市ヶ谷リベラルアーツセンター(ILAC)ILAC Course
SHS100LA(科学社会学・科学技術史 / Sociology/History of science and technology 100)科学史BHistory of Science B
詫間 直樹Naoki TAKUMA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 市ヶ谷リベラルアーツセンター(ILAC)ILAC Course |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | Q3184 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 金5/Fri.5 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | 法文環1年/法文営国環キ2~4年 |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
選択・必修Optional/Compulsory | |
カテゴリー(2017年度以降)Category (2018~) |
2017年度以降入学者 ILAC科目 100番台 基盤科目 3群(自然分野) |
カテゴリー(2016年度以前)Category (2017) |
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Outline (in English)
Development of science and technology once were to promise a rosy future, but recently we can't think so without reservation. This lecture examines recent examples of science and technology where there was negative impacts on society, and discusses how we can govern such negative impacts and make better use of science and technology.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
科学技術の発達は、かつては輝かしい未来を約束するものであったが、近年では手放しで喜べるものではなくなっている。
本講義では、現代史において科学技術の負の側面が社会に悪影響をもたらした事例を紹介し、そうした負の側面にどう対処して正の側面を活かせばよいか、カバナンス方法を考えていく。
到達目標Goal
・現代史における諸事例を通じて、科学技術が社会の中でどのように作動しているのか、そのおおよそのしくみを理解できるようになること。
・その理解のために有用な諸概念や考え方を紹介するので、それに習熟すること。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
各学部のディプロマ・ポリシーのうち、以下に関連している。法学部・法律学科:DP3・DP4、法学部・政治学科:DP1、法学部・国際政治学科:DP1、文学部:DP1、経営学部:DP1、国際文化学部:DP2、人間環境学部:DP2、キャリアデザイン学部:DP1
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
講義形式で行う。スライド(PowerPoint)を用いて各回の授業テーマについて解説を行う。適宜、ビデオを鑑賞してもらう。
また、毎回、授業の終了後に、リアクションペーパーを提出してもらう。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:ガイダンスとイントロダクション
講義の目的と背景、授業の進め方についての説明。「科学」「技術」「科学技術」の定義、科学技術と社会の相互作用についての簡単な説明。
第2回:関連する諸概念の紹介
研究開発とリニアモデル、イノベーションと科学技術との関係(技術イノベーションと社会イノベーションの違い)。
第3回:科学に対する期待のターニングポイント
科学が光り輝いていた1960年代、科学技術に対する疑念が生じた1970年代。
第4回:日本における科学者・専門家への信頼の失墜―1995年
阪神淡路大震災、オウム真理教による地下鉄サリン事件、高速増殖炉もんじゅの ナトリウム漏洩事故、薬害エイズ問題。
第5回:英国における科学者・専門家への信頼の失墜と信頼回復の取り組み
英国におけるBSE(牛海綿状脳症)危機で科学者や専門家に対する信頼が失墜した経緯を論じ、その後、信頼を取り戻すために科学コミュニケーションスタイルが刷新されたことを紹介する。
第6回:科学技術のガバナンス方法の変遷
行政における専門家の台頭、政府の失敗と市場の活用、市場の失敗と第三の道としての市民参加型熟議。
第7回:科学技術がはらむ不確実性とリスク
Known unknowns:地震予測と気候変動問題における不確実性、
Unknown unknowns:フロンによるオゾン層破壊。
第8回:科学技術のガバナンスの手法(その1)
立証責任の配分と事前警戒原則、リオ宣言、偽陰性と偽陽性、水俣病にける立証責任分配と事前警戒原則。
第9回:科学技術のガバナンスの手法(その2)
今日の環境問題と医療裁判における立証責任と事前警戒原則の取り扱い、事前警戒原則の適用にあたっての注意点。
第10回:科学技術のガバナンスの手法(その3)
気候変動問題における政策決定方法。
第11回:科学技術のガバナンスにおける総合的なフレーミングの必要性
「緑の革命」が一部地域で飢餓をもたらした理由。
第12回:医療と生命科学における諸問題(その1)
医師患者関係とインフォームド・コンセント。
第13回:医療と生命科学における諸問題(その2)
ES細胞、iPS細胞、遺伝子組み換えとゲノム編集。
第14回:まとめ
講義を振り返り、総括を行う。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
すでに説明したことは理解している前提で講義を進めていくので、授業が一回終わるたびに、次の授業回までによく復習をしておくこと。
本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
教科書は使用しない。
参考書References
多くの授業回は、次の本を参考としている:
平川秀幸(2010年)『科学は誰のものなのか 社会の側から問い直す』(NHK出版生活人新書)。
紙媒体は品切れだが、電子書籍版が購入できる。
そのほか、必要に応じて授業中に関連文献を紹介する。
成績評価の方法と基準Grading criteria
・平常点30%、中間レポート20%、期末試験50%。
・平常点は、毎回提出してもらうリアクション・ペーパーをもとに採点する。
・中間レポートは、20世紀以降において科学技術が引き起こした失敗事例を一つ選んで報告してもらうことを予定している。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
医療と生命科学に関する回が、時間の都合で講義できなかったが、講義してほしかったという声もあったので、今年度はペース配分を見直すなどして、講義できるよう努力する。