のものと比べてその特徴についてまとめる。
11:メリメの小説『カルメン』を読む。
12-13:ビゼーのオペラ『カルメン』の音楽の特徴についてまとめる。
14:さまざまなオペラの演出の最終場面を比べてそれぞれの特徴について考える。
本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
指定した教科書はありません。学習支援システムに資料を載せます。
参考書References
『大学生のためのレポート・論文術』小笠原喜康、講談社現代新書1603.
『論文レポートの文章作法』古郡廷治、有斐閣新書C164
『著作権とは何か』、福井建策、集英社新書0924A
その他随時紹介します。
成績評価の方法と基準Grading criteria
テーマごとの作品の鑑賞と分析が一区切りついた時点で、600字ほどの書き物を学習支援システムの「課題」を通して出していただき、その評価の合計で成績を出します(100%)。4-5回出していただくことになる予定です。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
昨年度は、課題を出していただくのが頻繁過ぎたこともあり、私のほうでもなかなかお返しすることができませんでした。今年度は絞り込んだうえでなるべく早く見たいと思います。