市ヶ谷リベラルアーツセンター(ILAC)ILAC Course
CHM100LA(その他の化学 / Chemistry 100)入門化学BIntroduction to Chemistry B
赤羽 良一Ryoichi AKABA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 市ヶ谷リベラルアーツセンター(ILAC)ILAC Course |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | Q3126 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 火4/Tue.4 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | 法文営国環キ1~4年 |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
選択・必修Optional/Compulsory | |
カテゴリー(2017年度以降)Category (2018~) |
2017年度以降入学者 ILAC科目 100番台 基盤科目 3群(自然分野) |
カテゴリー(2016年度以前)Category (2017) |
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Outline (in English)
The present course will be an introductory chemistry course that describes the structures, reactions, and utility of organic compounds. The compounds include hydrocarbons, alcohols, esters, proteins, compounds containing asymmetric carbons, and various organic materials such as dyes and other advanced materials. The course will also deal with unique role of molecular oxygen in living world, and typical organic transformation with molecular oxygen, including combustion of fossil fuels, will be explained. Finally, organic photochemistry, i.e., the interaction of light with organic compounds, will be described in terms of utilization of solar energy conversion as a promising energy conversion technology in 21st century.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
この授業は、春学期の入門化学Aを基礎に、より進んだ段階の化学を扱います。具体的には、1)身の回りにある物質に関係の深い有機化合物の化学とそれが起こす化学反応、2)生体内反応で使われている酵素などのタンパク質の化学、そして、エネルギーと環境の観点から、3)人間の生活に必要なエネルギーとその化学について、具体的には化石燃料の化学、太陽光エネルギー有効利用にかかわる有機化合物と光の相互作用とそれが起こす化学反応、について学びます。この授業は、21世紀の社会に貢献するために、いかなる職業につこうとも必要となる自然科学(化学)の素養を形成します。
到達目標Goal
分子の性質と化学反応、分子と光の相互作用、分子の持つエネルギーの利用可能性について、以下のことを理解し、口頭あるいは文章で表現できること。1)基本的な有機化合物の構造と性質、および、それが起こす化学反応、2)生体内化学反応に関与するタンパク質である酵素についての基礎的事柄、3)化石燃料の利用、4)有機化合物と光の相互作用、ならびに、光により起こる有機化合物の化学反応、5)分子を利用したエネルギー変換について。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
各学部のディプロマ・ポリシーのうち、以下に関連している。法学部・法律学科:DP3・DP4、法学部・政治学科:DP1、法学部・国際政治学科:DP1、文学部:DP1、経営学部:DP1、国際文化学部:DP2、人間環境学部:DP2、キャリアデザイン学部:DP1
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
本年度はオンラインで資料を掲示する形式で行います。資料は、パワーポイントファイルとワードによるパワーポイントファイルの内容の説明のファイルです。課題が出ます。また、毎回、出席調査票を配布(掲示)します。学習支援システムからの質問、感想を歓迎します。質問には詳しい解説をします。また、課題には、提出後、解説と、それを理解する上でのポイントを掲示します。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1:有機化合物とは:その歴史と人間社会での役割
有機化合物とは何か、歴史も含めて、その基本を学びます。
2:有機化合物の構造と性質:官能基
有機化合物の性質を決める「官能基」を中心に、構造や反応性の基礎を学びます。
3:いろいろな有機化合物(1)炭化水素
炭素原子の結合の作り方を中心に、炭素と水素で作られている炭化水素の構造について学びます。
4:いろいろな有機化合物(2)アルコールとカルボン酸、エステル類
酸素原子を含む有機化合物について学びます。日常生活においても重要な化合物です。
5:有機化合物の立体化学:分子の不思議な関係
有機化合物には、「右手」と「左手」に相当する分子が存在します。その性質と意味について考えます。
6:アミノ酸の化学とタンパク質
タンパク質の構成成分であるアミノ酸や、生体内化学反応の「触媒」である酵素の基礎を学びます。
7:材料の有機化学
材料でもある衣服や紙など、日常的に使われている有機化合物の化学から最先端材料の化学までを学びます。
8:酸素の化学:有機化合物との相互作用
酸素がなければヒトは生きていけません。酸素と有機化合物の相互作用、酸化、燃焼について学びます。オゾンにも触れます。
9:酸素とフリーラジカルの化学
物質や生体内分子が、酸素下でフリーラジカルとどのような反応を起こすかを学びます。
10:光と分子:光は分子に何ができるか。
有機化合物が光を吸収するとどのような挙動を示すかを探ります。
11:光と有機化合物
有機化合物が光を吸収した場合に起こす結合開裂や形の変化の基礎を学びます。
12:有機化合物の光化学反応とエネルギーの利用
有機化合物が光の作用で起こす化学変化を、主にエネルギーの利用という観点から考えます
13:エネルギーと有機化学
化石燃料とその利用について学びます。
14:まとめ
これまでのまとめとして、有機化合物、酸素、光、そして、エネルギーの関係を復習します。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
教科書は子供向け(children's booksの一つ)とありますが、内容は、本質的には十分に大学向けなので、予習として教科書をしっかり読むことが大切です。授業は教科書にある話題の解説と、より進んだ段階の内容の「橋渡し」なので、必ず出席しなくてはなりません。「参考書」も適宜参考にして、授業理解に努めることが必要です。宿題、授業内の課題は必ず遂行します。授業を十分に理解するには、予習と復習の時間を合わせて、4時間は必要です。
テキスト(教科書)Textbooks
科学キャラクター図鑑「化学ー化けるの大好き!ー」、サイモン・バシャー(絵)、ダン・グリーン(文)、藤田千枝(訳)、玉川大学出版部、2017年5月(初版第4刷)、1600円+税
参考書References
1)「化学」入門編ー身近な現象・物質から学ぶ化学のしくみー、日本化学会化学教育協議会「グループ・化学の本21」編、化学同人;2)分子のはたらきがわかる10話、斎藤勝裕、岩波ジュニア新書、岩波書店;3)人物で語る化学入門、竹内敬人、岩波新書、岩波書店;4)有機化学の基本ー電子のやりとりから反応を理解するー、富岡秀雄ら著、化学同人;5)エネルギーの化学ー人類の未来に向けてー(第2版)、安井伸郎、三共出版。この他にも授業中に指定します。
成績評価の方法と基準Grading criteria
期末試験50%、課題(複数回)50%。内容の理解度や論述の仕方(文章表現)で評価する。期末試験を受験しない場合は、単位の認定はできません。期末試験や課題の具体的方法等は授業で指示します。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
授業で配布する出席調査票の意見や質問が大変有益でした。今年度も毎回配布していきます。質問やコメントには、きる限り早めに答えるようにしていきます。(今年度は学習支援システム内で行います。)
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
学習支援システムにアクセスする機器以外には、特にありません。
その他の重要事項Others
春学期の入門化学A(赤羽担当)の内容を基礎とするので、入門化学Aを履修していることが望ましいですが、もちろん義務ではありません。化学を理解するため、入門化学Aを履修していない学生もぜひ履修してください。初めてこの入門化学Bを取る学生にもわかりやすく、入門化学Aの内容にも時々触れながら授業を行います。予習と復習には、具体的事項の理解のためには参考書の1)が、分子の性質や働きについては2)が、化学の歴史や、化学という学問における歴史的人物などを知るには3)が特に役に立つと思います。また、有機化学入門には4)が、エネルギーの化学全般には5)が有用です。