市ヶ谷リベラルアーツセンター(ILAC)ILAC Course
SHS100LA(科学社会学・科学技術史 / Sociology/History of science and technology 100)科学史BHistory of Science B
木島 泰三Taizou KIJIMA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 市ヶ谷リベラルアーツセンター(ILAC)ILAC Course |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | Q3188 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 木2/Thu.2 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | 営キ1年/法文営国環キ2~4年 |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
選択・必修Optional/Compulsory | |
カテゴリー(2017年度以降)Category (2018~) |
2017年度以降入学者 ILAC科目 100番台 基盤科目 3群(自然分野) |
カテゴリー(2016年度以前)Category (2017) |
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Outline (in English)
Our primary objective is to learn about the history of biology or life-science, from ancient, through the age of the "scientific revolution" to the modern evolutionary science. You shall learn the process of the dissolution of Aristotelian integral view of life and its re-synthesis centered in the idea of evolution.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
秋学期は春学期で扱ったのとは別の分野である生物学ないし生命科学の歴史を古代ギリシャから17世紀科学革命を経て現代の進化生物学に至るまで追っていく。受講者は、古代ギリシャのアリストテレス自然学において「目的因」の概念の下に統一的に理解された生命現象が、近代の科学革命とともに謎めいた現象に変じ、最終的に「進化」の概念の下に改めて統一的に把握される過程を時代ごとの研究や理論とともに学んでいくことになる(春学期の同一講師による「科学史A」の受講は必須ではないが、より適切な理解のためには受講しておくのが望ましい)。
到達目標Goal
到達目標は次の2点である:
(1)講義で取り上げた科学史的事項について、概略的にではあれ正確な説明ができる程度の知識を習得すること。
(2)その知識をベースに、生物学史を中心とした科学史を主題として、各種資料の裏付けに支えられた自分なりの論述を作成できるようになること。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
各学部のディプロマ・ポリシーのうち、以下に関連している。法学部・法律学科:DP3・DP4、法学部・政治学科:DP1、法学部・国際政治学科:DP1、文学部:DP1、経営学部:DP1、国際文化学部:DP2、人間環境学部:DP2、キャリアデザイン学部:DP1
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
授業は資料を配布しながら講義形式で行う。またリアクション・ペーパーや小レポートによる理解度の確認も随時行い、双方向的な、能動的な学びの機会を設ける(提出課題は翌週以降コメントを付して返却する)。また、最終回には授業内試験による確認問題を課し、同時にレポート提出を求める。
(なお、大学の行動方針レベルが2となった場合、この授業は原則としてオンラインで行う。詳細は学習支援システムで伝達する。)
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:はじめに
自己紹介、授業の進め方や成績評価の説明、授業の概要、など。
第2回:西洋古代思想における目的論と反目的論
古代ギリシャにおける哲学=科学のはじまりの時代に立ち戻り、哲学者たちの自然観を「目的論」(アリストテレス、ストア派が代表)と「反目的論」(古代原子論が代表)に大別しながらその内容を見ていく。
第3回:17世紀科学革命・機械論的自然観と動物機械論
17世紀科学革命において「機械論的自然観」が提起され、アリストテレスの目的論的/有機体的自然観は退けられる。これをその典型であるデカルトの「動物機械論」を中心に考察していく。
第4回:ニュートンとライプニッツの論争における生気論と機械論の対立
初期近世の科学史/哲学史のビッグネームであるニュートンvs.ライプニッツの論争を今期も取り上げる。ここでは、いずれも目的論的自然観を部分的に再導入しながら、「生気論」と「機械論」に分かれて対立しあう両者の主張を見ていく。
第5回:17-18世紀における生物研究の発展
17世紀科学革命以降、後に「生物学」と呼ばれる分野の研究も各方面で進んだ。この回では当時どのような研究がなされどのような問題が議論されたのかを見ていく。
第6回:進化論前史:19世紀における自然神学と地質学ほか
19世紀まで盛んだった「自然神学」と19世紀に発展した地質学・古生物学その他の諸研究を、後のダーウィン進化論を準備した学問分野として取り上げ、検討する。
第7回:ダーウィンの分岐進化の思想と本質主義批判
進化論的な思想はダーウィンが創始したわけではないが、ダーウィンはそれ以前の進化思想には見られなかった「分岐進化」の思想を導入する。この思想の革新性をそれ以前の進化思想との対比で見ていく。
第8回:ダーウィンの自然選択説による「目的論の否定/目的論の自然化」
ダーウィンが進化のメカニズムとして提起した自然選択(自然淘汰)は、現在、進化の主要なメカニズムとして改めて認められている。この回ではこのメカニズムを「目的論の否定/目的論の自然化」を可能にするものとして位置づけ、詳しく見ていく。
第9回:非ダーウィン的進化論の時代
19世紀後期から20世紀初頭にかけては、自然選択説が顧みられなくなり「非ダーウィン的進化論」が全盛になったとされる。それらの学説の内容と、そこに共通する生命についての見方を考察する。
第10回:進化論の社会的影響
ダーウィンの『種の起原』は科学の世界を超えた社会的影響を与えた。この回ではそれを見ていくと共に、「科学と社会」という大きな問題も考えたい。
第11回:進化の新しい総合
20世紀前半、反ダーウィン主義の急先鋒であったメンデル主義とダーウィン主義の総合により、「進化の総合説」が誕生し、ダーウィンの自然選択説が改めて進化の主要な要因と見なされるようになる。この回ではこの成立とその後の発展の歴史、批判者との応答などを見ていく。
第12回:分子生物学と生物機械論の復活
この回では分子生物学をはじめとする、進化論とは別の方面から進んだ生物学の近代化の歴史を見ていく。
第13回:現代における進化生物学の多様な浸透
現代、ダーウィン進化論は生物学の領域を超えた範囲で浸透し影響力を増している。この回では、歴史的観点を踏まえつつこれらの現代的問題を見ていく。
第14回:全体のまとめ/授業内試験/レポート提出
全体を振り返った後、授業内試験とレポートの回収を行う。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
最低限必要な知識は授業内で提供し、完結した内容を提供するが、配布・紹介した参考資料は各自で読み一定の理解を得ておくこと。また講義後は十分に復習し不明な点は次回確認するなどすること。他に、期末レポートの適切な準備のためには、関連資料・関連文献の各自の参照は必須である。(質問等は授業後および配付資料に記載するメールアドレスにて常時受け付ける。)なお、本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とする。
テキスト(教科書)Textbooks
特に定めず、適宜資料を配付する。
参考書References
個々の主題に沿った参考書は授業内で適宜紹介するが、全般的な参考書として、ウィリアム・F・バイナム『若い読者のための科学史』(すばる舎)、ピーター・J・ボウラー『進化思想の歴史(上・下)』(朝日選書)、垂水雄二『進化論物語』(バジリコ株式会社)、木島泰三『自由意志の向こう側』(講談社選書メチエ)など。
成績評価の方法と基準Grading criteria
レポートによる「到達目標」(2)の到達度の評価を中心とする(70%)。他に、期末確認試験の結果による「到達目標」(1)の到達度の評価(15%)、および、小レポート等を含む平常の授業への参加態度(15%)も参考にする。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
板書は講義を理解するための補助としてのみ使用しているので、ノート作成においては前後の文脈なしに板書を書き写すのではなく、講義を聴き取って書き取ることを心がけて欲しい。無論こちらも見やすく分かりやすい板書、聴き取りやすい講義を心がける。