市ヶ谷リベラルアーツセンター(ILAC)ILAC Course
SOS100LA(その他の社会科学 / Social science 100)社会思想ⅠSocial Thought I
村田 玲Akira MURATA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 市ヶ谷リベラルアーツセンター(ILAC)ILAC Course |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | Q2213 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 金1/Fri.1 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | 法1年H~Y、キ1年/法文営国環キ2~4年 |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
選択・必修Optional/Compulsory | |
カテゴリー(2017年度以降)Category (2018~) |
2017年度以降入学者 ILAC科目 100番台 基盤科目 2群(社会分野) |
カテゴリー(2016年度以前)Category (2017) |
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Outline (in English)
The purpose of these lectures is to discuss some aspects of the history of political philosophy from the ancient Greece to the Renaissance Italy. The origin of philosophical meditation on “the order of the human things” is the life of Socrates. The classical political philosophy formed by his successors seemed to be subverted through the collapse of the ancient world and the triumph of the Biblical religion. However, with the opening of Renaissance age, the heritages of the classical antiquity, which were preserved in the Islamic world, revived the great tradition of political philosophy in the Western world. It was the revival of ancient civilization that marked the beginning of the modern West. The philosophical tradition, that hugely changed its orientation as a result of mediation of Biblical religion, organized the axioms of modern politics (liberal democracy). The historical process of the reformation and mutation could raise one of the most urgent and crucial problems which must be reflected by the students of social science in our time.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
本講義は、政治に関する哲学的思惟の発生から、近代的思惟への転換に至る過程を概観する。古典古代、ポリス社会において発生した思惟の伝統は、これ以降の西洋社会思想を根本的に規定するものであったと同時に、ポリス社会の基本性格を濃厚に反映するものであったことは疑いない。それゆえに、ポリス社会の崩壊と世界帝国の形成とともに一定の変容を被らずにはいなかったのである。ローマ人の征服事業により出現した地中海帝国は、これに先立つ古典古代の伝統を総合するのみならず、諸々の重要な点で、帝国崩壊後の中世キリスト教共同体の到来を予示するものであった。しかしながら政治に関する哲学的・理性的思惟は、やがては聖書宗教に拠る信仰共同体と深刻な緊張関係に陥るはずである。事実、中世キリスト教共同体の成熟に伴い、次第に「復興」する古典的諸学芸は、理論のみならず実践の領域においても、教会権力との熾烈な抗争を惹起するのである。当初、古典古代の「復興」として発火した巨大な精神運動が、いかにして前例なき新しさを帯びる近代的思惟を生み出すこととなったのか、それはおそらく世界歴史における最も興味深く、そして深刻な問題のひとつを提起することになるであろう。かかる社会思想の歴史の展開を概観することは、現代政治を論ずるにあたっても留意すべき根本的諸論題、すなわち「善と正義」、「政治と宗教」、そして「政治権力」等々について、学生諸子が考察する機会となるはずである。
到達目標Goal
本講義で概説される社会思想の歴史とは、本来的な意味における「政治学」の歴史である。かつて「政治学」とは人間的事柄の秩序に関する学、すなわち社会科学そのものであった。また本講義で概説される社会思想の歴史とは、ソクラテス的な意味における「政治哲学」の歴史である。かかる「政治哲学」とは、あるべき秩序形成をめぐる哲学的諸問題の集成である。したがって本講義の目標は、履修者が①およそ社会科学の一般教養に該当する知識を習得したうえで、②「善とは何か」、「正義とは何か」等々の哲学的諸問題について思考できるようになることで達せられる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
各学部のディプロマ・ポリシーのうち、以下に関連している。法学部・法律学科:DP3・DP4、法学部・政治学科:DP1、法学部・国際政治学科:DP1、文学部:DP1、経営学部:DP1、国際文化学部:DP3、人間環境学部:DP2、キャリアデザイン学部:DP1
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
本授業は対面授業を基本に諸々のオンライン授業を組み合わせた形式でおこなう。詳細については、逐次「学習支援システム」をつうじて伝達する。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1:講義序論
社会思想の歴史と現代について若干の所見、および講義概説
2:政治哲学の起源①
ソクラテス問題、あるいは政治に関する哲学的思惟について
3:政治哲学の起源②
プラトンの対話篇、とくに『国家』および『法律』について
4:政治哲学の起源③
アリストテレスの『政治学』、そのプラトン批判について
5:世界帝国と思想①
ヘレニズム時代の哲学諸派、ならびに自然法思想について
6:世界帝国と思想②
キケロとセネカ、あるいは古典古代の衰亡について
7:世界帝国と思想③
アウグスティヌスの『神の国』と聖書宗教の勝利について
8:中世の政治思想①
イスラム世界とギリシア思想、信仰と哲学の関係について
9:中世の政治思想②
中世盛期、トマス・アクィナスとスコラ学について
10:中世の政治思想③
ダンテとマルシリウス、イタリア諸都市の興亡について
11:文芸復興期の精神①
マキァヴェッリの『君主論』と近代政治哲学について
12:文芸復興期の精神②
トマス・モアと16世紀のユートピア思想について
13:文芸復興期の精神③
近代科学の始動と世界像の刷新、社会思想の変容について
14:講義総括
社会思想の歴史的研究の意義について若干の所見
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
すくなくとも指定した教科書の次回授業範囲を熟読しておくこと。なお、社会思想の歴史を学習する最善にして、おそらく唯一の真なる方法は、履修者みずからが偉大な古典文献をひも解くほかにないことを付言しておく。本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とする。
テキスト(教科書)Textbooks
宇野重規『西洋政治思想史』(有斐閣、2013年)本体1700円。なお、毎回授業時にはレジュメを配布する。
参考書References
川出良枝・山岡龍一『西洋政治思想史』(岩波書店、2012年)本体2900円。その他、有益な参考文献については、随時、授業時に紹介する。
成績評価の方法と基準Grading criteria
授業への参加:20%
複数回の小レポート:30%
定期試験:50%
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
可能な限り、学生との積極的なコミュニケーションをはかる。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
なし
その他の重要事項Others
なし